2015年11月号 (1/3) | ![]() |
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日に日に秋が深まり、露寒の霜月となります。
紅葉、初雪の便りが聞こえてきました。
今年も駿河湾では桜えび秋漁(10月29日)が、山陰では松葉ガニ(11月6日)が解禁となります。
牡蠣、鮟鱇、鱈、河豚が旬を迎えております。
鍋料理にボジョレ・ヌーボーも乙なものかもしれません。
11月号をお届けします。
2015年度、9月よりの巻網船の本格的な水揚げがほぼ終了となり、現在トロール物の水揚げがスタートしています。
巻網物の価格帯は400/600gが昨年より下方修正され、300/500gはほぼ昨年同値レベルとなりました。
日本及び第三国向け原料の到着は早くて11月下旬となりますが、日本・第三国ともに在庫は足りており、切迫感がない状況です。
製品は大型サイズの安値が見受けられ、相場は大型サイズ弱含み、小型サイズ横這いに推移すると思われます。
九州地区
西沖:西沖漁場の水揚が主体となっています。
中心サイズは90~120尾となっていますが、脂薄く鮮度弱い魚が多い状況です。
鮮魚、冷凍原料ともに身質の問題で買い控える業者が多く見られます。
ヨーロッパアジ
・オランダ:前月と変化は無く、依然として高値で推移しています。特に120~130本サイズの在庫がタイトになってきており、引き合いが強くなっています。
・ノルウェー:先月同様、各サイズのフリー玉は少ない状況です。
韓国アジ
水揚げはありませんが、原料の在庫はある状況です。
台湾アジ
先月同様、水揚げはほぼありません。
今期はサンマが記録的な不漁に見舞われています。全国の漁獲量は昨年同期比でほぼ半減。終盤を迎えている北海道東部の主要4港でも前年比3分の2強にとどまっています。記録的な不漁に終わった2013年との同期比でも7割を割る低水準となり、近年では最低の水揚げに終わる恐れが出てきました。大型魚が8割を占めた昨年に比べ、中型から小型の魚が目立つ一方、浜値は品薄感からか昨年の約1.5倍以上に高騰しています。
原因の一つと指摘されているのが、日本近海に来遊する魚群の減少です。水産総合研究センター東北区水産研究所が今年6~7月に実施した漁期前調査で、既に、日本に来遊する推定資源量は13年(180万トン)の4分の3にとどまり、不漁の可能性も懸念されていました。今後は三陸沖に漁場が南下しますが、公海で台湾や中国、韓国の外国船が操業を終えた後の魚群を追いかけることになり、漁獲量やサイズ組成に影響が出てくるかもしれないとの懸念が有ります。
今年は資源量の少なさに加え台風や低気圧が道東沖を何度も通り、たびたび休漁を余儀なくされています。それに加えて漁場が沿岸に形成されないなど悪条件が重なっているなど、複合的な原因が指摘されています。
船凍イカは大型サイズのアソートも増え、26/サイズは一時2,900円/箱まで下げましたが、10月下旬のでは3,100円/箱の値を付け、今後3,000円前後で推移していく見込みです。
漁場は一時南下しましたが、再び北上した模様です。
八戸・北海道/トロール・巻き網は時化が続いた影響で、高値が続き5,200円/箱前後の値をつけて
ます。
10月下旬に入り、九州での水揚げがスタート。3,500円/箱で2,000箱の水揚げが松浦でありました
が、身質薄く、製品には不適とみられます。中国が不漁の為、今後の動向に注意が必要です。
(岩ダコ)
冬季需要もあり、引き合い出てきています。
現地相場はほぼ据え置きで推移しており、為替次第の状況です。
為替も落ち着いた状況である為、各社買付に動いており、搬入進んでいる模様で品薄感はないと思われます。
但し、ある程度ヒモ付きでの搬入となる為、フリー玉は少ない模様です。
(真ダコ)
岩ダコ同様、冬季需要で搬入進んでいます。
こちらも現地相場落ち着いており、大きな価格変動は見られません。
岩ダコが高値張り付きの為、消費が見込める年となりそうです。
漁期はほぼ終了しており、今後、漁獲は大幅に減少します。
翌4月頃まで漁獲少ない為、冷凍原料に回しているパッカー見られます。
今年は現地サイドが思ったほど対日向けオーダー少なかったことから、仕事欲しさに価格下げてくる場面も見られ、このタイミングで契約した商社も見られます。
但し、大幅な下げではない為、相場については大きく変動する事は無いと考えます。
当契約玉は年内搬入されてくる為、品薄感は払拭されると思われます。