2015年8月号 (1/3) | ![]() |
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台風が通過し、梅雨が明け、猛暑が戻ってきました。
夏休みが始まり、各地で夏祭り、花火大会が開催されています。
7月87日、道東沖で小型船秋刀魚流し刺し網漁が解禁されました。
8月中旬には、鱒定置網混獲の秋鮭の水揚げが始まります。
今晩の献立は、何にしましょうか?(秋刀魚塩焼き、鰻蒲焼、鱧湯引き、真鯵なめろう、・・)
8月号をお届けします。
ノルウェーでは新物の夏サバの水揚げが続いており、既に20,000mt超の水揚げ量となっています。
しかし、国内及び外地加工ともに日本勢の在庫は足りている為、大半がアフリカ・東欧に向けられている模様です。
今後は本格的な巻網シーズン入りする8月末から9月初旬に掛けて、日本勢の買付け開始が予想されます。
国内加工・外地加工の製品は一部サイズを除いて、各社の在庫は潤沢となっています。
価格帯を若干下げたことにより、荷動きは順調であり、相場は横這いに推移すると予想します。
九州地区
・東海:西沖に比べ脂感は良ですが、大型サイズが少なく、100g以上は鮮魚出荷向けで、100g以下が冷凍並びに生切り原料に回っています。
・西沖:7月第3週目までは漁獲があったものの、それ以降は漁獲がほぼ無い状況です。船は西沖を離れ、対馬と東海で操業中です。
・対馬:100g以下主体となっており、中心サイズは70/80g。脂が乗る時期であるものの、今年は脂が薄い状況が続いています。
ヨーロッパアジ
・オランダ:前月と変化は無く、依然として高値で推移しています。
・ノルウェー:オランダ同様、高値で推移しています。一部見られていた300/400のフリー玉も少なくなってきた模様です。
韓国アジ
6月より漁がスタートし、順次国内への搬入が進んでいます。
現在は100g前後中心で、大型サイズは少ない状況が続いています。
台湾アジ
今月より漁開始したものの、台風の影響で水揚げはほぼありません。
サンマ漁国内最初の水揚げとして、北海道東部太平洋ではサンマ刺し網漁が解禁となり、釧路港では7月9日朝、鮮魚サンマ約270キロが初水揚げされました。
初水揚げの量は過去10年間では最も少なく、競りの最高値は1Kg当たり1万5千円と、過去
10年間で最高値がつきました。
刺し網で漁獲されるサンマは近海北上群です。8月からは主力の棒受け網漁が始まりますが、これらが漁獲する群れとは違いますので、一概に今期のサンマは期待薄とは言えません。棒受け船は規模ごとに順次解禁となり、例年ですと9月頃にはサンマの餌喰いも少なくなり脂も乗ってきて、最盛期を迎えることとなります。
養殖カンパチの現行の築地卸値は、先月並みの¥1,200~1,150/㎏(産地〆)となっています。出荷量は先月に比べると安定してきてはいますが、引き合いは低調となっています。ここ数年、餌の改良により、ハマチの血合いの経時変色が大幅に改善し、これまで刺身商材で一定の評価があったカンパチが、ハマチに売り場を奪われている状況となっています。また、カンパチの相場の乱高下もハマチに取って代られた原因である為、相場の安定が需要回復のポイントだと考えられます。
養殖ハマチの現行の築地市場の卸値は、先月並みの¥800~700/㎏(産地〆)となっています。現在四国、東町を中心とした2年魚の出荷が徐々に増え、流通量は安定しており、出荷メインサイズは3~4㎏が中心となっています。刺身向けとしてはカンパチに代わる形で需要はありますが、切身商材としては低調となっている為、全体的な需要は多くない状況です。今後の相場は保合いで、例年通り秋口以降に相場上げ基調になることが予想されます。また、今年は円安効果による輸出向け原料としての引き合いが既に始まっており、国内向け相場に影響が出ると考えられます。
(岩ダコ)
夏季需要もあり、荷動きは少しずつ回復してきており、荷動きの悪かった5g以上の大型サイズも外食ルート中心に荷動き、引き合いも強まって来ています。
各社小型サイズ中心の買付け及び買い控えも有り、国内は少々品薄状態となっており、円安の影響から積極買いは見られません。
現地価格も横這いから少し上げの雰囲気が漂っており、秋~冬向けの玉を各社買付けし難い状況となっています。
(真ダコ)
岩ダコ同様に夏季需要高まっています。原料の若干下げも、為替の影響で製品コストはやや強含みで推移しています。国内搬入も少な目で、しばらく品薄の状況が続くと予想されます。
最漁期迎えており、漁獲は順調に推移しています。
昨年と比較して、原料サイズアソートが大型に偏っている事から、2/3g3/4gの中~小型サイズの製品が出来難い環境となっています。
ラウンドアソート(ブンタウ地区)
80/100g 100/200g ・・・ 65%
200/300g 300/400g ・・・ 25%
400gUP ・・・ 10%
冷食向け小型サイズの買付けが苦戦するシーズンとなりそうです。
新物供給は一定数量出回っているものの、減産を受けて高値更新が続いています。
特に、出遅れ感のあった小型サイズを中心に上げ幅を強めている状況です。
輸出は主力の米国向けがスタート、成約がされ、その他EU・アジア方面も成約がされている模様です。相場はやや高値から強含みへ。
荷動きは実需ベースに留まるものの、夏季需要で大型サイズの消化加速が予測されます。
小型サイズは業務筋を中心にコンスタントに消化されそうです。
盆需要以降の在庫状況によっては、更に価格修正の局面を迎える可能性もあります。