【9月号】水産マンスリーレポート

毎度格別なお引き立てに賜り心より御礼申し上げます。商品情報2025年9月号をお届けします。

 

〇九州前浜

  • 大型船

・アジ

鮮度並~悪 身脂薄々~無 魚体:やや長手~長手(鮮魚・冷凍)

600g:  5mt 浜値K250~K350円

500g: 18mt 浜値K1550~K330円

300g:  8mt 浜値K930~K330円

200g: 60mt 浜値K1050~K350円

150g:150mt 浜値K800~K180円

130g:100mt  浜値K1000~K120円

120g: 90mt 浜値K480~K150円

110g:150mt 浜値K500~K110円

100g:330mt 浜値K800~K80円

90g:  50mt  浜値K550~K140円

80g:  10mt  浜値K200~K60円

 

・サバ

鮮度良~悪 身脂無 やや長手

550g    5mt 浜値K550~K330円

450~500g 20mt 浜値K360~K250円

350~450g 90mt 浜値K330~K240円

250~350g 180mt 浜値K230~K140円

 

  • 松浦小網

・サバ

鮮度良~悪 身脂無 やや長手

550g    5mt 浜値K720~K250円

450~500g 10mt 浜値K450~K150円

350~450g 20mt 浜値K360~K150円

250~350g 3,800mt 浜値K255~K80円

100~200g 435mt 浜値K106~K27円

 

・イワシ

10-15g  :470mt  浜値K72-27円/kg

 

  • 長崎小網

・小イワシ主体(1350mt)

20~50g : 65~25円/㎏(餌)

・アジ 180mt(鮮度良~並 やや長手 身脂薄々 ラード少々)

サイズ150~80g 浜値K1000~K170円/㎏(鮮魚・生切)

・ブリ 80mt(長手 脂薄め

サイズ6-3K   浜値K530~200円(鮮魚)

 

〇サンマ

8月16日時点(11週目)の台湾船操業状況

操業隻数 73隻

累計水揚 27,644トン 昨対同期198.68%の漁獲量

特號 11.21%(0.00%)

1號 51.59%(0.01%)

2號 20.19%(10.1%)

3號 11.37%(62.1%)

4號 4.29%(26.1%)

5號 1.34%(1.5%) (  )内 昨年同期

今シーズンの台湾漁獲枠 62,261トンで44.4%を消化。

 

 

国内棒受け網船

8月15日北海道根室では、今期の棒受け網によるサンマの初水揚げがありました。昨対で2.6倍となる173トンの水揚げ量で、近年になく大きなサイズの130~140g魚体が中心でした。久々の豊漁スタートとメディアからは報道されておりますが、中長期の予報では引き続き昨年レベルの低水準見込みにて、今後も漁模様には注視が必要となりそうである。8月末現在、解禁時期よりは日本寄りの漁場に移動したとはいえ、漁場は北緯46度、東経157°付近の遠方漁場での操業となっている。8月26日には道東まで日帰りできる漁場で小型船が漁獲し、サイズは小さ目ながら鮮度感が良い秋刀魚の水揚げも有りましたが、その後大時化とも重なり次回操業は9月になる見込みです。

 

〇ズワイガニ

・アメリカ産

満枠の消化を前に、引き続き、米国向けの商談は順調が伺えます。一方、日本向けは僅かな様子で、生脚とその端材の扱いに集中した模様です。

 

・ノルウェー産

満枠で終了となったバレンツ海ノルウェー産、僅かに残る現地在庫を後手となった日本向けに買い焦る状況です。

 

・ロシア産

7月中旬で一旦休漁したロシア産。2025年度も多くが活で中国、韓国、東南アジア向けに供給されました。一方の冷凍品は、価格面から小型サイズ好む傾向ですが、総じて、今シーズンも大型サイズが中心の組成の様子。生冷の注文分の生産が優先されボイル冷は僅かな扱いで取引されました。今後、年末に向けて製品化の為の取引が進むと予想されます。

 

〇タラバガニ

ノルウェー産は漁獲量が半減され、サイズが小型であることから扱い量は限定されると推察します。

昨年の極東ロシア産オホーツク海物の在庫は限定的で、バレンツ海物が取扱いの中心となりフリー玉は限定で市場には出回りません。一方で、9月から漁が本格的に行われる極東オホーツク海物は、活が主体の荷動きと予測されることから、現状は、高値横這いにて推移すると思われます。

 

〇樺太ししゃも

・原料状況

原料のシーズンは終了いたしましたので次のシーズンまで休載いたします。

===2025年原料シーズン===

アイスランドの少量の枠もほとんど親生産に回らず、卵の生産に回ったため大型原料は今後不足感が強く、ノルウェーの禁漁も相まって全体的に強い不足感が続いております。在庫が限定的な事から引き続き原料価格がより高値になることが予想されます。

 

・製品状況

先月に引き続き不足感が一層強くなっている印象です。

大型サイズから小型にサイズの製品にほとんどが移行し引き続き順調な販売が進んでおります。

 

 

〇鯖

・大西洋

日々順調に水揚げが進んでおり、全体的に4-600gが7-8割と魚体が大きい組成が続いております。

価格は昨年の約1.5倍になっており日本国内での販売は思った以上に進んでいない状況です。

今後一層の値上げ予想で、動向に注視が必要です。

製品に関しては未だ不足感はなく、横ばいにて推移していますが、今後強含みにて推移していくと予想されます。

 

 

〇鮭鱒類

・銀鮭

9月から新物搬入が始まります。当初の先物取引にてチリ側の提示価格は強気ではありましたが、アトランティックサーモンの相場下落による影響もあり、銀鮭の日本以外への販売成約がうまくいっておらず、ここにきて各チリのパッカーが3%程度の単価を下げてきてる模様です。日本商社も買付慎重で大口の成約が決まっておらず、今後の10月以降のチリからの船積み分からは相場が弱いと予想されます。

 

・トラウトサーモン

引き続き横ばいの相場状況ではありますが、アトランティックサーモンの水揚げが好調で相場下げていく影響を受けており、弱含みにて推移しております。

 

〇うなぎ

・中国

日本国内の消費は外食中心に昨年を上回る荷動きが見られました。活鰻に関しましては来期からの相場下落が予想されますが、今期は高騰した鰻であるのと、中国、台湾共にコスト上昇の為、高値維持の為輸入実績は昨年より減っています。

冷凍蒲焼製品は中国産のロストラータ種が販売好調で、今後の相場も横ばいと予想されます。ジャポニカ種が豊漁であった為ロストラータ種の相場が影響あるかと予想されましたが、年内の大きな下げは無い予想です。国産に関しましては12月のシラス漁のスタートの漁模様次第にて加工品の相場が決まってくると思われます。

 

・国産

今季のジャポニカ種シラス漁豊漁を受け、国内先安感が広がっていましたが、国内シラスの成熟は来年以降のため未だ横ばいにて推移しております。

 

 

〇サワラ・サゴシ

・中国サゴシ

原料状況は11月中旬で水揚げ終了している為、暫く更新を休止致します。

====2024年原料状況===

新物水揚げは、前年対比50%~60%で数量は少ないものの、サイズは例年よりも大きめです。

日本向け原料凍結は、11月下旬に終了し、その後は中国内販向け鮮魚出荷になっています。

 

・韓国原料

原料状況は1月中旬で水揚げ終了している為、暫く更新を休止致します。

====2024年原料状況===

中国サゴシと同様の状況で、サワラ・サゴシともに前年対比で減少しています。

サイズは、サゴシが例年並み、サワラは2㎏以下の小型が多く、3㎏UPの大型が少ない状況です。

原料価格は、身質の向上に合わせて11月中旬から値上がり傾向となり、その後は横這いとなっています。

 

・日本産

水揚げが少なく、ほぼ鮮魚出荷の状態です。

サゴシは、日本海定置と旋網で昨年11月に原料凍結もありましたが数量は多くない状況でした。

 

・サワラ・サゴシ製品

サゴシ製品は中国産の値下がりで値ごろ感が出てきており、荷動きは復調傾向になっています。

価格は一旦底打ちし、新物状況が見えてくる11月頃までは横這いで推移すると思われます。

サワラ製品は需要期外れのため直近の荷動きは低調、秋口以降に荷動き復調する見込みです。

価格は、横這いの状況です。

 

〇開きキス

先月に引き続き大型サイズの水揚げ多く、小型サイズ品薄が続いている状況。

 

550gに対して

15、20尾・・・約50%

25尾以下・・・約50% *少しづつ小型サイズも漁獲

50尾以下・・・品薄  *ほぼ漁獲無し

上記製品アソートに対して、国内では夏場の需要期を迎え、大型も小型も販売好調な雰囲気。

今後の入荷サイズに注意必要です。

 

 

〇アサリ

先月報告と大きく状況変化なく、当初の予定より増の昨年並み又は昨年以上で推移中。

9月以降の秋漁では、生産量増となると予想されているため、今後の取扱いに注意が必要です

 

〇パンガシウス

主要産地であるベトナムでは、アメリカを初め他国からの引き合いが強く横ばい~強含みの状況が続いております。今後年末需要より更なる引合が予想されます。

日本国内は、変わる安価なアイテムも無い事もあり、引き合いが強い状況です。

 

 

〇ペルーイカ(アメリカオオアカイカ)

ペルーイカの禁漁は8月25日から解除されました。

しかし、発行された漁獲枠は7万mtと少なく、今後追加で発行される可能性も考えられます。

中国からのオファー価格、国内相場については先月と同程度で推移しており、安定しています。

イカの需要期は夏季のため、冬にかけての売れ行きが注目されます。

 

 

〇スルメイカ・マツイカ

マツイカの製品価格は先月から比較してさらに高騰しております。国内相場については安いオファーが時折あることから、先月と変わらず1,000円~1,050円/㎏程度となっています。

中心サイズは昨年より小さくなっており、ツボ抜きで60尾前後のものが多くなっています。

スルメイカの新物価格は11月頃から徐々に判明していく見込みです。

 

 

〇冷凍野菜

8月の気温は例年より高くなっていますが、雨量は落ち着きました。軒並み順調に生産されており、ピーマン類、ナスといった夏野菜の価格は落ち着いています。9月より南瓜の収穫、生産期となりますが栽培面積も増えており、こちらも順調に進む見込みです。

一方で国産野菜は高温続きの影響で収量が減少傾向であり、冷凍野菜の需要が一段と伸びる気配です


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