原料は順調に消化されており、フリーの出物は限定的となっております。
対抗馬の一つとなる国産鯖は終始小型サイズで終漁間際となっており、今後もノルウェー産が中心に消費されていくものと考えられます。
第三国加工の製品は45尾以下の小型サイズが引き合い強い状態となっております。
これらのサイズが生産できる原料アソートが少なかったことから今後もこの傾向は続く見込みで注意が必要となります。

北オホーツク海の漁模様は一転し好漁。魚体サイズは430-540g中心。
ベーリング海については魚体サイズ600-700g（一部500-600g）。
製品については引き続き小型フィーレ中心での搬入ですが、需要サイズも小型化し、バランスが取れつつあります。
国内製品消化は横ばいながら実需ベースで推移中です。

九州アジ
●対馬沖：30～80本/15㎏や130本のアジが水揚げされていますが、数量は少なく、卵・白子持ち。
冷凍原料（干物）には向かず、鮮魚並びに生切り（刺身）で流通しています。
●東海沖：ブリ主体の漁獲となっており、ブリの漁獲が落ち着くまでの後1ヶ月間はアジの漁が殆どないという予想です。

九州アジ
●欧州：今シーズン（2017/18年）も昨年同様にオランダチャネル物の漁が悪かった他、西アイル物については漁獲あったものの日本向けの品質（サイズ・身質等）とはならず、日本の買付は進みませんでした。
ノルウェーにおいても水揚げ自体が殆どなく、日本向けは数百トンに留まる見通しです。

先月同様、タイは、漁獲アソートは変わらず大型サイズによっており、小型サイズの品薄が顕著です。
トロールの漁獲サイズアソート
15～25尾：60％　30～40尾：30％　50～60尾：10％
40尾以下のサイズが極端に少ないため、今後30尾も若干品薄傾向予測です。
15～20尾サイズの国内在庫が多いため、こちらも今後注意必要です。

ベトナムは、大型～小型まで均等に漁獲されていますが、タイの小型品薄を受け、今後品薄の可能性高なることが予測されます。

ブンタウ地区で水揚げ多少出てきている模様です。
ピークシーズンは6-8月と思われますが例年より若干早いように思われます。
浜値の下げは今のところ無く、昨年からほぼ横ばいにて推移。
日本国内での需要も高まるシーズン迎えるにあたり、各社現地との交渉始まっており、4-5月に向けて搬入増えてくると思われます。
価格面での下げは期待できませんが、極度の品薄状態からは多少回復傾向に向かうと思われます。

旧正月明け、生産開始しておりますが、引き続き原料不足が深刻な状況でありパッカーによってはオファーも出ない状況です。
ベトナムより高値のオファーが多く、日本側の買い控えが続いておりますが現地オファー下がる気配はなく、強気な姿勢です。
今年も5月～9月（おおよその時期）での全面禁漁が発表されている模様で、原料不足に拍車がかかることが予想されます。
原料不足の中、インドネシア、フィリピンなどでシマダコ、ワモンダコ原料の積極買い進めており一部これらを使用した日本向けの製品オファーも出てきております。
いずれにしましても価格の下げは期待しづらく、また日本への搬入はさらに減少する可能性が高いと思われます。

2月最終週よりカナダBC州Gulf地区刺網漁開始。
満枠の11,177st漁獲し3/7にて終了しました。
魚体平均は120g(115～135gレンジ)前後とやや小型、卵率13.5～14.0%との情報です。

一方巻網漁は3/7～3/10にかけて水揚げされ約3,500stの漁獲量。
大きな魚群が見つからず、一部産卵も始まっているとの情報から漁獲枠9,813stに対して上記の3,500stで終了したとの情報です。
これにより主力Gulf地区は漁獲枠に対して約6,000stのショートで終了。
残りの地区で満枠獲れたとしても16,000～17,000stと昨年の漁獲実績約22,000stを下回ること確定しました。

シトカは3月第三週よりSurvey開始され現地時間3/25 PM1:00よりOPENしました。
3/25 約2,400stの漁獲、3/26 約400stの漁獲がありましたが、その後はOPENされていません。
TESTは行われていますがメスの魚体80-90g前後の小型サイズのため、このままCloseの情報も出ています。(3/30現在)
漁獲枠が約11,000stのためこのままで終了するとカナダに続きシトカも大幅な減産となります。


昨年の製品販売がカナダ-シトカ系が苦戦し、繰り越し在庫も例年より多い状況からカナダは減産確定しても日本側には大きな動きはありませんが、シトカも減産確定となると原料確保の動きが出てくる可能性あります。