水産マンスリーレポート

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2021年5月号

商品情報

新年度に入り、はや1か月が経とうとしています。ゴールデンウィークを過ぎると二十四節季の立夏です。
季節は、暦の上では早くも夏の気配が立ち始める日です。
海外に目を向けますと、欧米諸国ではワクチン接種が進み、イギリスでは感染者の減少に伴い、
パブも再開されるとの事です。
日本国内でも早期にワクチン接種が進み感染が収束し、以前の日常に戻って欲しいものです。
商品情報2021年5月号をお届けします。

国産サバ

各地域で少量ずつ水揚げしております。
メインの水揚げ地は千葉/三重となっており、千葉は300-500gサイズメイン、三重は200-500gメイン
という状況です。国内需要は落ち着いており、メイン売り先は海外輸出向けとなっております。
水揚げ数量は少ないですが、買いもそこまで強くないため横這いにて推移すると予想します。

ノルウェーサバ

コロナの巣ごもり需要により国内でのサバラウンドの消費は順調で、300-500gは強含み、400-600gは
横ばいから強含みにて推移しております。
先月と変わらず、第三国加工のフィーレ・切身製品は今のところ不足感無く順調な荷動きですが、メイ
ン加工国の中国へ原料の送り込みが限定的であったこともあり、今後は横這いから強含みにて推移して
いくと予想します。

アジ

4月下旬までは例年に比べ漁獲量が多くなっていました。
漁場は東海と西沖で、漁獲サイズは60~100本/15㎏。卵・白子持ちで餌喰いも多々見られ、脂はほと
んどありません。
鮮魚と生切り(寿司種)の流通がメインで、一部フライ原料となっています。
漁獲多かったことから浜相場は低調で推移しましたが、4月末あたりは時化の影響で高騰しております。

サワラ

現在は原料の端境期になり、現在は製品の搬入時期になります。円安を受けてコストアップする状況な
がら、国内在庫及び販売状況との見合いで、現状ではバランスが取れています。
中国産は、内需が強くなっており、やや上昇圧力が強い状況です。
韓国産は、中国加工でのコロナ検疫強化による加工コストUPが大きく影響し、買付価格は上昇圧力が
強まっています。
国内は、瀬戸内で春サワラ、北陸で定置サゴシの水揚げが散発的にあります。

サンマ

水産庁は4月20日、2021年度の国内におけるサンマ漁獲枠を、前年比41.2%減の15万5,335トンと、
過去最低水準に変更する案を公表しました。2021年の漁獲枠は暫定的には前年と同じ、26万4,000トン
に設定されていましたが、2月に開催されたNPFCにおける国際合意内容を踏まえ、当初より4割以上
の減少としました。サンマの歴史的不漁が継続する中、資源保護を優先し国内のサンマ漁獲枠も管理強
化し、漁獲量回復につなげたい考えの表れだとされています。しかし国内における昨年の総水揚量は2
万9,566トンと激減の一途をたどっており、減枠されたとしても漁獲枠との差は未だ大きく、漁獲実績
の5倍ほどの枠設定となっています。
一部の魚種のように禁漁したとしても資源量が回復する資源管理とは異なり、公海を含めた世界的な漁
獲枠に基づく管理がつい最近まで具体的に行われていなかった結果、その間にアジア地域を中心とした
諸外国に、サンマを継続的に漁獲され続けて来てしまったことが、後手に回った結果とも言えます。
この度の減枠案は、遅くなったとはいえ「しないよりはマシ」ではあるかも知れませんが、「焼け石に水」
とならないことを祈るばかりです。

鮭鱒類

銀鮭に関しては、チリ現地側からの価格設定が更に高騰しております。一部パッカーによるノンデリも
発生しており、各社からの引き合いが更に強くなっている状況です。チリ現地では赤潮も発生しており、
今後の相場に影響してくると予想され、注意が必要です。
トリム製品も国内在庫少なく、引合い強いため、相場は強含みの状況です。

アトランティックサーモンに関しても、イースターの時期で需要もあるため相場高です。ノルウェー産
だけでなくチリ産のアトランティックサーモンも相場高騰しております。

鮭鱒全般的に、数量が少なく今後の相場については大きく高騰予想になります。

スケソウダラ

オホーツク海について、前半のスケソウの操業減少が影響し、前年比15%減となっています(東サハリ
ンは継続中)。
DAP(スリミ)については、前年比40-50%減という状況から脱したものの、前年比18%前後減と低迷
しております。
アメリカ・ロシアの不漁の影響もあり、製品の先々の高値唱えが各社より聞こえてきており、今後の製
品相場に注視したい状況です。

ズワイガニ

カナダでズワイガニ漁が開始しました。全体の漁獲枠は75,001トン(昨年73,778トン)で、昨対1.6%
の増枠です。(ガルフ地区減枠(31,441トン)、ニューファンドランド地区増枠(29,551トン))現在も
消費が旺盛なアメリカ向けの需要が強く、価格は高騰している状況と推察します。目安となる価格は、
ボイルブライン5-8oz USD10.50-11.50/lb (C&F Boston)。
一方ロシア産は、2月から始まった沿海州では、アメリカ向けの需要と、生ズワイガニを生産する加工
船が限定的であるため、先般から始まった釜山でのオークションでは、数量を確保する動きがあり価格
が高騰している状況です。カナダ産と合わせて、相場は強含みで推移すると予想します。

タラバガニ

アメリカ、ロシア共に端境期で大きな搬入は無く、フリー玉もないことから相場は堅調に推移すると予
想します。ここにきて北海道の近海でタラバガニの漁が行われ、まとまった数量での取引が行われてい
ます。国産の表示が出来る商品ですが、新型コロナの影響で期待していた国内需要が薄いため、3月同
様の相場が維持されると予想します。

クロップレポート(農産物レポート)

●ニンニク芽(産地:山東省)
栽培面積:(現地工場の栽培面積)
 山東省1,000畝(ム)≒66.6ha≒666,000㎡ (昨年と同様)
生育状況:
 昨年暖冬の影響もあり、降雨量も潤沢にあるため、ニンニク芽は順調に生育しております。特に自然
 災害も無く、虫害も少ないため、今年は豊作予想です。
収穫開始時期:
 収穫時期は4月末開始し、5月中旬まで続く予想です。
相場状況:
 天候に恵まれており、原料価格も安定しております。

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