水産マンスリーレポート

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2022年10月号

商品情報

毎度格別なお引き立てに賜り心より御礼申し上げます。
商品情報2022年10月号をお届けします。

                TOPICS!!!

★ 9月7日より日本のコロナ水際対策が緩和されたがワクチン3回接種しばりが回復足かせに。
★ FRBが当面の利下げ転換を否定し日米金利差更に拡大。どこまで円安が進むのか?
★ おせち商戦開始。今年も「巣ごもり消費」継続か? 行動が広がり帰省需要に傾くか?
 社内有資格者によるファイナンシャルレポート発信開始しました。

養殖魚

〇ブリ・ハマチ
10月の2年魚出荷開始する中で、先の台風で宮崎、大分地区のブリが多大な被害が出ており、各産地
引き合いが強くなる予想。また、2年魚のフィレ輸出の話も聞こえてきており国内相場の動向に影響
与える可能性あります。現在の浜値ラウンド2年魚主体でK1300円~となっております。

〇カンパチ
ブリ同様に大分、宮崎で台風被害出ており、他産地への引き合い強くなってきております。
現在の浜値K1500円~となっておりますが、上げ相場の予想です。

〇真鯛
先月までの、浜値@800~@900/k高値より更に上げてK1000~の予想。
理由としては10月、11月に韓国がK1050円で制約しており、産地も無理に国内販売しなくてもよい環
境となっております。 今後の韓国の引き合いがどこまで伸びるかが国内相場の動向に大きく影響与え
ると思われます。

カ ニ

〇ズワイガニ
ロシア オホーツク海の一部を除いて、各産地は、ほぼ満枠を獲り切ってクローズしています。その一方、
アラスカ、ノルウェーでは、生産者側と政府間で来シーズンに向けて協議が開始されている状況で、引
き続き、情報入手に努めます。マーケット情報、物価高騰の米国、しかし、徐々に量販店での需要があ
り、その勢いで、昨年の高い在庫と今年の新物で価格の調整を行いながら消化が進んでいる様子です。
その為徐々に相場も戻りつつあり、相場が底を打った印象です。また、外食産業が要望する大型サイズ、
供給元であったロシア産がアメリカの禁輸で絶たれたこともあり、その代用としてノルウェー産の問い
合わせが増加している様子で、溜まっていた両国の在庫も徐々に解消されつつあります。ロシア産ズワ
イガニついては、供給の矛先をアジアに絞ってきたが、冷凍相場の下落から、今後は、活出荷にシフト
するとのアナウンスがありました。しかし、新たに中国国内の流通網に課題点が出たとのことから、引
き続き、不安定なロシア産の動向に注視が必要と考えます。

〇タラバガニ
9月から始まったロシア産、販売先は中国、韓国向けの生産が主体、一部、日本向けに活で搬入される。
品質が不安定な為価格は昨年価格を大きく下回っていて、中国向けUS$50.00CIF以下で取引される。
ノルウェー産については、EU向け活出荷が旺盛で、冷凍品の生産まで追いついていない状況。また、
アラスカ産については、ズワイガニ同様、今期の資源調査ではオスの生育が悪い事もあり、今後の動向
に注視が必要です。

サンマ

〇台湾サンマ船 第18週目水揚げ情報

台湾船サンマ船漁獲状況

昨年同期対比 92隻操業 12,102,168Kg 昨対82.8%
前週比で水揚げ量約10倍、サイズも2號が割合増でサイズアップにはなって来ましたが、恐漁の昨年対
比でも、現時点での水揚げは8割程度規模。

〇国内棒受け網船状況
9月中旬からようやく、1日の水揚げ総量が200tを超えるようになって来ました。サイズも当初の100
g未満魚が大半で有った状況から、少しずつ中サイズ(100~120g)の割合が増えて来つつあります。
昨年は11月初旬に、三陸沖にて漁場が形成され、この時期から1,000t超えも水揚げが散発的に有り、
サイズも130g前後の割合大型サイズ中心になっていました。長期予報では今期は漁期を通じた来遊量こ
そ上回ると予測されていますが、引き続き低水準での水揚げ予想となっています。

各種切り身製品

2023年度の旧正月が多少早くから始まるため、一部地区の工場によっては、かなり前倒しで旧正月休み
に入る情報も出ております。要因としては、コロナ検疫による加工原料不足、円高による日本からの発
注減、コロナ禍による工場稼働の不定期さなどが要因と推察致します。
(年内いっぱいの稼働、年明けはバンニングのみ?)

〇スケソウダラ
ベーリング海が減枠もあり早めの終漁、アラスカBシーズンスタート。EUのフィーレ需要(スリミも)、
中国向けH&Gの需要増もあり、今後のDAP単価が焦点になってきそうです。米国原料について、今後
も原油高、コスト増、EU/中国の需要増もあるであろうことから引き続き高値横ばいでの推移と思われ
ますが、一方、日本側は円安継続であり、原料高、諸経費増、円安と製品相場は上げており、今後需要
が比較的増える秋、冬に向け、荷動きに期待したいところであります。

〇赤魚
新物原料への切り替えも各社進んでおり、円安傾向も変わらないことから、相場上昇しております。切
身製品で4桁も聞こえてくる状況。白身原料としては、他国での需要も増加傾向にあり、今後も相場強
含みで推移していくことと考えられます。

〇秋鮭
北海道浜値高値で推移中。アメリカ、ロシアチャムの不漁、高値唱えもあり、国産秋鮭への需要は増え
てくると思われておりましたが、今後の浜値に注目していきたいです。世界的な白鮭不足もあり、他国
から日本秋鮭への関心もあるようであり、他国の参入にも注目。この円安下、他国の日本水産物への関
心は大きなところだと思われます。

ノルウェーサバ原料

ノルウェー現地悪天候続きで漁獲がまとまらない状況が続いています。漁獲枠ここまでかなりスローな
ペースで約60%を消化。ちなみに昨年は10月以降に魚群が領海外に移動してしまい、結果枠を消化し
きれずで終了となりました。買付価格は薄漁と円安により上昇を続けており過去最高値を更新中です。
果たして、製品価格にまともにコストヘッジ出来るのか? もしくは大衆魚「鯖」が食卓から消えてし
まうのか?商社筋は原料買付に難しい判断を迫られています。

鮭鱒類

〇チリ銀鮭
国内の相場が一時的に下落している。半期決算というのもあり、一部商社が在庫の精査をしているよう
で先物価格より安く出回っている。しかしながら一時的なスポットであり、引き続き高値にて横這いに
て推移していく予想。

〇トラウトサーモン
チリ産、ノルウェー産の生産量は引き続き少ない。人気商材でもある為、需要先には引き続き高値にて
推移していく予想。トルコ産を各社加工用にて買付。寿司ネタなどにて今後流通していく。

〇アトランティックサーモン
チリもノルウェーも水揚げ価格は落ち着いて若干の下落。しかし年末向けにノルウエー、チリ共にフレ
ッシュ相場は堅調。引き続き冷凍製品は相場の動向に注視。

〇紅鮭
アラスカ: 昨年の約1.5倍の漁獲量となったものの米国内消費順調なため安値オファーは期待薄。
ロシア : 日本側が安値にて札入れするも、ロシア側が拒否。為替の影響により、国内にあった在庫は
大手商社などにて急遽買付され、国内FREEが無くなる。今後の搬入原料は高くなる予想。

ウナギ

〇中国産
相変わらず中国の池上げ価格は高値にて推移。しかし、日本の国内在庫は消化が遅く、新規にて追加オ
ーダーが入らず。2020年池入れの大型サイズの販売を中国側もしていきたいので、今後の価格変動に注
視。
〇国産
2022年の池入れ数が15mt程度であった為、活鰻中心の出荷にて現状高値推移で維持。今後、蒲焼加
工にどれだけ回せるか、12月の新仔の漁獲次第で変わりそうである為、しばらくは相場に大きな変化は
ない予想。

九州前浜原料

〇サ バ
時化及び台風の為、9月に入り入荷数量10mt。
700~450g 浜値K1000~500円(鮮魚)

〇ア ジ
時化及び台風の為、9月に入り入荷数量150mt。多い日で50mt。
250~120g 浜値K1000~500円(鮮魚及び生切り)

〇ブ リ
時化及び台風の為、9月に入り入荷数量30mt。
5K物  浜値K500~350円(鮮魚)

〇底曳き物・長崎のみ
レンコ鯛主体の水揚げ。
500-300g : K600~500円(鮮魚)
250-150g : K400~250円(加工)

時化及び、台風の影響で未だかつてない程の入荷量の少なさです。時化収まれば、西沖・対馬漁場
でサバが獲れるのではないかと期待しています。
※現在大型船21カ統の内6カ統(源福2 海幸3 大浜2)が道東(イワシ狙い)
へ移動しており、11月になれば三陸へサバ狙いに移動する船団が出てくる見込み。

サワラ類

さわらフィレ: 円安の影響を受け値上がりしています。新規入荷は引き続き少ない状況です。
中国さごし: 新物の漁期に入っていきます。漁模様は10月末頃に見えてきます。中国国内消費が活発
な事と前シーズン原料が完売しているため安く始まる可能性は低い状況です。
韓国産: 原料の現地フリー在庫は払拭し契約済製品のみ入荷中。
日本産: 散発的に少量水揚げあるものの鮮魚出荷主体。

冷凍野菜(中国)

為替の円安進行から製品価格は全般高騰しています。
また、豆類(インゲン、枝豆等)は原料不足により先月から高値が続いています。
全体的に値上がりしているものの、水産や畜肉と比較して低単価の冷凍野菜は出荷の落ち込みも無く、
引き合いの強い状況が続いています。

スルメイカ/アメリカオオアカイカ(中国)

〇スルメイカ
大まかな新物価格が確定してきました。
中国現地では比較的潤沢に漁獲があるものの、経費や資材費関係がすべて値上がりしていること等を
踏まえ、製品価格は$0.5/㎏程度値上げで打診されています。
上記価格で現在の為替を踏まえるとツボ抜きやイカリングの輸入単価は1000円/㎏を
越えてくる見込みになります(昨年対比約45%高)。

〇アメリカオオアカイカ
小型大型原料が不足しています。
中国現地からは近いうちの値上げを打診されており、旧正月前後での値上げが推測されます。国内在
庫については各社比較的潤沢に持っており、欠品等の心配はありません。

 物価に影響を及ぼす世界経済の状況

米国市場の時価総額は世界経済全体の50%以上を占めており(日本市場の時価総額は6.5%)、日本を含め
世界各国は米国の経済動向に大きく影響を受けます。直近の日本国内の経済状況を米国経済と比較し以
下にまとめました。

日米各種指数の推移


〇① ドル円為替について
ドル円為替は8月末時点で$1=138.7円を付け、年初来20%下落しています。8月頭には131円代まで戻
したものの、9月上旬には140円代中盤を記録し今後も円安傾向が続く見通しです。要因としては、日
本と米国の経済政策の方向性の違いが大きく関与しています。今年度米国は急激なインフレに悩まされ
ており、直近数ヶ月は8%以上のインフレ率が続いています。米国FRBは資金の流通量を減らしインフ
レを抑制する目的で政策金利の引き上げを継続的に行っています。これに対して日銀は、長年物価の下
落に悩まされており2013年から消費者物価指数の上昇率の目標を2%と定め金融緩和を継続してきまし
た。2か月前に目標のインフレ率に達したため、現在のインフレ率を維持する目的で金融緩和の継続を
明言しています。金利の低いところから高いところに移動する通貨の性質から、低金利が続く円が売ら
れ、金利が上昇し続けるドルが買われることで円安が進行しております。また、8月頭にはFRBの金融
引き締めに歯止めがかかる雰囲気があったため、一時的に円高に振れましたが、8月25日から27日に
かけて米国で行われたジャクソンホール会議にてFRB議長が利上げ継続を示唆する発言をしたことか
ら、9月上旬には24年ぶりとなる$1=144円代の値を付けました。

〇日本経済の現状
8月に上場企業の第一四半期(4-6月)決算発表が多く行われました。日本の上場企業の業績は2四半期連
続で前年同期比減、しかし4社に一社は過去最高益を上げており、業界によって業績差が激しくなって
います。世界経済減速の中、円安の影響で業績の良い企業が散見されており、先進国各国の経済指標と
比較しても日本はまずまずの結果を残しています。また、日本のGDPについては3四半期連続のプラ
ス成長を遂げており、徐々にコロナ前の水準に回復しつつあります。

用語
日経平均株価指数…日本を代表する上場企業225社の株価の平均値。
S&P500指数…米国を代表する上場企業500社の時価総額を指数化したもの。
実質GDP…国内総生産から物価変動の影響を除したもの。
CPI…消費者物価指数。末端価格の変動を示す指標。
FRB・日銀…アメリカ、日本の中央銀行。
ジャクソンホール会議…米国ジャクソンホールで毎年8月に開催される経済シンポジウム。

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