水産マンスリーレポート

2016年5月号

商品情報

毎度格別なお引き立てに賜り心より御礼申し上げます。
商品情報2016年5月号をお届けします。
来月以降も何卒ご愛顧頂けますようお願い申し上げます。

青 物

サバ

2015年物、日本買い付け数量は約14万mtとなり、2014年比で約2割減となっております。
2016年度の漁獲枠は2015年度より15%減で約20mtとなります。
原料に関して、ノルウェー現地は完売であり、日本産大型サイズの水揚げ大幅減などを含め、大型サイズより引き合い強く相場強含みとなっております。
製品に関しても一部換金売りなど見受けられるも大幅な安値物などなくなり、小型サイズより販売は順調であり、各商社では中国在庫も阿重たくなく相場は強含みにて推移していくと予想します。

アジ

国産アジ
対馬:例年ですと60~80gが多くなる時期ですが、100~150g主体の水揚となっています。
魚体は細く身脂が無く、干物原料としての凍結はほぼありません。
東海:卵・白子持ちで、身脂無し。
一部は鮮魚で流通していますが、加工原料には向いていません。

輸入アジ
オランダ(チャネル海域):既に日本国内への搬入があり、型は140~160本/20kg主体。
ノルウェー:国内在庫が一掃され、フリー玉は無い状況です。
韓国アジ:製品の販売不振により原料の荷動きは鈍い状況です。

カットタコ

中国カットダコ

(岩ダコ)
現地浜値ジリ上がりも円高の影響もあり、製品単価は横ばいで推移しております。
花見等の特需もあり、比較的荷動きは良く感じられます。
GW需要も控えており、各社搬入ペースは上がってくることが予想されます。
為替の影響受け今後搬入分については若干相場下げの可能性有ります。

(真ダコ)
岩ダコ同様に現地ドル価ジリ上がりも円高の影響で製品単価は横ばいで推移しておりますがこちらも為替の影響で今後若干相場下げの可能性有ります。

ベトナムカットダコ(岩ダコ)

水揚げ自体は未だ芳しくない状況ですが、円高の影響もあり、日本側の買い意欲は高まっています。
これを受け現地価格上げの可能性もありますが、高値張り付きであった昨年の相場よりは若干価格緩んでくる可能性出てきました。
チャイナフリーの傾向が強まってくるにつれ各社ベトナムでの買付けにシフトする動きも出てきております。

スケソウダラ

アメリカAシーズン終了となりましたが、既報通りの小型中心となっており、今後のBシーズン如何では大型サイズ皆無となる状況と思われます。
ロシア(オホーツク)においてもAシーズン終了となっておりますが、中国向け価格としては1.05ドルと最低水準。大きな要因は中国でのフィーレ加工の減退。EU最大の需要元であったピッケンパック社の破綻が大きく影響していると思われます。
ロシア原料においてもアメリカ同様の小型サイズ、大型中心であったアメリカ産が小型中心となった場合、ロシアとの価格差が今後の焦点になってくるため、アメリカ原料の動向に注目。

開きキス

タイ現地の水揚げ状況は大型サイズ(15~25尾)のアソートが少ない状況が続いております。
現地ドル価は大きく変化しておりませんが、今後の為替次第ですが円高基調続くようであれば、アソートの多い小型サイズを中心に相場弱含む見通しです。

抱卵ニシン・数の子

カナダBC
主力のGULF地区で15,000st(巻網約8,400st/刺網6,700st)漁獲、その他の地区でも約2,500stほど漁獲し終了。昨年と違い魚体/卵率も良好とのことで4月より現地にて腹出し開始された模様。生産者側は約12,000~ 13,000stを腹出しに回し、3,0000~4,000stを抱卵で輸出する意向との情報。予想以上のシトカの小型化/卵率低いことで日本側カナダにシフトする動き出るもカナダ側はシトカの価格交渉見てから値決めの意向のためか今のところ価格交渉表立っては進んでいない状況です。

シトカ
3/17OPEN。漁獲枠約15,000stに対して約10,000stで終了。
魚体100g前後の小型が主体で昨年までの大サイズ主体から小サイズ主体へ。
さらに卵率も通常の12%前後から10%前後に落ち込んでおり、カナダBCが昨年と違いサイズ/卵率とも良好なことから価格交渉難航。シトカ生産者側は漁獲枠の2/3で終了したことから強めの価格提示も日本側はカナダがサイズ/卵率とも良好なこと。カナダドル/米ドルの交換率がカナダ側に有利で米ドルベースでのカナダ側コストがアメリカ側に比べて割安なこと。さらに全般の数の子市況悪いことから価格交渉は停滞中。GW明けには貨物到着始まり、日本での販売交渉スタートすることからGW明けが一つの価格交渉タイミングか?と推察致します。

ブリストル
予想より一週間早く4/17 OPEN。漁師/生産者がOPENに間に合わず実質的な生産開始は数日遅れの4/21ころからの模様。
魚体/卵率はとの情報も4/27現在で総漁獲枠28,000stに対して9,900stの漁獲情報。シーズン前の20,000st前後の漁獲予想から大きく割り込む可能性も。
国内には繰り越し在庫潤沢にあるとの情報も今年の生産量が極端に少ないとシトカ/カナダ抱卵ニシン等全体の価格に影響を与える可能性があるかもしれません。

このページの先頭へ戻る

Copyright© 2010 Suiken Corporation Limited All rights reserved.