水産マンスリーレポート

2017年11月号

商品情報

毎度格別なお引き立てに賜り心より御礼申し上げます。
商品情報2017年11月号をお届けします。
来月以降も何卒ご愛顧頂けますようお願い申し上げます。

サバ

ノルウェー鯖は巻き網漁がほぼ終了し、外国船トロール漁が開始されております。
4-600gが50%超を超える大型組成でスタートした今期の巻網漁ですが、終盤はサイズが例年通りの3-500g中心の組成となり、結果的に2-400g/3-500g/4-600g=5~10%/40~50%/40~50%にて落ち着くもの考えられます。
それでも例年に比べ4-600gの割合多い為、今後大型の製品の行方に注目が集まります。
製品は順調に消化されており、新物を用いた製品の搬入は例年通り1月以降となる見込みです。

スケソウダラ

ロシア資源(西ベ海)は漁獲減もあり、資源量の減少も懸念されております。
日本国内市況としては、昨年より続いておりました小型組成も徐々に受け入れられ、小型魚の販路形成もなされてきております。
相場としては横ばいにて推移中です。

開きキス

タイ/ベトナム共に、各パッカー前浜原料、少しタイトな状況です。
漁獲アソートは小型に若干偏り気味になってきているようです。先月より更に小型主体の漁獲に変わってきています。

トロールの漁獲サイズアソート
15~25尾:10% 30~40:30% 他小型サイズ:60%
小型サイズ主体の漁獲が続いているので、今後大型サイズの引き合い強くなることが予想されます。
ただ、現状15尾サイズの国内在庫も多いため、今後の動向に注意が必要です。

サンマ

水産庁からは今期8月時点で、今年8月~12月までのサンマの漁獲量は、過去最低だった前年を下回る見通しになったと発表されてはいましたが、この予想通り現状では資源量減少が原因とされる、3年連続での不漁となる予測であり、今年度は生鮮・冷凍製品の流通量は大幅減少と、これによる影響の高値推移が見通しとされています。
また今期漁獲サイズの小型化も顕著で、平均では110g台の小ぶりなサンマが主体で、以前まで漁獲されていた大型サイズが組成に無く、流通業者のみならず最終ユーザーでも製品規格の変更を余儀なくされる結果となっています。
昨年度2016年の日本のサンマ漁獲量は約11.4万トンと、水産庁が統計を取り始めた1977年以降の最低を記録。道東沖に形成されていた暖水隗によりサンマ漁場の遠方化や、台風による時化が多かったことも影響しました。一昨年2015年も約11.6万トンと、14年(約22.7万トン)から半減していました。サンマの来遊量調査では、今期の日本による漁獲対象資源量とされる、1区・2区の総分布量は59.5万トンとされ、前期の121.9万トンからは半減しています。この極端な資源量減少の一因については、公海上での外国船による資源管理外による漁獲が一因との見方もありますが、日本・外国を含めたサンマ資源全体への漁獲率は30%程度とされており、「外国船による乱獲」だけを非難する報道は根拠に乏しいと言えそうです。日本国内における過剰なTAC設定や、既得権ばかりの主張は、諸外国からは冷ややかな目で見られる結果となる可能性も含んでおり、今後の明確なサンマ資源育成をも考慮したいものです。

抱卵ニシン/数の子

10月に入り商戦本格化する時期も定番商品はすでにオーダー済のところが多く、追加オーダーに関しては末端サイドは慎重な動きです。
昨年から大幅な供給増にも関わらず、北米産原料を使用した製品価格が昨年の価格のほぼ据え置きか若干の下方修正だったため、末端サイドには抵抗感も強いですが、一方加工サイドは生産過剰からの投げ売りを極力避けたい方針であり、また人員不足から増産には対応できない状況から生産数量絞って価格維持の方針です。
現在は原料価格が相対的に安価なロシア産の製品が一部味付け中心に伸ばしている模様。この状況から原卵の販売数量は伸びず、越年も視野に入れた動きが出始めております。

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