2017年2月号 | ![]() |
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毎度格別なお引き立てに賜り心より御礼申し上げます。
商品情報2017年2月号をお届けします。
来月以降も何卒ご愛顧頂けますようお願い申し上げます。
1月初旬より主に外国船によるトロール漁が行われており、水揚げは順調で現時点で約50,000MT。
日本側の買付けは第三国加工用(3-500、2-400)が中心ですが、昨年の巻網との値差があまり大きくないことから限定的。
現在の荷動きは順調で4-600gに関してはフリー玉の出回りは非常に少なくなっております。製品の荷動きも順調ですが、新物原料への切り替え、さらに円安による製品価格徐々に上昇してます。
引き続き25尾、30尾の大型はアソート少なく、35尾~50尾中心に順調に消費されていくと予想されます。
対馬・西沖
1月初めには90・100・110・140本の中小アジの水揚げがありましたが、その後時化が続き、水揚げが無い日が多くなっています。
脂は薄く、鮮魚や生切り(刺身用)に回っていましたが、鮮魚の荷動き芳しくなく、一部冷凍になった物もありました。
オランダ(チャネル)
昨年末まで200~400尾/20kgの小型サイズが中心の漁獲で対日向けが非常に少ない状況です。
年明けに55~180尾/20kgの水揚げがありましたが、漁獲は限定的なもので終わる見通しとなっています。
西アイル
数量はある程度まとまり、120尾/20kgを中心に140~150尾/20kgまでの幅広いサイズが漁獲されました。
対日向けもありますが高値となっており、加工業者への吸い込みがどこまで進むかが鍵となりそうです。
年明け後になり、平成28年度シーズンにおけるサンマ水揚状況の最終値が公表されました。
水揚げ量集計で109,585トンは、39年ぶりの不漁であった前年度を更に下回り、前年度対比97.6%と過去最低を更新して、2年連続しての不漁シーズンとなりました。
11月上旬までは前シーズンを上回るハイペースな水揚げではあったが途中で失速。漁場が年々東(公海)寄りへ離れていることに加え、今期は台風の多さも影響した。水揚げの中心サイズも昨シーズンと同じく大型魚はほとんど組成に無く、約120~130gの中型魚が主体ではあったが、平均浜値は213.2円(Kg当たり)と、ほぼ前年並みの高値となった。
サンマが記録的な不漁に陥っている原因として、台湾や中国の漁船による公海上での「先取り」の影響が指摘されているが、実情はそうとも言えない様である。調査結果では資源量は微減しているものの、日本近海への来遊量が大幅な減少となっている。これは近年、北海道沖に形成される暖水隗の影響などで、サンマの回遊経路変化により漁場が沿岸部から沖合へと移動している事が起因とされています。
ただこのまま、外国漁船の漁獲量増加を放置しても影響はないとは言い難い。無登録の違法漁船による操業なども含め、日本EEZの境界付近まで大挙して押し寄せている状況下、更に外国漁船は増加する傾向にあります。このため水産庁としては、日本、中国など太平洋沿岸の6カ国・地域が参加する北太平洋漁業委員会(NPFC)において、サバやサンマなどの乱獲を防ぐため、各国が操業を許可した漁船を同委員会に登録することを義務づけています。
ベ海Aシーズンが1月20日にオープン。今シーズンよりシーズン比率が変更となっており、昨対5%UP。
一方、オ海では水揚げ不振であり、前年割れのスタート。枠は西カム、カム、クリルで昨年同様の966,700t。東サハリンは104,000tであるので、オ海全体では3,000t減の1,070,000t。
ベ海、ア湾ともに昨年の課題であった魚体サイズが今後の焦点になってくると思われます。
国内製品については需要期でもあるため順調に消化中。
旧正月の影響もうけ、暫くは顕著な商品消化が見込まれます。
ベトナム現地は、1月後半よりテト休みに入っております。
11月からの円安のを受けて国内搬入コストが大幅に上がっており、春の需要期を前に、年明けから各社値上に動いております。
コストが高くなるため、搬入量を減らす商社もあり、ブランド・サイズによって市場に物が出てきにくい状況です。
(岩ダコ)
旧正月に入っており、生産自体は一時ストップしております。
開始時期はパッカーにより異なりますが2月末~3月初旬頃と思われます。
昨秋からの漁獲が芳しくなく地域によっては一昨年比70%減とまで言われており原料不足が囁かれております。
この状況により浜値もジリ上がりしており、現地オファーも強気な様相です。
円安の影響も重なり約20%の値上がりの予想です。
この原料不足を受けてか5/1-9/15まで全面禁漁を行う事がほぼ決まっており浜値の上げに拍車がかかることが予想されます。
価格の上げも深刻ですが、それ以上に水揚げ激減が非常に深刻な問題であり、各社高値玉でも買付進めることが予想され、今後の製品価格にも大きく影響が出てくると思われます。
(真ダコ)
岩ダコ同様に不漁、浜高の状況であり、同じく禁漁の予定となっております。
アフリカ真ダコの下げもありますが、カットダコ向けの原料に対しては大きな影響はないと思われます。
高値、品薄の中で需要とのバランスから国内搬入は減っていく事が予想されます。
テト入りしており、生産自体は一時ストップしております。
開始時期はパッカーにより異なりますが2月中旬頃からと思われます。
4ドル以上の原料価格は横ばいで推移しており、原料不足から各パッカーの生産キャパが落ちている事から生産~搬入まで約2-3ヶ月かかる状況です。
来シーズン(4月頃~)に関しては、中国の禁漁がどう影響してくるかにも注目です。
*現地情報
今シーズンのシトカ/ブリストル漁獲枠が昨年後半発表。
シトカ:14,469st
ブリストル:22,943st
(巻網 16,060/刺網 6,883st)
シトカについては歴史的に小型化した昨年からどのくらい魚体が回復しているか、ブリストルについては巻網の数量だけではややショート感も懸念されるが、刺網が本格的に出漁した場合には逆に余剰感生まれるという難しい局面。
*製品販売
年末も贈答用の苦戦が続き、特に価格の高いアメリカ-カナダ産の製品にこの傾向顕著。逆にブリストル系製品は一部の超大型サイズ除き原料の供給減少もあって例年よりは静かに終わった模様。
また2016年のシトカ卵中心サイズの中・小サイズは各所で苦戦の模様。
アラスカ
最新のベーリング海オピリオのオファーが、アメリカ最大手のパッカーから出されました。ボイル冷ズワイ5/8オンス(Lサイズ)がUS$8.35/lbs、1月初旬までの相場US$8.05/lbsからさらに値上がりとなりました。
12月の国内マーケットは、原料価格の上昇により製品単価高く、気温も暖かかったため、荷動きは良くありませんでした。
また、投げモノも少なかったため、相場は下がる様子はありませんでした。
今後も市況に注目です。
バレンツ
ロシアが、17年のオピリオ漁獲枠を当初の1,600mtから、約5倍の7,870mtに上方修正する動きを見せています。
上方修正が通れば、相場帯に変化をもたらす可能性があるため、今後の動向に注意が必要です。
アメリカ(アラスカ)
米国の輸出統計によると、対日向けの冷凍タラバ輸出数量は、11月単月で335mtとなっており、15年の1,333mtに比べ、約75%減少しました。
ズワイ同様、原料価格上昇のため各社取扱い数量を減らした様子。
引き続き市況に注意が必要です。