毎度格別なお引き立てに賜り心より御礼申し上げます。商品情報2025年3月号をお届けします。
〇九州前浜
- 大型船
・アジ:460mt
鮮度良~悪 身脂無
300~500g:200mt 浜値K1000~K130円(鮮魚)
200~300g:200mt 浜値K890~K120円(鮮魚・生切)
100~200g:60mt 浜値K600~K110円(鮮魚・生切)
・マサバ247mt
鮮度良~悪 魚体細くなり身脂薄く身色もやや黒っぽい。
700g :7mt - 550-220円/㎏
600g :30mt – 550~220円/kg
450~500g :60mt – 500~170円/kg
400~450g:150mt – 380~150円/kg
・ローソク
300~400g : 1500mt – 190~125円/kg
100~200g : 3000mt – 135~83円/kg
・ゴマローソク
300~400g:100mt – 160~155円/kg
- 松浦小網
・ローソク
250~400g : 450mt – 185~80円/kg
100~200g : 300mt – 120~73円/kg
※先月同様、小網水揚げ分は凍結できない状況。
- 長崎小網
・小イワシ主体(440mt)
50~90g主体40g混ざり : 60~40円/㎏(餌)
・アジ(20mt)
浜値1,000~300円/㎏(鮮魚・生切)
.サバ・ゴマサバ(40mt)
浜値280~140円/㎏(鮮魚)
〇サンマ
11月で国内もサンマ操業が終漁しており、また年明けも秋刀魚商流に顕著な動きも無いため、しばらく休載致します。
〇蟹
・ズワイガニ
- カナダ・アメリカ
米国ズワイガニ漁、僅かな漁獲枠から多くは米国内向けで取引が見込まれる為、対日向け成約は少量の模様。、また最大の生産国のカナダ産に関し、米国政権の行方不透明な行動から、例年4月からのオープンを前倒しし3月中旬の開催を政府機関に打診し交渉中で回答を待っている状況。
- バレンツ海
1月1日、バレンツ海でオープンとなったズワイガニ漁、ロシア側は流氷が影響し極寒もあって小型サイズが中心の漁模様で苦戦が強いられている様子。一方、4月オープンを前に交渉が行われる極東オホーツク海、活需要が旺盛な中国、韓国を尻目に冷凍品の生産の為の交渉がスタートするも価格について難航中の様子。
バレンツ海ノルウエー産は大型船の所有者は北上させて操業が進み250gサイズ以上の大型を中心に漁獲が進んでいる模様。殻の汚れもある為、生産者は在庫薄の米国マーケットに向けて販売中で、高値で取引される為生産者の鼻息は荒い。
- 国内在庫
国内在庫、大型サイズのロシア船凍品が残っており、今後、円安基調に米国政府発動による関税付加等相場が加わり現状を上回る価格で取引が見込まれます。
・タラバガニ
- アメリカ
米国産、僅かな数量が対日向けに搬入となり完売済。
- ノルウェー
4月は禁漁時期。今年は増枠から、引き続き、米国に向けた取引が見込まれる。
- ロシア
生産者が限定されることもあって、取り扱える業者も限定的。国内在庫減から相場は強含みで推移すると思われます。
〇スケソウダラ
ベ海は好漁で推移中ですが、漁場の変更により中心魚体サイズは600/700に。
またア湾については集計ゼロとなっております。
一方、オ海については昨対としては12%ほどの減。
国内市況は底這いで推移中。
多少の円高傾向となっており、今後の為替ポジションによる製品価格に注意していきたいところです。
〇樺太ししゃも
・原料状況
昨年2月のアイスランドが禁漁、今期は4,435mtが発給されました。
ほとんど親生産に回らず、卵の生産に回る見込みです。
よって大型原料は今後不足感が出てくると予想します。
また今年のノルウェーは禁漁が発表されてから引き合いが増え、ノルウェー現地の在庫もほぼ底払いの印象。在庫が限定的な事から引き続き原料価格がより高値になることが予想されます。
・製品状況
昨年のアイスランド禁漁を経て、不足感が一層強くなっている印象です。上記通りノルウェーは禁漁、アイスランドも禁漁の可能性が大きいです。製品は6月頃より大幅値上げ予定。バルクは100-200円/kgの値上げ、製品も8尾立てのパック品で170円/Pから200円/Pの値上げ予定です。量販店の末端売価は298円/Pから398円/Pとなるでしょう。またサイズが小型化していて10-13g/尾が中心となり、規格変更等をせざる負えなくなると考えます。
〇鯖
・大西洋
先月の掲載通り冬シーズンは終了となりました。
イギリス、ノルウェー両国とも昨秋シーズンを上回るCFR価格USD3.0レベルと歴代最高値をつけて終了。在庫は現地ほぼ底払いで、2025年は約22%の減枠が予想されているため秋に向け原料価格は更に上昇していく予想です。
製品は特に不足感無い状況です。
値段も新物価格に切り替わっておりますが、売れ行きは不透明。
今後の動向に注視が必要です。
〇鮭鱒類
・銀鮭
銀鮭のチリからの輸出量は対日で昨年対比が約85%、日本以外の第三国への輸出量は昨年対比で160%以上となっており、特に中国向けに重量が増えている模様です。
サイズも大型化しており、日本のマーケットサイズが欠品模様で、状況は非常に悪く、相場も強含みが継続しております。トリム製品も大型化から、8枚サイズまでの引き合いが強く、こちらも相場が強含み継続となっております。
・トラウトサーモン
トラウトトリム製品は皮付きのトリムCが一部安価な価格で流通していましたが、その玉もほぼ無くなり相場が一段階高くなりました。トリムEに関しましては、各社欠品しており現物がない状況が続いております。
〇うなぎ
・中国
引き続きシラス漁が好調にて、昨年のシラス漁獲量をはるかに超える池入れがされております。中国では50mtの池入れが進み、国内でも10mt超えており、ここ近年では大豊漁となっております。中国産に関しましてはジャポニカ種の豊漁を受け、冷凍製品が1割ほど相場を下げてきております。ジャポニカ種の今後の加工製品相場により、さらに相場の弱体化が進む予想です。
また、太物サイズを中心に価格が安くなる予想です。
・国産
国内のシラス漁も好調にて池入れ数量も2月中旬時点では昨年より多く、池入れ単価も安くなっております。ただ活鰻出荷の需要が大きく、サイズも4P程度までしか育っていない為外食向けサイズまで育てる為、養殖コストが高い鰻との入れ替えがまだ進まない状況です。夏以降は大きく価格を下げる予想となっております。
〇サワラ・サゴシ
・中国サゴシ
原料状況は11月中旬で水揚げ終了している為、暫く更新を休止致します。
====2024年原料状況===
新物水揚げは、前年対比50%~60%で数量は少ないものの、サイズは例年よりも大きめです。
日本向け原料凍結は、11月下旬に終了し、その後は中国内販向け鮮魚出荷になっています。
・韓国原料
新物水揚げは1月末でほぼ終了。
中国サゴシと同様の状況で、サワラ・サゴシともに前年対比で減少しています。
サイズは、サゴシが例年並み、サワラは2㎏以下の小型が多く、3㎏UPの大型が少ない状況です。
原料価格は、身質の向上に合わせて11月中旬から値上がり傾向となり、その後は横這いとなっています。
・日本産
水揚げが少なく、ほぼ鮮魚出荷の状態です。
サゴシは、日本海定置と旋網で一部原料凍結にも入りましたが数量は多くない状況です。
・サワラ・サゴシ製品
春に向けて荷動きが上向いてきました。
価格は、サワラはほぼ横ばい、サゴシは横這い~弱含みの状況となっております。
〇ペルーイカ(アメリカオオアカイカ)
10月の急な欠品・値上がりからはひと段落し、切身や短冊などの原料サイズの融通が利く商品については高値ではありますが欠品無く供給されています。しかしロールイカ等原料サイズの絞られる商品については再開のめどが立っておらず、現在水揚げのある中心サイズも唐揚げなどに使用する500~1000gの小型サイズのため、ロールイカ等の中型以上の原料を使う製品については、春節明けの水揚げに期待するのみとなっています。また、春節明けに水揚げがあったとしても製品として日本に入荷するのは夏以降のため、各社欠品は避けられない状況です。
原料相場については、昨年春には15000元/mtでしたが、昨年末には25000元/mtまで上がっており、以前の製品価格に戻る可能性は極めて低いと考えられます。
〇スルメイカ・マツイカ
スルメイカについては変わらず品薄で、先月から特に変化はありません。
マツイカ製品については春節前の価格から一転し再度高騰しております。理由としては春節前に各パッカーが安値で製品を販売し、在庫が適正化されたため本来の価格に戻ったのではないかと考えられます。なお、国内相場については中国の状況に関係なく昨年から安値が続いており、利幅を削って販売している商社が多いのではないかと考えられます。マツイカの新物相場は6月に固まり始めるため、次回の相場変化は春から夏ごろにかけてではないかと思われます。
〇アサリ
中国主要産地である遼寧省で秋漁シーズンの悪天候より、予定より漁獲減となっておりました。その分が春漁で漁獲が期待されるため、当初予定よりも大幅減産が回避されるのではと見解されております。今後の漁に期待です。
国内需要としては他商品の高騰もあり需要が高まっております。大型size依然として少なく、殻付き51~ 60粒/500g・むき身のM(500~800粒/kg)以下が中心サイズとなっております。
〇パンガシウス
主要産地であるベトナムへ、テト前にアメリカ・他から例年よりオーダー増の影響からテト明けオーダー減:弱含むと予想しておりましたが、明けも現地状況変わらず強含みが続いております。円安の影響より大きなコスト高ではなっておりませんが、今後の取扱いのご注意です。
〇冷凍野菜
野菜相場は引き続き変動無しです。
人参は福建省での生産が開始。当該エリアで原料に問題は起きていません。しかし山東省の不作を受けて価格は少し上昇しており、据え置きとはいかない気配です。
菜の花も生産が開始。こちらは作柄も良好、収量増も見えており価格は下方する見込みです。
越冬物のホウレン草の生育も順調です。こちらは3月中旬頃より生産開始の予定となっています。