水産マンスリーレポート

2017年1月号

商品情報

毎度格別なお引き立てに賜り心より御礼申し上げます。
商品情報2017年1月号をお届けします。
来月以降も何卒ご愛顧頂けますようお願い申し上げます。

青 物

サバ

ノルウェーさばは国内搬入が一服しており、国産さばの水揚げに注目が集まっております。
しかし2-300gの輸出、缶詰向け中心のアソートとなっており、加工業者はその上の3-400gの手当て中心となっており、大型は皆無に等しい状況となっております。
これによりノルウェー4-600gのフリー玉は市中から消え、3-500gのみの荷動きとなっております。
製品は国内加工、海外加工ともに順調に流れておりますが、原料買付け価格上昇に加え円安により各社徐々に値上げを唱えており、安値玉は出てこない状況となっております。

アジ(九州アジ)

西沖
12月前半はサバ中心でしたが、後半はアジが増えました。
50~90本主体で身脂は薄く、魚体は細め。
鮮魚流通となっています。

対馬・東海
水揚げはほぼありません。
12/26の水揚げが2016年最後となり、1月初旬に出漁する予定です。

輸入アジ

オランダ(チャネル)
9月から新シーズン始まりましたが、200~400尾/20kgあたりの魚が7~8割を占め、日本の干物向けになるサイズはほとんどありませんでした。
品質の良いチャネル物が少ない状況を受け、西アイルランド物への期待が高まっていますが、現状漁模様が芳しくなく12月末の帰港でどれ程の水揚げがあるか情報が待たれるところです。

ノルウェー
12月中旬に西アイルの海域で300mt程の漁獲があり、一部日本向けとなっています。

サンマ

11月末時点での今期サンマ水揚げ状況が12月12日に公表されました。水揚げ量集計で108,510トンは、昨年度同日の対比で97%と低水準でした。
今期は12月10日時点で最終の水揚げとなりました。12月に入ってからの終盤は大型船でも一晩で数トン程度の漁獲しか得られず、小型魚中心の組成になった事から浜値も下げ、また時化も続いたことから12月中盤からの漁期を残して早々に終漁しました。
12月の水揚げが伸びなかった事から、昭和51年以来の不漁であった昨年の最終実績112,264トンにも届かない事が確実となりました。
今期は数量減、浜値高に加え魚体が一層小型化し、道東・三陸の加工業者にとってはその他の魚種である秋鮭やスルメイカの水揚げも芳しくなかった事から、非常に厳しいシーズンとなりました。

スケソウダラ

来期の漁獲枠も微増となっております。資源も豊富との見通しの為、満枠達成となるのではと推測致します。
今シーズン問題であった魚体サイズについては、今シーズンよりは大型見込。
国内製品市況については、相場横ばいで顕著な動きとなっております。
旧正月前に多少のタイト感はあるかもしれません。

開きキス

ベトナム現地の水揚げ数量はまとまってきておりますが、サイズアソートが徐々に小型に寄っております。
15-25尾:30%、30-40尾:45%、50-60尾:25%
現地価格が下がっておらず、為替が円安に振れている影響で、今後、搬入分のコストが上がっているため、春先の需要期に向けて高値での取引が続くと思われます。

カットタコ

中国カットダコ

(岩ダコ)
現地不漁が続いており、浜値の上げが止まらない状況です。
今シーズンのベトナムの大不漁受け、5g以上の大型サイズの引き合いが強まっておりますが、中国原料も大型アソート不足しており、中心サイズは3/4g、4/5gあたりとなっております。
いずれにしましても円安とのダブルパンチで商品単価が大幅に上がる計算となり、先物に関しては各社かなり慎重な買付けが予想され、搬入量も減ることが予想されます。

(真ダコ)
岩ダコ同様に原料不足から現地オファー上げの状況です。
過去の相場の流れから、マーケットに受け入れられない価格帯まで現地オファー行ってしまっており、日本側も動くに動けない環境となっており、岩ダコ同様に各社かなり慎重な買付けが予想され、搬入量も減ることが予想されます。

ベトナムカットダコ(岩ダコ)

オフシーズンですが、水揚げ自体は少ないですが続いている状況です。
昨対約50%といわれる程の不漁の中、大半のパッカーは原料高値(4ドル/kg以上)から新規オファー出すものの、日本側の反応悪く、今季オーダー残の生産行っている程度にとどまっているような状況です。
チャイナフリーの関係での引き合いは強いベトナム産ですが年明け以降も目立った搬入は見られそうもありません。
国内在庫も少ない為、来シーズン(4・5月)の漁獲次第ですが高値・品薄は必至の様相です。

数の子

抱卵ニシン/数の子

*現地情報
シトカ漁獲枠が発表され14,469stと2016年とほぼ同水準の漁獲枠設定。問題の魚体サイズは2016年が4年魚中心だったのに対して5年魚に中心が移っている模様。実際の漁獲でのサイズが注目されるところ。
*製品販売
既報通り贈答用が苦戦が伝えられており、年末になっても回復の兆しがない模様。製品の供給量が減っているため暴落ということはなさそうも2017年の原料買付/製品販売に影響のこす可能性がある。

カニ

ズワイガニ

アラスカ
1月から始まるオピリオ漁、既報通り昨対47%減でのスタートです。
それを前に、現地PackerからUS$8.35/lbs(5-8oz)C&F Asiaと高値でのOFFERがあり、日本国内の業者が今後どのように買い付けるが課題となると思われます。
一方、アメリカの国内マーケット(ボストン)は、11月の高値が推移し12月のクリスマス消化により、アメリカ国内在庫が焦点となります。今後の相場に注意が必要と思われます。

ロシア
国内在庫、タラバガニの高値から大型サイズの引き合いが強く不足傾向です。
新たな搬入は、1月から始まるオホーツク海カムチャッカ沖のバルダイ漁の見込みです。
2017年度の漁獲枠は30%増枠となっているもののアラスカでの禁漁の為今後の相場に注意が必要と思われます。

タラバガニ

ロシア(オホーツク海)
16年度漁獲枠は満枠消化して終了の見込みです。
国内では、L、2Lサイズの原料引き合い強く、相場は高値のまま推移するものと思われます。
また、資源調査の結果が芳しくない為新年度に向けての不安材料から今後の市況に注意が必要と思われます。

アメリカ(アラスカ)
新物原料、高値から対日向け買い付けが敬遠された影響から、国内在庫は不足傾向です。しかしながら、高値で搬入された為消費の動向は芳しくなく今後の荷動きに注意が必要です。

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