水産マンスリーレポート

2016年6月号

商品情報

毎度格別なお引き立てに賜り心より御礼申し上げます。
商品情報2016年6月号をお届けします。
来月以降も何卒ご愛顧頂けますようお願い申し上げます。

青 物

サバ

原料に関しましてはノルウェー現地在庫は払底、他国より引き合い強く、400-600gサイズより相場上昇中。日本国内も同様に大型サイズより相場強含み。
製品に関しましては先月同様に一部換金売りなど見受けられるも大幅な安値物などは少なくなり、小型サイズより販売は順調であり消化が進むと思われます。
また各商社筋は中国、他在庫は重たくなく、2016年度は昨対約15%減枠、他国より引き合い等強いことから安値は期待できない状況であります。

サンマ

今年からロシアEEZで禁止となったサケマス流し網漁の代替え漁として、公海でのサンマ棒受け網漁が5月より解禁となりました。
初日の16日は北海道・三陸他から中型船に限り11隻が出漁。
公海漁場は沿岸から離れているため船上凍結を行ない、国内販売した場合の値崩れ防止の為、ロシアへの洋上販売若しくは輸出用に限って陸揚げされます。
サケマス漁の代替えに加え、公海での漁獲実績作りが目的とされているようです。
この漁獲サンマは今期の北上群かどうかは不明ですが、時期が早いとはいえ漁獲サイズは80~120g/尾と小型中心でした。
台湾船も11隻が公海上に出漁中との事で、公海漁場のサンマ漁が今後は注目されてくるかも知れません。

カットタコ

中国カットダコ

(岩ダコ)
現地浜値上がっており、製品オファーも上げ基調です。
各社為替見ながら現地との交渉行っていると思われますが、目立った搬入は見られず、夏季需要もある為、引き合いは強いものの国内現物在庫は比較的タイトな状況と思われます。特に小型サイズ3g以下の引き合いが強いです。

(真ダコ)
岩ダコ同様に製品オファー上げ基調です。
但し、岩ダコとの値差が広がり過ぎると荷動きに直結する為、現地も慎重なオファーしてきております。

ベトナムカットダコ(岩ダコ)

雨季に入りシーズン中ですが、雨量が少なく漁獲不振との情報が入っております。
オーダーは入っているものの生産が出来ないといったパッカーもある模様で少々深刻な状況となってきました。
これに伴い、国内品薄による引き合いも強まって来ており、このまま漁獲不振が続けば、浜値にも影響が出てくることが予想されます。いずれにしましても今後の漁模様に注目です。

スケソウダラ

アメリカBシーズンがそろそろスタート致しますが、Aシーズン同様のサイズ組成がどうか注目していきたいところです。DAP原料は中国他委託加工国での大型原料はいよいよ払底され、国内の大型製品も大変少ない状況となっております。
一方、ロシアではここ数年での最低価格となっており、中国でのロシア原料も滞留傾向。
今後日本国内での製品サイズ毎の販売方法が課題になってくると思われます。

開きキス

ベトナムの現地漁獲アソートは、下記になります。刺し網は水揚が不安定です。
トロール:15~25尾60%、30~60尾40%
刺し網:15~25尾30%、30~60尾70%
タイでは大型アソートが少なく、小型アソート中心になっております。
夏場の需要期を迎えるため、大型サイズを中心にタイト感が出る可能性があります。
円高の影響を受けて、アソートの多いサイズは、今後弱含みで推移すると思われます。

抱卵ニシン・数の子

カナダBC
カナダ最大手加工業者の原卵建て値が決まった模様。主力のNO.1 大/中 CAN$9.00/lbs、 小 CAN$8.00/lbs(いずれもFOBバンクーバー)。対抗となるシトカ地区が漁獲枠の70%程度で終了し、さらにサイズ小型化していることを考えると大/中は予想外に落ち着いた価格との評価。商社コスト大/中¥2,000/kg 小 ¥1,800/kgの予想。昨年との比較で為替が円高に振れた分が丸々反映された形。一方、日本向けの抱卵輸出価格は一部CAN$1,400/st CFRで一部成約の情報。原卵価格と比較するとやや割高。原卵価格からの逆算で希望する日本側と日本国内の原料不足鑑を見てプレミアムつけたい現地業者との温度差がある模様。

シトカ
既報通り数量減/サイズ小型化で終了。カナダ産が予想外に安い価格で決まったことから、日本側サイズ小型化を前面にカナダより値差をつけた価格で交渉も、生産者側は数量減によるコスト高を背景に価格交渉。日本側は春から夏にかけての仕事をシトカ産ニシンの腹出しで見込んでいたことから数量減を懸念して数量確保に動いている模様。さらにブリストルの数量減も伝わりこの動きに拍車がかかっている。よって価格は現地業者の希望に近い価格で成約の模様。現地業者の一部が決めた価格を上回る価格で最大手加工業者を提示したとも言われ価格については非常に不透明な状況。

ブリストル
既報通り漁獲数量約15,000stで終了。このうち3,000st以上がフィッシュミールに回ったとされ、いわゆる抱卵ニシンとしての数量は10,000st程度の情報。抱卵ニシン換算で15,000st前後を見込んでいたことから、シトカ同様約2/3の数量で終了した形。シトカ同様仕事買いとして当て込んでいた日本の加工業者が数量確保に動いたためブリストルの価格だけでなく、シトカの価格交渉にも影響を与える形に。

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