水産マンスリーレポート

2018年10月号

商品情報

暑さ寒さも彼岸までと申しますが、朝晩の気温もめっきり低くなり、日中も涼しく過ごしやすい季節になってきました。
秋の味覚に舌鼓を打ちながら晩酌するにもよい季節の到来です。
商品情報2018年10月号をお届けします。

ノルウェーサバ

シーズンが始まり300-500g、400-600gサイズとも国内在庫はほぼなしです。国内加工が順調に消化されていることが
予想されます。ノルウェーにおいても新物シーズンが始まりましたが、水揚げは疎ら、高値維持のノルウェーサイドと
買い控える日本側との睨み合い続いています。その上、来年の減枠予想もノルウェー内では噂され、
より高値に拍車をかけている状況です。
第三国加工のフィーレ・切身製品は、今シーズンの原料高値を踏まえ安値の物は市中から消え、
相場強含みとなってきております。

スケソウダラ

ベーリング海洋上分終了しました。陸上分はまだ残枠分稼働中です。製品については、多少アメリカ原料で
大型製品の割合が増えたものの、ロシア原料製品については変わらず小型中心となっています。
製品販売は顕著に推移しております。

九州アジ

西沖では80-130本/15㎏サイズの漁獲となりました。鮮魚、冷凍(干物)原料で流通しましたが、高値で推移しました。
9月前半は脂乗りも多少見られましたが、後半にかけて徐々に落ちた他、水温が依然として高いこともあり
身が弱い魚が混じることがありました。台風が多く、漁に行ける回数が少ない状況が続いています。
対馬沖、東海沖においては漁獲が有りませんでした。

サンマ

9月に入り、台風21号の余波による時化や、北海道胆振東部地震による道内全体規模の停電などの影響により、
8月の水揚げ開始時からは一転して、水揚げの不振が続きました。
その後時化や地震被害の水産業への影響が回復に向かう中で、漁場も水揚げ港からは遠い公海漁場から
ロシア海域を模索しながら、花咲港でも1日当り水揚げ量が1,000tを超えるまでに復活してきました。
その後も漁船ごとの漁獲量は好不調を繰り返しながらも9月の最終週に入り、
小型船団が落石南南東沖100海里沖の今シーズンでは初めてとなる日帰り水揚げ可能な漁場にて
好漁の結果となりました。
多くの漁船がこの漁場にて操業し、漁場が水揚げ港に近くなったことや、
三陸への南下も選択肢に入る海域となったため、道東・三陸から銚子港迄、水揚げ地域が広がるとともに
1日当りの水揚げ量も増加傾向となりました。ただ、漁獲される魚のサイズ小型化が顕著で、
中心サイズは120~140g大半ではあるものの、それまで組成の一部であった大型魚とされる150g上の魚は
一気に減少してきました。
現在漁獲されているサンマ群れは東経162°以西の魚群であると推測されています。
今期の水産庁による長期予報では、9月下期の漁期中盤以降は資源調査時には
この群れより東に分布していたサンマが日本近海に来遊するとの予報です。
サンマ漁はシーズン折り返しの時期に差し掛かりますが、引き続き好漁が継続する事を願っております。

開きキス

タイ現地での漁獲アソートは変わらず大型サイズに寄っており、小型サイズの品薄が顕著です。
15~25尾:80% 30尾~50尾:20% 
ベトナム現地でも漁獲サイズが大型に寄ってきており、小型サイズの漁獲が少なくなってきております。
ベトナムらの切り替えでベトナム産も欠品サイズ多くなっています。
15~20尾:60% 25~50尾:40%

*各社国内への入荷はありますが、大型と小型サイズの消化バランスが悪いため、
今後大型サイズの在庫過多が懸念されます。

抱卵ニシン/数の子

加工業者の原料手当てがほぼ終了し8月後半より製品の商談が本格化しています。
今シーズンは原料の供給減から原料価格上昇傾向ですが実際にどこまで価格に転化できるが今後の焦点です。
最大手加工業者の建値が発表されました。

 仲卸価格/キロ(カッコ内2017年価格)

カナダ
特々大¥8,000(¥7,400)
特  大¥7,900(¥7,300)
  大  ¥7,300(¥6,800)
  中  ¥5,800(¥5,500)
  小  ¥5,300(¥5,000)

ブリストル
3特大¥3,600(¥3,300)
2特大¥4,200(¥3,900)
 特大¥4,500(¥4,200)
  大 ¥4,500(¥4,200)
  中 ¥3,900(¥3,600)

カナダ系で\300~\600、ブリストル系で昨年対比\300の値上げとなりました。

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