2022年3月号 | ![]() |
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2月も終わりを迎え、徐々に気温も上昇し春の足音が聞こえてまいりました。
日本の多くの企業では3月末で決算期を迎えます。
コロナ禍の中、厳しい商環境が続きますが、お互いラストスパートを頑張りましょう。
商品情報2022年3月号をお届けします。
冬シーズンは例年より15,000mtほど少ない漁獲数量で終了いたしました。
秋シーズンから高値が引き続いておりますが、ノルウェー側の売りは堅調で、全原料サイズ横ばいから
強含みにて推移しております。
製品は、各加工国より徐々に日本国内に搬入してきており、需要はピーク時より少し落ち着きましたが、
相場は未だ横ばいから強含みにて推移しております。
依然、悪天候のため全体水揚げ少ないです。
値段も高値で張り付いており、国内の加工需要が落ち着くまで値段は高値横ばいにて推移すると考えら
れます。
春需要にむけた引合いが活発化しています。一方で、国内在庫は外地加工品の搬入減により不足感が顕
著になっています。価格面では、円安や経費上昇に加え、新物の原料価格も上がってきました。
中国サゴシは、例年並みの水揚量ながら中国内販向けの強含みと加工経費の上昇により値上がりが避け
られず、日本向け製品搬入量は減少見込みです。
韓国サワラは、水揚げ不調のまま漁期終盤に近付いており、今シーズンの寒サワラは大幅減産となる見
込みです。製品価格は、前シーズン原料から新物への切り替わりが進み、今後は強含む予想です。
国内水揚げは、各産地とも大きな水揚げはなく、鮮魚主体となっています。
アメリカは、Aシーズンの漁が1月20日よりスタートしていますが、フィーレ、ミンスの生産中心です。
ロシア原料については、中国にトランパーでの搬入許可となりましたが、未だ通関までの混雑具合は解
消されていない様子です。
製品状況は、中国工場稼働の不安定さもあって国内在庫はある程度払底されており、旧正月明けの製品
搬入待ちとなっております。
2月、米国アラスカ州で始まったズワイガニ漁(オピリオ種)は、昨対88%減枠でスタートしました。
しかし、昨年と同規模の船団で開始するも枠の消化は鈍化で時間を要している様子です。全体の取扱数
量が限られており、今だ、価格の発表が無いことから日本への搬入は限定的な印象です。
プライスリーダーである最大の消費国はアメリカであり、その消費量は年間64,000tあります。そのア
メリカに35,000~40,000tを供給する最大の供給国であるカナダについては、3月13日からボストンシ
ーフードショーが開催されて商談が始まることから、そこでの商談によって今後の相場に影響が出ると
推察します。その次に供給の多いロシアは、年間19,000tを供給していますが、昨年末からの国際情勢
が不安なため、禁輸の可能性も視野に今後の方向性を模索する必要があります。
今後のズワイガニ相場は大きく変動する可能性が高いことから、十分に注意して取り扱う必要があります。
米国アラスカ産の禁漁の影響から、仕方なくロシア産が高値で取引となりました。最大需要期の拡販に
向けた価格は10,000円/kgを超える高値から、国内搬入(720t)の荷動きは悪い状況が続いています。
以上から、ズワイガニ、タラバガニ共に、高値感から消費の鈍化が見受けられ、今後の原料相場に十分
に注意が必要と予想します。