水産マンスリーレポート

2017年3月号

商品情報

毎度格別なお引き立てに賜り心より御礼申し上げます。
商品情報2017年3月号をお届けします。
来月以降も何卒ご愛顧頂けますようお願い申し上げます。

青 物

サバ

年明けより水揚げされた外国船トロール漁は約60,000MTの漁獲で終漁となりました。
日本勢の買付けは第三国加工向け中心に成約されましたが、昨年の巻網で足りている商社が多いと考えられ、12,000MT~15,000MT程度の買付けに留まった模様。
荷動きは国産さばが小型偏重だったことから順調に推移しております。
製品も順調な荷動きとなっておりますが、各社この円安に加え、原料が新物に切り替わることから、徐々に価格上昇傾向となっております。

アジ(九州アジ)

対馬・西沖
月の半分が時化となっており、水揚げが少ない状況が続いています。
西沖では、60~70本/15kg主体で上は40本、下は130本の水揚げとなっており、鮮魚主体で一部生切り(刺身用)として流通しています。
対馬沖では、35~50gの小型アジ主体で、多くはエサに回っています。
東海沖では、ブリ狙いとなっており、アジの漁獲は少ない状況です。
全体的に脂は薄く、卵・白子持ちの魚も出てきており、冷凍(干物)原料となる魚はほとんどありません。

輸入アジ

オランダ(チャネル)
今シーズン(2016年9月~2017年8月)の日本向け搬入は、近年最少であった前シーズンよりも下回る見込みとなっています(8,051トン→5,000トン程)。
昨年中は200~400尾/20kgの小型サイズ中心の漁獲で対日向けが非常に少なく、年明けから日本側の買付が始まりましたが、各サイズとも前シーズンの半分程度となっています。

西アイル
オランダ(チャネル)同様、200本/20kg中心の漁獲で、多くがミール向けとなった模様です。 対日向けは前年よりやや高値となる見通しとなっています。

ノルウェー
昨年10月末に単発的に水揚げがあったものの、その後漁が期待されていた11月中旬の満月と11月下旬の新月のタイミングでは不発。
12月中旬に西アイルの海域で300mt程の漁獲があり、一部対日向けとなりましたが、それ以降は目立った漁獲は無く、非常に低い水準で留まる見通しです。
今年1~2月に日本への搬入がありましたが、大方販売が進み、フリー玉は少ない状況です。

スケソウダラ

今シーズン、ア湾でのすり身生産は皆無。そのため、H&Gの製造増となっております。
ただ、DAPでのア湾すり身生産量は全体の数%と低いため、全体的には微々たる影響と推察致します。
一方、オホーツクでは海氷の後退により好漁が続いております。体長38-45㎝の魚群主体。
中国現地でのDAP物原料は端境期もあり限定的。 国内製品相場は顕著に推移中。

開きキス

現地価格は余り変わらず、主に為替の影響でコストが上がっております。
上げ相場で2月は各社荷動きがいま一つでしたが、需要期を迎えるため、引合いの強いサイズの変動の可能性もあり、注意が必要です。

カットタコ

中国カットダコ

(岩ダコ)
旧正月明け、生産開始しておりますが、昨年末頃から続いている原料不足の為、生産が一部困難になって来ております。
またサイズも已然小型であることから、5g以上の大型サイズの生産が非常に厳しく、早くも国内品薄状態になっております。
5/1-9/15までトロール禁漁を行う事がほぼ決まっており漁獲浜値の上げに拍車がかかることが予想されます。
原料高による価格の上げは避けられない状況ですが、それ以前に製品品薄の状況は先も続く見通しです。

(真ダコ)
岩ダコ同様に不漁、浜高の状況であり、同じく禁漁の予定となっております。年明けから各社価格改定の動き見られ、荷動きにどう影響してくるのか岩ダコの指標にもなる為、注目します。

ベトナムカットダコ(岩ダコ)

テト明け、出漁しております。3月の漁模様に注目しておりますが、昨年の不漁受け、高値スタートは避けられない状況であると思われます。
一部冷凍原料での製品オファーも出ておりますが、現在の国内マーケットには合わず、各社様子見の様相ですが、中国の不漁も重なり先行きが見えない事から、製品確保に動く可能性もあります。  いずれにしましても高値品薄は避けられない状況です。

ホタテ

ボイル帆立・噴火湾

今期新物原貝水揚げ数量は約17,000~18,000mt想定であり、昨年対比約7割減へ。
中国向け輸出が浜値牽引し、浜値入札価格@700円台突入へ。国内在庫不足・新物供給激減に伴い、相場強含みし高値必至。

帆立貝柱・オホーツク

昨年の輸出数量は約7,000MTを上回った模様。国内在庫は一定数消化し、最悪の状況は脱したと思われ、相場横ばいに推移。噴火湾の浜値が今後オホーツクの浜値に影響を及ぼすか注視要。

抱卵ニシン/数の子

<原料>

カナダBC抱卵ニシン3月上旬スタート予定。事前情報では昨年よりやや魚体大型の予想。主力のガルフ地区の魚群の来遊量も予想を上回との情報で漁獲枠の満枠達成の見込み。
カナダの漁獲/サイズがあとから始まるシトカに大きな影響を与えると予想される。

カニ

ズワイガニ

アラスカ
ベーリング海オピリオのボイル冷ズワイ5/8オンス(Lサイズ)はUS$8.15/lbs。8/10オンス(2Lサイズ)はUS$8.25~8.30/lbsと史上最高値を更新しました。
ベーリング海の漁模様は良くなく、2月1日時点で3,320mt(セクション63%換算2,092mt)と漁獲枠9,784mtに対し消化率33.9%となっております。
今後も市況に注目です。

カナダ
2016年漁期後の資源調査の結果、資源状況が健全と判断され、漁獲枠が2016年度21,611mtに対し、2017年度43,822mtと2倍に増枠となりました。
これが今後の市況・相場帯にどのような影響をもたらすか、注意が必要です。

タラバガニ

アメリカ
米国の輸出統計で、2016年年間の対日向けの冷凍タラバ輸出数量は、661mtとなっており、15年年間の1,689mtに比べ、約61%減少しました。
搬入量が少ない為、依然相場は高値横這いで推移するものと考えられます。

ロシア
2017年度極東全体の漁獲枠が、2016年度10,248mtに対し、27%増の13,022mtとなりました。
アラスカが減枠であったのに対し、増枠となっているため、今後の市況に注意が必要です。

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