【8月号】水産マンスリーレポート

毎度格別なお引き立てに賜り心より御礼申し上げます。商品情報2025年8月号をお届けします。

 

〇九州前浜

  • 大型船

・アジ:922mt

鮮度並~悪 身脂薄々~無 魚体:やや長手~長手(鮮魚・冷凍)

600g: 15mt 浜値K600~K450円

500g: 10mt 浜値K600~K280円

300g: 12mt 浜値K1380~K360円

200g: 15mt 浜値K1380~K150円

150g: 50mt 浜値K720~K250円

130g:100mt  浜値K1000~K110円

120g:180mt 浜値K830~K80円

110g:180mt 浜値K900~K80円

100g:330mt 浜値K800~K80円

90g:  20mt  浜値K280~K100円

80g:   10mt  浜値K220~K200円

 

・ブリ やや長手脂薄め

3~5K  :150mt K400~150円(鮮魚・冷凍)

 

・ローソク

100~250g :1,300mt   K115~40円/kg

 

  • 松浦小網

・ローソク

100~300g :1,700mt   浜値K125~33円/kg

※先月同様、小網水揚げ分は凍結できない状況

 

・イワシ

10-15g  :300mt  浜値K67-25円/kg

 

  • 長崎小網

・小イワシ主体(1200mt)

40~80g : 150~25円/㎏(餌)

 

・アジ 250mt(鮮度良~並 やや長手 身脂薄々 ラード少々)

150~80g

浜値555~160円/㎏(鮮魚・生切・冷凍)

・ブリ 長手 脂薄め

4-5K  :18mt K200~170円(鮮魚・冷凍)

 

 

〇サンマ

7月末時点(8週目)の台湾船操業状況

操業隻数 52隻

累計水揚 12,336トン 昨対同期200.47%の漁獲量

特號 12.04%(0.00%)

1號 34.11%(0.01%)

2號 27.35%(2.55%)

3號 21.24%(39.40%)

4號 4.58%(54.74%)

5號 0.69%(3.31%)

(  )内 昨年同期

48~44°N、155~160°Eの海域での操業と思われる。

昨年と比較すると当初から水揚げ量は多いが、2023年シーズンよりはわずか下回る漁獲量。

 

国内棒受け網船

棒受け網に先立ち解禁となった、サンマ流し網漁は7月10日に1隻のみ初水揚げがあった。最近2年間での流し網での漁獲はゼロであったが、3年ぶりに釧路港にて170Kg程度を水揚。サイズも160~110gと近年では大ぶりであったが、その後も1~2隻での操業が続くも、2回目の水揚げをもって一旦停止となっている。

例年のサンマ棒受け網漁解禁日は8月20日であったが、昨年より漁獲量増加の狙いや船のトン数別での解禁日設定を取り払い、公海での操業に限り8月10日に統一されている。

また7月29日には国立研究開発法人 水産研究・教育機構より、今年度のサンマ長期漁海況予報が発表されました。内容的には来遊量は昨年並みの低水準な水揚げ予測。漁獲を占める1歳魚の割合は昨対同レベルとの予測も、8~9月の魚群は150~165°Eのかなり遠い公海上の漁場となり、その後10月以降の来遊も公海海域の予測にて、今期も遠く離れた公海上での操業が中心となる予測結果でした。

 

〇ズワイガニ

8月は各産地の原料生産も一段落し、年末に向けた商談が徐々に増し、マーケットや相場も固まりつつあるように窺えます。終盤に向かっているカナダ ニューファンドランド産も、米国の引き合いが強いこともあって価格が上がっています。極東ロシア産も徐々にですが生産量も増加し価格も上げ傾向ですが、需要期ではないことから、荷動きはそれほど活発ではないように窺えます。前述べから、国内向けの加工の為の買い付けが始まり、8月は、安価な在庫は払拭されて、新物が中心となることから、相場は徐々に上がってくると推察します。

 

〇タラバガニ

ロシア産、9月の極東オホーツク物のオープンまでは大きな搬入の予定がありません。

ノルウェー産、夏季休暇明けの8月から本格的な生産となりますが、米国の旺盛なひきあいから、価格は高値で推移すると推察します。

 

〇樺太ししゃも

・原料状況

原料のシーズンは終了いたしましたので次のシーズンまで休載いたします。

===2025年原料シーズン===

アイスランドの少量の枠もほとんど親生産に回らず、卵の生産に回ったため大型原料は今後不足感が強く、ノルウェーの禁漁も相まって全体的に強い不足感が続いております。在庫が限定的な事から引き続き原料価格がより高値になることが予想されます。

 

・製品状況

不足感が一層強くなっている印象です。値上げは新物価格まで上がってきており、大型サイズ(15g以上)は市況から消えている状況。

引き続き、末端の量販との交渉が続いており今後の動向に注視が必要です。

 

〇鯖

・大西洋

8月に入りアイスランド、フェローの水揚げが少しずつある中、ノルウェーも若干水揚げしております。

価格は昨年の約5割増しの値段でスタートしておりますが、まだ疎らなスタートなため正確な相場観は見えてきておりません。しかし、値段が下がるような要素は無く原料は高値にて推移すると考えられます。

製品に関しては未だ不足感はなく、横ばいにて推移していますが、今後強含みにて推移していくと予想されます。

 

〇鮭鱒類

・銀鮭

新物原料待ちの状況ではありますが、販売不振からの在庫一掃する方針を各社進めているため、引き続き相場弱く、製品共に下げ気味状況です。しかし、海外販売が増えていることから、来期の日本搬入は2割程度減る予測で、チリ側としても大きく値下げする見込みは無さそうです。トリム製品は生産増より在庫過多に一時的に陥っており、現状は相場状況弱く、下げ基調の相場です。

 

・トラウトサーモン

引き続き横ばいの相場状況ではありますが、アトランティックサーモンの水揚げが好調で相場下げていく影響を受けており、弱含みにて推移しております。

 

〇うなぎ

・中国

中国内販・韓国向け・ASEAN向けに太物サイズの消化が進んでおり

太物サイズ中心に原料価格が少しずつ上がってきている状況です。

小型中心に値下げしているサイズもありましたが、丑の日需要によってある程度の安手の物は市況から無くなり、国内相場もやや戻してきている印象です。

今季の豊漁シラスが原料として出てくるのは、小型サイズで早くて年末頃であり、太物サイズは更に年明け数カ月後となる為、来季11月からのシラス漁模様も加味した後、相場が変動してくる可能性があり引き続き注視が必要です。

 

・国産

今季のジャポニカ種シラス漁豊漁を受け、国内先安感が広がっていましたが、国内シラスの成熟は来年以降のため未だ横ばいにて推移しております。

 

 

〇サワラ・サゴシ

・中国サゴシ

原料状況は11月中旬で水揚げ終了している為、暫く更新を休止致します。

====2024年原料状況===

新物水揚げは、前年対比50%~60%で数量は少ないものの、サイズは例年よりも大きめです。

日本向け原料凍結は、11月下旬に終了し、その後は中国内販向け鮮魚出荷になっています。

 

・韓国原料

原料状況は1月中旬で水揚げ終了している為、暫く更新を休止致します。

====2024年原料状況===

中国サゴシと同様の状況で、サワラ・サゴシともに前年対比で減少しています。

サイズは、サゴシが例年並み、サワラは2㎏以下の小型が多く、3㎏UPの大型が少ない状況です。

原料価格は、身質の向上に合わせて11月中旬から値上がり傾向となり、その後は横這いとなっています。

 

・日本産

水揚げが少なく、ほぼ鮮魚出荷の状態です。

サゴシは、日本海定置と旋網で昨年11月に原料凍結もありましたが数量は多くない状況でした。

 

・サワラ・サゴシ製品

サゴシ製品は中国産の値下がりで値ごろ感が出てきており、荷動きは復調傾向になっています。

価格は一旦底打ちし、新物状況が見えてくる11月頃までは横這いで推移すると思われます。

サワラ製品は需要期外れのため直近の荷動き低調、復調は9月以降の予想です。

価格は、秋口までは弱含みと思われます。

 

〇開きキス

大型サイズの水揚げ多く、小型サイズ品薄が続いている状況。

 

550gに対して

15、20尾・・・約50%

25尾以下・・・約50% *少しづつ小型サイズも漁獲

50尾以下・・・品薄  *ほぼ漁獲無し

上記製品アソートに対して、国内では夏場の需要期を迎え、大型も小型も販売好調な雰囲気。

今後の入荷サイズに注意必要です。

 

 

〇アサリ

先月報告と大きく状況変化なく、当初の予定より増の昨年並み又は昨年以上で推移中。

秋以降、養殖エリア拡大される噂があり、現実となれば秋漁生産量増となる見込み。相場に影響が出てくるか可能性もあり取扱いに注意が必要です。

 

〇パンガシウス

主要産地であるベトナムでは、アメリカを初め他国からの引き合いが強く横ばい~強含みの状況が続いております。安価な白身魚が少なくいためこの状況は暫く続くと思われます。日本国内に関しては、横ばい推移となっておりますが、アメリカの需要にいつも左右される為、引き続き注視が必要です。

 

〇ペルーイカ(アメリカオオアカイカ)

ペルーイカの禁漁は未だ解除されておらず、8月末ごろまで続く見込みです。

しかし、6月までに30万トンの水揚げがあったため原料在庫はそこまで逼迫しておらず、製品価格は短冊、ロールで$5-6/kg、切身で$6-7/kg前後で安定しています。

国内相場についても安定しており、ロールイカは蔵前価格で900~950円/kg、切身は1200円/kg前後になっています。禁漁解除後の水揚げが注目されますが、しばらくは比較的安定した相場が続きそうです。

 

〇スルメイカ・マツイカ

マツイカについては漁獲時期が終わり、需要が少しずつ増えていることもあり価格が徐々に上昇しています。6月の下落時から1割近く製品価格は高騰しました。日本国内の相場については、時折低価格帯のスポットオファーが出回ることから、1,000円/kg~1,050円/kg前後で推移しています。

スルメイカについては秋の漁獲時期までは品薄が続きます

 

〇冷凍野菜

ゴボウは予定通り、価格は落ち着きました。

南部、枝豆は当初の見立て以上に原料の品質が悪かった為、ムキ実の価格も少し上昇いたしました。

山東省は昨年ほどではないですが、雨量が増えています。冬瓜、オクラは影響少なく昨年並みで生産終了の見込みです。しかし、ナス、ピーマン類は今月の雨量、天候次第で減反、価格上昇の可能性あり。引き続き天候状況を見守る必要があります。


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