水産マンスリーレポート

2016年12月号

商品情報

毎度格別なお引き立てに賜り心より御礼申し上げます。
商品情報2016年12月号をお届けします。
来月以降も何卒ご愛顧頂けますようお願い申し上げます。

青 物

サバ(ノルウェーサバ)

本格的な新物の搬入が国内・第三国ともに始まっております。
推定日本向けは11万トンと例年に比べ3~4万トン少なくなっておりますが、ノルウェー現地在庫は少なく、
今後巻き網に関しては相場下げる要因は非常に少なくなっております。
現在行われている外国船トロールは日本向け品質とは言い難く、日本勢の買付けは限定的となっております。
国内には今のところ不足感は有りませんが、国産鯖の小型化などにより、4-600を中心に順調な荷動きとなっております。
また、製品に関して、大型サイズに一部換金売りが見受けられるも原料値上がりしたこともあり、相場強含みに推移すると思われます。

アジ(九州アジ)

対馬
単発的に水揚げがありましたが、脂は無く干物原料には向かず、フライ種向けの加工原料にまわっています。

西沖
水揚げは非常に少ない状況です。
水揚げされたアジは、鮮魚や生切り(刺身用)として流通しています。

輸入アジ

オランダ
9月から新シーズン始まりましたが、10月下旬にようやくまとまった水揚げとなりました。しかしながら、1尾100g以下の小型サイズが7割強を占め、日本向けになるサイズはほとんどありませんでした。
入船が集中する11月下旬~12月中旬、並びにサイズの大型化が見込まれる年明けの漁に期待する状況です。

ノルウェー
10月末に単発的に水揚げがあったものの、その後漁が期待されていた11月中旬の満月と11月下旬の新月のタイミングでは不発に終わりました。
次回12月中旬の漁に期待する状況です。

サンマ

10月末時点での今期サンマの水揚げ状況が11月10日に公表されました。水揚げ量集計で88,364トンは、今期と同じく不漁であった昨年度対比でわずか4%増。水揚げ金額・単価(浜値)は昨年とほぼ同水準でした。
11月末現在、漁場は茨城県日立から鹿島沖付近に形成されていますが、漁獲サイズも平均して100~130g/尾中心、80~100g/尾で約2-3割と小型化してきました。また漁獲量も11月後半からは1日で数10トン~数百トン程度にとどまり、千トンを超える水揚げは無くなっています。これは道東沖から三陸以南に漁場が南下したことにより、操業する漁船が減少した事もありますが、12月からの水揚げが大きく期待できないとの予測をする漁船の多くが、11月末迄で今期のサンマ棒受け網操業を切り上げた為でもあるようです。

スケソウダラ

需要期にも入り製品引き合い強まっております。
サイズ関係なく顕著な荷動き。
来シーズンの枠についてはまだ発表有りませんがベ海については今期並みと思われます。
今シーズン問題だった魚体については今期よりは大型見込。

開きキス

ベトナム現地の漁獲量は徐々に増えております。
先月増えていた大型サイズのアソートが今月は減少しており、サイズ変化に注意が必要です。
トロール 15-20尾:10%、25-30尾:30%、40-60尾:60% 今後、来春の需要期に向けての商談、買付けの行われる時期ですが、急激な円安の影響で今後の搬入品には、大幅な価格改定が必要になると思われます。

カットタコ

中国カットダコ

(岩ダコ)
原料水揚げ少なく、生産に苦戦しているパッカーが出てきました。
浜値の上げもありますが、原料不足が懸念されます。
東南アジア中心としたタコ原料不足から中国への期待も有りましたが、今のところ回復の兆しは見られず、年明けに向けて製品価格及び搬入に影響が出てきそうな様相です。
また小型原料主体となっており、5g以上の製品が生産し辛い状況です。

(真ダコ)
こちらも岩ダコ同様、原料高値で推移しており、すでに製品価格に影響が出てきております。岩ダコとの価格差が大きく開くことで今後の荷動きに大きく影響することが懸念されます。
これに伴い、各社搬入自体を様子見する動き出てきそうです。

ベトナムカットダコ(岩ダコ)

今期の岩ダコ漁は例年になく悪く、約50%とも言われております。
現在も漁は続いておりますが、浜値も1USD近く上昇し、各パッカーからは積極的なオファーは出てこない環境です。
為替も円安のダブルパンチの状況の為、大幅な値上がりも懸念され、国内品薄ですが、各社積極的な現地へのアプローチは見られない状況です。
これに伴い、年明け〜春先に向け国内品薄状態は継続することが予想されます。

数の子

抱卵ニシン/数の子

数の子製品の最需要期に突入も今のところあまり荷動き良くないとの情報。
特に贈答用のいわゆる箱物の動きが低調とのこと。
特に箱物の主力である“アメリカ-カナダ産”の売れ行きが不振で一時原料不足が懸念された“大”サイズが思いのほか産地に残っているとの情報。
今年は前年に比べ価格若干上昇しているが低価格帯の商品はそれなりの荷動きとの情報も入っており、単に価格ではなく消費動向の変化との指摘する声あり。

カニ

ズワイガニ

アラスカ
今季ベーリング海のバルダイが禁漁のため、ベーリング海のオピリオ操業が、年明けよりも前倒しになる可能性があります。

オホーツク海
10月の輸入統計で、日本の輸入量は昨年1,370mtから29%減の975mtとなりました。

バレンツ海
10月の輸入統計で、バレンツ海産が軒並み輸入量減少しております。
ノルウェー産、昨年330mtから45%減の182mt、
スペイン産、昨年245mtから73%減の65mt、
ラトビア産、昨年136mtから67%減の45mtとなりました。
また、アメリカマーケット(ボストン)の市況が依然値上がりしており、これに引きずられ強含みで推移、価格の影響が見込まれますので、今後も市況に注意が必要と思われます。

タラバガニ

ロシア(オホーツク海)
10月の搬入量は前年度284mtから5%増の298mtと本格化。
価格も平均CIF単価3,613円/Kgと高騰しております。
今後の市況に注意が必要と思われます。

バレンツ海
アメリカ産のタラバガニの高騰に続き、ロシア産も高値となっているため、バレンツ海ものの引き合い強くなると予想されます。
今後のアラスカ・ロシアの状況に注目です。

アメリカ(アラスカ)
10月15日解禁のタラバ漁獲は、3,841mt満枠消化し終漁となりました。
新物搬入されてきており、相場に注意が必要と思われます。

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