毎度格別なお引き立てに賜り心より御礼申し上げます。商品情報2024年4月号をお届けします。
☆トピック☆
・北陸新幹線、金沢~敦賀間延伸完了。東京-北陸間がより便利に。インバウンド、旅行客の集客狙う。
・イトーヨーカドー、西友が食品、日用品などを値下げ。物価高騰の中、価格訴求に取り組む。
九州前浜
・松浦/長崎
(サバ・各サイズ相場) 3月水揚げ 1920mt
600~700g 90mt 浜値k600~170円 (鮮魚・冷凍)
500~600g 60mt 浜値K550~130円 (鮮魚・冷凍)
450~500g 80mt 浜値K350~130円 (鮮魚・冷凍)
400~450g 40mt 浜値k220~130円 (鮮魚・冷凍)
300~400g 1400mt 浜値 K150~65円 (缶詰・餌)
150~250g 250mt 浜値K110~65円 (餌)
・水揚げ数量が減り、鮮魚による高値が出たものの、魚体細くなり、
脂もなく、更に卵が大きくなった為、底値が下がりました。
(アジ 各サイズ相場) 3月水揚げ760mt
200~300g 170mt 浜値k830~170円 (鮮魚・フライ)
150~200g 580mt 浜値K900~180円 (鮮魚・生切・フライ)
130~150g 10mt 浜値K250~220円 (鮮魚・生切)
・3月よりアジ入荷増えてきました。
現在魚体細く身脂がないですが、対馬漁場で取れた物が餌(エビ)を多く食べている為、
これから身脂がのってくる可能性あり。
松浦イワシ 3月水揚げ2000mt
50-60g 浜値K70~60円(餌)
長崎イワシ 3月水揚げ2000mt
60-80g 浜値K50~35円(餌)
(ブリ) 西沖・東海漁場 日/約80mt水揚
サイズ 9~11K主体 小6K~大14Kまで
浜値K350~300円でフィーレ用買付(長崎サプライ)
(タイ) 小型巻網船漁獲 日/約7mt水揚
サイズ 1~2K主体
浜値K850~750円(鮮魚)
養殖魚
・カンパチ
在地が少なかった為、さらに値上げ傾向
前月より浜値50円から100円上でk1500円前後
・ブリ
下げ止まり感があり、価格は現状維持です。浜値k850前後
天然ブリが潤沢にある中で需要が低く、売りが弱くなっています。
・真鯛
引き合い強く値上がり傾向です。
4月の需要期にタイミングで値上げが起こる可能性高く注視が必要です。
現在浜値k950円前後。
サンマ
シーズンオフのため、次季まで掲載をお休みします。
サ バ
・大西洋
冬トロールの高値を引っ張ったまま原料相場は強含みで推移中です。
製品に関しては円安の影響、原料高騰の影響もあり安手の物は市況から消えてきており各社値上げを行っている状況です。荷動きは今のところ問題は無さそうですが、各社値上げ完了後の荷動きに注視が必要です。
鮭鱒類
・チリ銀鮭
先月に引き続き円安の影響もあり、銀鮭のパッカーからの委託販売単価が若干の強含みとなっており
ます。またチリ現地一部の池でへい死もあり、先行きも先月に引き続き横這いから若干の上げ相場の
予想です。トリム製品の搬入量が少ない為、価格が高騰しており、引き合いも強くなってきております。
引き続き3月以降の搬入が少なく、大型サイズ中心にてさらに相場の高騰が予想されます。
しかしながら買い手側が慎重なこともあり、原料相場は横這いであります。
4月以降の価格も横這い予想とされます。
・トラウトサーモン
先月と大きく状況は変わっていません。
チリ現地の価格は高く、搬入量も少ないですが、日本国内の在庫が滞留しており値上げにつながっていません。しかし銀鮭、アトランティックサーモンが高騰しており、今後は相場が若干強くなる予想です。ドレス原料は高値にて安定しており、トルコなどの原料への転嫁がみられます。
・アトランティックサーモン
ノルウェー、チリ共に現地水揚げ単価が高騰しております。
日本国内のトリム製品も極端に少なくなってきているため、3月-4月を目途にチリからトリム製品の
搬入を進めておりますがオファー価格は大きく上がる模様。フレッシュ価格の大幅高騰もあり、
4月のイースターまでは高値堅持と予想します。
ノルウェー産は若干下げて言いますが、高値横這い状況になっております。
ウナギ関係
中国現地の引き合いも強く、引き続き日本国内は高値にて推移しております。
しかし、12月から始まりましたシラスウナギの漁模様は、2月も安定的に中国、国内で漁果があり、
日本国内の池入れ重量も昨年の約20%増(2月同時期)となっております。
中国でも池入れは進んでいると思われますが、シラス価格は大きく下がらない模様。
3月以降の蒲焼製品も若干の上げ相場と思われます。
シラス漁の状況ですが、昨年同時期に比べて若干は良いものの、まとまった採捕にはなっていない様子です。ジャポニカ種は高値にて相場張り付きですが、ロストラータ種が相場下げの状況です。ジャポニカ種からロストラータ種への販売変更が予想されます。
国産蒲焼製品は量販店での販売が苦戦している様子です。
通販関係の販売は好調ではありますが、全体的な荷動き感は鈍い様子です。
サワラ・サゴシ
・中国サゴシ
新物原料は、例年並みの水揚げ状況でした。
原料価格は下がりしましたが、円安のため製品価格は10%未満の値下がりとなっています。
・韓国原料
韓国は約15,000mtの水揚げで昨対とほぼ変わらず、このまま横ばい予想です。
サイズは満遍なく獲れております。
・日本産
日本海にて10月下旬から11月にかけて小型サイズ400-600gの水揚げがありました。
一部は原料凍結に入りました。フィレ加工で200g前後サイズになります。
但し、12月以降は水揚げが減少、現在は鮮魚出荷となっています。
・サワラサゴシ製品
製品荷動きは、春需要が入って活発化しています。
サイズ別には、サゴシが今一つの状況ながら、サワラは活況になっています。
スケソウダラ
DAPは中盤に差し掛かっているが、ベ海で昨対90%弱の漁模様。
スケソウダラの一大加工地である中国での原料在庫は少なくは無いようであり、引き続き中国からの製品オファーはある状況。
日本国内の消費については、円安の影響から、製品ドル価下げてもそれ以上のコストアップとなるタイミングもあり思ったような消費に繋がっていないと推察します。
来月以降も同じような傾向と思われますが、為替の影響を強く受ける部分もあり動向に注意していきたいところです。
アサリ
現在春漁スタートしており、一昨年に稚貝投入したエリアの水揚げとなります。
中国国内での活で流通しており冷凍物は出てきておりません。
GW明けから冷凍物は流通見込みで殻付き41/50・51/60サイズ、ボイルむきMサイズが中心となると予想されます。価格も円安のためコストアップが見込まれる上、昨年投入された稚貝は既に斃死が多く確認出来ていることから、来期は原料減の予想。そのため横ばいから強含みにて推移予想です。
パンガシウス
テト明けから各パッカー大幅な価格上方修正となっております。
先月に引き続き昨年販売不振より減産、養殖業者の倒産が相次いだことから供給が大幅に減少しております。また、為替の影響もあり各社コストUPが避けられない状況ですが荷動きは好調に推移しております。様々な魚種がコストアップしている中でも安値堅持しており、量販店・回転寿司などで使用されるケースが増えているため認知度も上がり、今後更にマーケットが広がると予想されます。
冷凍野菜(中国)
葉物類、生育も生産も順調です。中国は例年より気温の低い日が続いています為、きぬさや・スナップエンドウの生育に遅れが出ています。例年4月中旬より生産を開始しますが、今年は下旬の開始見込みです。5月に急激に気温が高くなると肥大、過熟が進む為、加工用原料の不足が懸念されています。
アスパラガスの生産が開始されますが、年明け以降に輸入時検査での農薬違反が増加しました。河南省地区の原料がリスク高と言われており、当該地区の原料を使用しないとの判断。ようやく原料状況が回復する予定でしたが、高値据え置き予想となります。
スルメイカ(中国)
スルメイカ・アメリカオオアカイカ(中国)
先月同様、昨年秋にスルメイカ新物価格高騰が確定し、国内在庫は品薄となったためスルメイカは高騰、それに釣られる形でマツイカの品薄、高値は変わりなく続いています。
また、春節明けから赤イカ1㎏UNDERの品薄感が顕著になり、500g以下の小型原料を使用した加工品の製品価格は5%程度高騰しており、為替の円安も相まって非常に苦しい状況です。
為替や製品価格の高騰の影響で、日本の商社は今年度のイカ買い付けを控える動きがあり、昨年不足していたイカ枠については今年度は潤沢に使用できる見込みです。
各種指数の推移
指数 | 値(2月末時点) | 値(1月末時点) | 増減率 |
日経平均株価指数 | 39,166円 | 36,286円 | 7.9% |
S&P500指数 | 5,096pt | 4,845pt | 5.1% |
US$/JPY為替 | $1=149.51円 | $1=147.49円 | 13.6% |
日本10年債金利 | 0.70% | 0.72% | -2.8% |
米国10年債金利 | 4.23% | 3.96% | 6.8% |
日本総合CPI(前年同月比推移) | 2.8% | 2.6% | – |
米国総合CPI(前年同月比推移) | 3.2% | 3.1% | – |
2月末の日経平均株価の終値は39,166円でした。2月23日に34年ぶりの最高値を付けて以来、その後も高値更新を続け、3月4日には初の4万円越えになる終値40,226円、3月11日に一時的に1000円以上の下げがあったものの3月22日には史上初の41,000円代を記録しました。
3月19日に行われた金融政策決定会合では、マイナス金利の解除、長短金利操作の撤廃を発表し、2007年2月以来17年ぶりの利上げ、約11年間続いた異次元の金融緩和からの転換を行うことが決定したにもかかわらず、為替は円高に振れることが無く円安を維持しました。
その結果海外投資家からの日本株の買いが増えたため株価の上昇を招いたと推測されます。
昨今日本株は海外からの投資先として注目されており、日本国内の実体経済についても賃上げムードから不景気脱却の見通しがあるため株高の状況は続くのではないかと思われます。
ドル円為替の今後の見通しについては、年単位で長期的にみると円安が予想されるものの、短期的には①インバウンドの増加、②日本株の人気に伴う海外からの買いの集中、②日本国内の金利上昇 などから短期的には円高になる可能性もあり、輸出入を行う企業は慎重な対応が求められます。
用語
日経平均株価指数…日本を代表する上場企業225社の株価の平均値。
S&P500指数…米国を代表する上場企業500社の時価総額を指数化したもの。
CPI…消費者物価指数。末端価格の変動を示す指標。