水産マンスリーレポート

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2022年11月号

商品情報

毎度格別なお引き立てに賜り心より御礼申し上げます。
商品情報2022年11月号をお届けします。

養殖魚

〇ブリ・ハマチ
先月より2年魚主体に出荷開始し、浜値は前月より若干の下げも依然として浜値はK1200~1400円
と高値推移中で年末の最需要期には再度上げの予想。アメリカ中心に輸出向けの加工も始まっている。

〇カンパチ
在池量少なく浜値K1400~1800円と高値推移しております。例年になく海水温高く餌の食い悪く
生育不良、奇形が多く見られており生産者によっては出荷調整している状況。

〇真鯛
国内向けの浜値はK850~950円であるが、韓国向けK1000~1050円と高値成約されており、年末まで
はこの状況が続くと思われます。

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カ ニ

〇ズワイガニ
新型コロナウイルスとロシア産によって、翻弄するマーケット。それに加えて、既報の通り22/23年度
のアラスカ産ズワイガニ漁が管理団体の過去にない厳しい判断により禁漁となりました。漁師や消費者
は困惑を隠せない状況に至っています。これにアメリカのマーケットが刺激を受けて、大型サイズから
順にカナダ産、ノルウエー産の在庫の引き合いが始まり、価格や在庫に影響が出始めています。一方の
ロシア産、組成と品質に心配がありますが、生冷、ボイル冷共に、まとまった数量を生産した模様です
これらの内、契約ロット以外は、韓国釜山でオークションが行われていますがドル価の修正は今のとこ
ろ見られず先安観からやや弱含みにて推移すると思われます。
ただ、生産数量と市場に出回った数量に乖離がある様子で、為替の問題もありますが、それらがいつマ
ーケットに登場するのか注視が必要と考えます。それに先駆けて、来期のロシア産極東海域の漁獲割り
当て(1%減 31,234Mトン)の発表がありました。推察される来期の各生産者は、価格面と生産効率か
ら、「活」に注力し販売先をアジアから中近東までエリアを広げるとの情報です。引き続き、注視が必要
と考えます。

〇タラバガニ
既報通り、21/22年のアラスカ(ベーリング)産のcloseに続いて、22/23年もCloseが確定しました。
従って、漁が行われるのは、ロシア、ノルウエーと限定されます。しかし、米国政府のロシア産水産物
の禁輸により、取り扱いが出来るのはノルウエー産に限定されます。その為ノルウエー産については、
価格は、高値で安定していますが、ロシア産は、韓国釜山でのオークションにより、マーケットを破壊
するような安価で入札が行われており、相場に風穴を開けたような安価な価格で取引が行われています。
今後は、先安観から弱含みで推移すると推察します。

サンマ

〇台湾サンマ船 10月度(第21~23週目)水揚げ情報

202211台湾船サンマ船漁獲状況

昨年10月下旬対比 92隻操業 21,628,797Kg 昨対143.9%
前週比で水揚げ量が復調気味も、サイズは4號(60-90g)主体で小型化。

〇国内棒受け網船状況
9月下旬に復調気味であった漁模様も、10月に入ってからは水揚げ量も大きく伸びず、サイズ組成も見
えかけていた120g以上の大型は逆に割合が低下。その反面、浜値は高止まりを維持しており、例年で
あれば本冷生産が進む時期であるところ、多くの業者は小型サイズ主体の生産アソート(10Kg100尾前
後が主体)になった場合の販売単価が極端に高くなるため、思い切った生産体制に踏み込んでいけない
状態が続く。

各種切り身製品

既報通り来年度の旧正月が早い時期となっており、今期は早めに工場稼働を終えるところが出てきそう
です。現状としては、為替によるコスト高、原料高、諸経費増により日本国内の販売不振を受け、中国
工場の稼働も鈍化しているところが散見されている模様。
このような状況も重なり、早めに旧正月入りするところも出てきそうです。
旧正月前後の在庫、荷動きに注意したいところです。

〇スケソウダラ
DAPスリミ16万トンと過去10年で最も少ない生産量となっております。減産、円安と原料価格高騰し
ており、練り製品価格への転嫁は避けられないところと考えられます。一方、フィーレ、H&G等は昨対
比でスリミほどの落ち込みはなく、生産アイテムのシフトが表れております。一方のロシアについては、
EU向けフィーレは伸長しており、8月累計でついに米国を抜く形となりました。変わらず中国がトップ
ではあるものの、以前ほどの勢いはなく、今後は中国のスケソウダラ在庫状況にも注意が必要です。日
本国内の市況としては、その他魚種同様スケソウダラも価格上げておりますが、止まらぬ円安の影響か
らもう一段階値上げの段階となっております。需要期も迎えつつある中、荷動きは出てきております。

〇赤魚
各社新物原料への価格転嫁進んでおり、相場は高値横ばいとなっておりますが、まだ上げ切れていない
部分もありそうです。消化については顕著に推移しているものと感じられますが、今後需要期に向け、
主な加工地である中国の生産次第とも思われます。

ノルウェーサバ原料

ノルウエー大型船は2万mt強の残枠を残したまま水揚げが止まっています。おそらくは既に魚がノル
ウエー領海外へ移動したものと考えられ、今後は外国船による漁獲がメインになると思われます。その
外国船、漸く水揚げがまとまり始めましたが相変わらず世界的に引き合い強い状況は変わらず、ノルウ
エーメインシーズン物と価格差は殆どありません。そのような中、数量だけをみれば日本側に買付余地
はまだあると思われますが、製品への価格転嫁がいまだ見通せない中で今後も各社買付には難しい判断
をせまられそうです。

鮭鱒類

〇チリ銀鮭
9月の一時的なスポット案件により、相場が下落。10月に入り若干の相場上げも、コスト割れの状況。
新物に関しては搬入が進んできているが、為替の影響もあり、先物コストは安くない模様。しかし国内
需要が下がっている為、販売には至っていない部分が多い。

〇トラウトサーモン
チリ産、ノルウェー産の生産量は引き続き少ない。しかし秋鮭の豊漁もあり、末端販売が滞っている。
しかしながら為替、生産数量の減少により、引き続き年末に向けて高値推移していくと思われる。

〇アトランティックサーモン
ノルウェーの水揚げ価格は徐々に高騰している。40%の課税の件も含み、クリスマス需要に向けて大
きく相場高騰が予想される。チリ産もフレッシュ、冷凍共に販売は順調の様で、日本向けのトリム製品
も引き続き高騰予想。

〇紅鮭
ロシア側の政策もあり、日本国内への搬入が激減。相場もMサイズに関しては大幅に値上げ。小型サ
イズも缶詰業者が安価な原料は買付を進め、小型サイズも高騰している。

ウナギ

〇中国産
現地の相場は横ばいにて大きな変動は無いが、魚体が大型化しており、今後日本向けの製品が30尾中心
になるのと、為替の影響による高騰もあり、高値での搬入は変わらない。12月からのシラス漁次第では
池側の対応も変化有るかもしれません。
〇国産
蒲焼製品、特に小型が残っている為、新仔の蒲焼加工は例年に比べ少ないとの事。外食向けに活鰻の出
荷が順調の様で、大型サイズの蒲焼生産数量が少なくなる予想。

九州前浜原料

〇ゴマサバ主、サバ混じり
西沖漁場で獲れてはいるものの、サイズ小さく150~200gが主。マグロ餌等に買付されており、浜値
K78円程度と相場やや低下。たまに、やや大きめ220~350gがあり、缶詰原料用として、浜値約K130
円で買付されている。(伊万里東洋・金子・ヨコレイ)※マサバ純目の漁獲ほぼ無しです。

〇ア ジ
西沖漁場で漁獲あり、鮮魚・生切り主体の買付が主。脂感なく、開き加工原料には向いていないが、
原料不足で買付しているところもある。

〇ブリ、ワラサ
2.5~5.5K物が、1日に50-150MT(10月松浦700MT)と入荷増えたものの、相場下がらず。輸出及び、
生切りフィーレ用として、浜値K180円で買付されている。(金子・昌和・エンマキ・水研)

〇ツバス
近年では珍しく、1K程度のツバス1日15~90MTの水揚げあり、福岡・松浦・佐世保・唐津市場での
総水揚げが約1000MT、こちらも輸出用として鮮度良でK260円~鮮度悪K200円と高い相場で推移し
ている。(金子・三陽・エンマキ・伊万里東洋)

〇スルメイカ
10月になり、400g前後の松浦水揚げ約110MT、浜値相場K800~K730円。塩辛原料等として凍結され
ている。(昌丸・昌和水産・ヤマフ・エンマキ)

〇底曳き物
10月前半はレンコ鯛主体の水揚げ。サイズは150~500gで浜値K350~K200円。10月後半はスルメが
増えてきて、300~400g主体で浜値K650~K600円と高騰。

アサリ

秋漁スタートしましたが水揚げ少ない状況が続いています。そのため春漁に続き殻付き、むき身ともに
生産量減少となる見込みです。また現地中国では、指定漁獲区域外の養殖場を国が管理することにな
り、現在の予想では再来年まで養殖エリアが狭まり結果過密養殖が加速するため、サイズアップに悪影
響が出る状況が続くと思われます。円安で価格も上昇しており日本への供給はこの後も少ない状況が続
きそうです。

サワラ類

さわらフィレ:円安を受けて値上がりしていますが、引き合い・荷動きは向上しています。

中国さごし:新物の漁期に入っています。現在までは不漁模様です。中国内消費が引続き活発なため、値上がりして
いきそうな状況になっています。

韓国産:物の漁模様は例年並みながら、韓国内需が強くなっており小型サイズは強含みです。

日本産: 散発的に少量水揚げあるものの鮮魚出荷主体。

冷凍野菜(中国)

為替の円安進行から製品価格は全般高騰しています。10月から里芋、ゴボウの収穫が始まりました。
しかし、大幅な減作により原料要因での高騰が余儀なくされております。要因は以下の通りです。
① 昨年の幡手時期にコロナによる外出規制のため栽培面積が減少している。
② 生育前期に干ばつの影響で一部の苗が枯れてしまい、中後期に降雨が続き生育が遅れており、
   収穫数量が減少、小型の原料割合が増加している。
③ コロナ規制により昨年の加工が十分に行えておらず、製品在庫が逼迫。
昨年同様、中国産冷凍野菜の秋作、冬作は悲観的な状況になりそうです。

スルメイカ/アメリカオオアカイカ(中国)

〇スルメイカ
新物価格は$0.5/㎏~$1/㎏程度の値上がりで落ち着きました。為替要因での値上がりの影響の方が大き
く、輸入コストは最安値時の1.5倍程度迄上がる見込みです。

〇アメリカオオアカイカ
大型原料の不足が目立ちます。中型は比較的潤沢ですが、大型不安定の状況は旧正月明けまで続くとみ
られ、旧正月明けは新物価格がさらに高騰することが予想されます。国内製品在庫としては比較的安定
しており、直近で欠品する心配はありません。

天然殻付き海老

W(ホワイト)は為替の影響で過去最高値となっており、ドル価はそこまで上がってないため中国、ア
メリカの様子をより一層伺っていく展開。年末まで引き合い強まると思われるが、BT(ブラックタイガ
ー)が大型含め下げ相場となり業務筋活性化もマーケットがついて行ってない状況。現地インド、イン
ドネシアも現地在庫がサイズによっては滞留しており小型サイズについてはドル価の下方修正が入る模
様。FLW(フラワー)は年末~年明けにかけて獲れだすため地域によっては重宝されるため今後の漁に
期待。

日米各種指数の推移

202211日米各種指数の推移


① ドル円為替について
9月末時点のドル円為替は$1=144.7円を記録し前月比で4.3%円安に振れています。9月22日には24
年ぶりに日銀の為替介入が行われました。日本は止まらない円安進行をおさえるため約3兆円規模の為
替介入を行いました。そして一時は$1=146円代を付けていた相場を$1=140円代まで円高に誘導しま
した。しかし、8月の米国CPIが市場予想より高かったため、FRBは今後も金融引き締めを継続する方
針であることや、日本がインバウンドに対して制限をかけていることを要因とした円の需要低下などか
ら再び円安が進行し、一時は$1=150円代まで円安が進みました。今回の為替介入は急激な円安進行に歯
止めをかけることが目的の円買介入であり、日本の単独介入になります。米国は日本の単独介入を容認
したことから、ドル円の価格変動の大きさは問題と認識しているものの、ドル安トレンドによる米国内
の輸入物価の高騰は阻止したいため協調介入までは行わず、現在のドル円レートは問題無いと認識して
いると考えられます。FRBは年末に向けて政策金利を4.5%迄引き上げることを目標としており、円安
水準は今後もしばらく続きそうです。
② 日本経済の現状
9月末の日経平均株価は2.5万円代と大きく下げました。
しかし、4月から6月にかけての日本企業全体の経常利益は過去最高益を記録しています。
また、製造業の設備投資費はコロナ前を超えており、日本経済の実態としては悪くない状況と言えます。
日経平均下落の要因としては、実体経済を表しているのではなく世界経済全体を見たときの今後の景気
後退を織り込んでいるものと考えられます。

用語
円買介入…日銀が保有するドル資産を売却し円を購入。市場の円流通量を減らし円高に誘導する。
単独介入…1ヵ国のみ為替に介入すること。協調介入の場合は複数国にて為替の操作を行う。
日経平均株価指数…日本を代表する上場企業225社の株価の平均値。
S&P500指数…米国を代表する上場企業500社の時価総額を指数化したもの。
実質GDP…国内総生産から物価変動の影響を除したもの。
CPI…消費者物価指数。末端価格の変動を示す指標。 FRB・日銀…アメリカ、日本の中央銀行。

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