水産マンスリーレポート

  • 採用情報 Challenging Innovator 革新者たちの挑戦

2020年8月号

商品情報

国内では新型コロナウイルス感染者数が再び増加に転じ、早くも第二波の襲来かと報じられております。
海外に目を向けますと、ブラジル・アメリカ等での感染者数の増加が凄まじく、経済活動への悪影響や
感染者への差別行為が横行し、憂慮される事態となっております。
英アストラゼネカ社とオックスフォード大学が共同で開発しているワクチンが最終臨床試験に入り
早ければ今年の9月には実用化かとの報道もありました。
ワクチンの早期実用化を祈りつつ、感染防止対策を継続していきましょう。
商品情報2020年8月号をお届けします。

ノルウェーサバ

原料は新物を前に控え、400-600gを中心に出物は限定的となっております。
国内、現地共にフリー在庫は少なく、相場は横ばいから、強含みにて今期シーズンに突入となりそうで
す。また他産地の生産も始まっており、動向が注目されます。

第三国加工の製品は全体的に不足感はなく推移していますが、量販店向けは順調、外食関係も少しずつ
回復してきており、相場は横這いから強含みにて推移しています。

国産サバ

シーズンはほとんど終了しており、まとまった数量の水揚げはほとんどありません。

アジ

養殖マグロ用のヨコワ漁から巻網船団がアジの漁獲に向かいました。漁全体としては少ない状況で、サ
イズは依然として160~200本/15㎏と小型に偏っており、脂感も薄い魚が中心となっています。
殆どが生切り(刺身用)と鮮魚での流通となっており、冷凍原料(干物)には回っておりません。

サンマ

7月8日に解禁となった道東海域でのサンマ流し網漁は、初日に小型船1隻のみが出漁するも、1回目の
操業では漁獲振るわず水揚げなしの状況が続いていました。その後一週間後の15日に、ようやく7箱
(20.9Kg)の少量が十勝港にて初水揚げし、陸送後に釧路の市場にて初競りが行われました。その後も
1~2隻での流網操業は継続されておりますが、1日当りの水揚げ量は100Kg~数10Kg程度とごくわず
かで、近年は流網で漁獲対象とされる三陸沿岸のサンマ北上群が、ほぼ消滅した影響と見られています。
また昨年から本格操業が開始となっていた、5~7月での北太平洋公海上における大型船によるサンマ棒
受け網漁ですが、漁場が遠いため燃料代等の経費的な採算面の不釣り合いや、漁獲大半の販路であるロ
シアへの洋上販売の値上げを巡る交渉が不調に終わったこと。また今期からは国からの資金的補助制度
が打ち切りになったことも要因となり、漁労者における利益確保の困難化が要因にて、7月20日の操業
期限終了まで1隻の操業船も出さず、漁獲ゼロにて終漁しました。
今後は8月10日より順次解禁となる、棒受け網漁船によるサンマ漁に期待がかかるところではあります
が、こちらも近年は親潮のルートが沖合寄りになった事や、道東沖に形成される暖水隗の影響などによ
り、サンマの漁獲域がシーズン当初に近海寄りには形成されず、棒受け網漁解禁当初は200海里を超え
遠い、日本沿岸より公海上の遠方漁場まで操業に行かざるを得ない状況が続いております。例年であれ
ば当初の操業が行われる公海漁場のほぼ同等操業海域に於いて、台湾籍などの大型船凍船も同時期に操
業を行っておりますが、今年はコロナ禍影響にて、台湾船にも出漁数の減少と出航遅延が発生している
状況下にて、同操業海域にてサンマの分布状況が例年のようにはっきりはつかめていない状況です。わ
ずかながらの台湾船操業情報からは現在、台湾船による漁獲量は6月20日から期間1か月で昨対93%
減、漁獲サイズは3號(約90~110g)64.2%のアソートとの情報です。
決して良い状況が見込めそうに無い状況下ですが、例年通りですと8月初旬に公表される、日本の調査
船と研究機関によるサンマ長期漁海況予報の発表が待たれます。

銀ザケ

チリ産銀鮭は7月に入り、若干の相場横這いから16日以降は若干の上げ相場に転じました。現地スモル
ト投入量も昨シーズン近く投入していますが、投入時期が遅かったこともあり、10月からの新物搬入数
量は少ないとみられます。先物も現地との取り決めは進んでおらず、新物価格の単価がいまだ見えてこ
ない状況です。各社慎重な動きで今後の相場に注意が必要です。

紅ザケ

7月19日現在にてブリストル湾の漁獲が日産100万尾を割り込み終盤になってきております。ペー
ス的には2017年の漁獲ペースと酷似しており、予想最終漁獲尾数は4000万尾割る程度か。更に
紅筋子の生産が少なく、今期の鮭鱒卵の高騰は確実的ではないかと予想されます。ロシアでの紅鮭、鱒、
チャムに関しても各種の漁獲量は昨年対比で減っております。

トラウト

トラウトは今後の生産が少なくなるが、他鮭鱒類の相場落ち込みにより、需要はあるが横ばい状態です。
現地生産会社は数社しかいないことも考えると、年末需要の際にどのように相場が変化するか注視しな
いといけません。

アトランティックサーモン

アトランはチリ産が大幅に相場が落ち込んでおりましたが、底打った感があります。しかし、日本国内
の在庫が多く、特にトリムEに関しては輸入者が在庫をかなり滞留しており、今後の動向に気を付けな
ければなりません。

スケソウダラ

6月10日に解禁したベーリング海ですが、陸上が漁獲低迷しており、ベーリング海全体の漁獲数量を引
き下げております。漁獲を始めて約1か月経ちましたが、例年の半分程度の操業となっております。
一方ロシアは増産となっております。
国内相場は実需ベースで横ばいにて推移中。

抱卵ニシン/数の子

既報通り今シーズン太平洋産抱卵ニシンは各エリアとも大幅減産が確定。数の子ベースで昨対比35-40%
程度の供給量予想です。

カナダBC
中・小サイズ中心に引き合いがあり価格は上昇傾向。加工業者としては価格上昇による販売数量低下懸
念しながらもとりあえず原料確保に動いていると思われます。

ブリストル
懸念されていたように小型の魚の混入顕著とのことです。身欠きニシンの原料になるような大型の魚は
極めて限定的な数量の模様です。数の子原料、身欠き原料とも今年の販売想定分はある程度確保されて
いるとの情報もありますが、身欠き用原料は年内にはショートをきたすとの情報もあります。

コディアック
カナダの価格上昇、シトカの操業中止によりアメリカ-カナダ系の数の子原料としてまずまずの評価の模
様です。

ロシア
既報通り昨シーズンの約1/3の数量で終了。現在中国を中心に加工中です。北米数の子の価格上昇受け
てどのくらいの価格提示がなされるか注視されています。昨年までは廉価版の化粧箱や珍味関係原料に
なっていましたが、原料価格上昇を受けてどこまで製品価格に反映されるかが焦点になります。

今後販売業者との価格・数量交渉が始まりますが、コロナウイルスによる全般の販売不振の中、どこま
で末端価格上昇が受け入れられるかが今後の焦点になります。

ズワイガニ

カナダ産…既報通りクローズしたGulf地区に続いて、5月中旬から開始されたニューファンドランド地
区も順調に漁獲枠を消化しほぼ満枠(28,510トン)で間もなくクローズの見込みです。
ニューファンドランドの気になる価格は、オープン当初、昨年よりも安値で取引されましたが、後半に
なって過去最高値で取引されています。その背景には、米国内で夏季休暇が始まったがコロナウイルス
が影響して自粛ムードで外食が縮小し、大人数での内食の増加等から量販店の取り扱いが増加したこと
により無い物相場が影響したと推察します。残り枠も僅かな為今の高値が推移すると予測します。

ロシア産…今年、新規参入社がありましたが、昨年とほぼ同数の漁船が操業しました。新規参入者は、
経験不足からボイル冷が中心に生産され、中国・韓国向けの活の扱いが旺盛でセクションに近い価格で
取引されることから、冷凍向けは生産減が余儀なくされ、生冷に関しては限定的と推察されます。
日本のマーケットも、人の流れが徐々に回復傾向にありますが、相場の高騰と冷凍品の生産減から買い
負けで日本向けは限定的と予測されます。

気になる情報が入ってきています。来期のアメリカ産(アラスカ)の漁獲枠を決定する試験操業が今年
はコロナウイルスの影響で行わない様子です。来期について、Alaska Fish & Gameは、現在のマーケッ
トを指標に漁獲枠を決定するとのコメントです。今後のAF&Gのコメントに注視が必要と推察します。

タラバガニ

ロシア産…昨年末、ロシア国内に滞留していた在庫、大半の物が年明け早々にアメリカに拡販され
た様子で以降在庫は薄い状況です。
日本国内在庫のロシア産については、年末に向けた量販店向けの商談が終盤に向かっておりFree在庫は
減ると推察します。

アメリカ産…ズワイガニ同様、来期の漁獲枠を決定する試験操業が行われない為、国内在庫を含めて今
後の動向に注視が必要と推察します。

ノルウエー産…6月初旬から漁が開始されました。現地では、コロナウイルスを懸念して作業場内で密
集しないように少人数での生産体制の為スローな生産が行われています。
生産されるサイズは1Kgを超える大型サイズが中心で、冷凍されてヨーロッパ全体に高値で流通されて
いる模様です。活は、僅かに韓国・中国向けに流通されている様子です。

ウナギ

7月に入り、量販店での販売が好調でした。各販売者からの引き合いが強くなり、国内在庫は過剰状態
から一気に枯渇状態になっております。中国産は7月に入りサイズによっては欠品も出てきており、単
価も1割強の値上げになってきております。土用の丑に間に合わず、現地も価格は高くなっているため
8月相場は強めの予想です。
国産は活鰻が成長しきらず、こちらも欠品状態だったため、冷凍蒲焼に集中。ほぼ在庫はないため相場
は横ばいでした。但し、活鰻相場が今後落ち込むと思われるため、冷凍蒲焼の相場も下落する予想です。

このページの先頭へ戻る

Copyright© 2010 Suiken Incorporated All rights reserved.