水産マンスリーレポート

2015年5月号 (1/3)

商品情報

皐月の野山に躑躅、薔薇、藤が咲き、空に鯉のぼりが泳ぎます。
立夏を過ぎると夏の陽気です。
今年も、九州では鰤、真鯵が揚がっており、北海道では春鮭鱒が揚がります。
5月号をお届けします。

青 物

ノルウェーサバ

原料は荷動き順調で、2-400g、3-500gのフリー玉は殆ど無い状況となっており、4-600gもフリー玉は散見される程度となっています。
一方で、中国をメインとした海外加工製品は旧正月明けの大量搬入により、国内在庫は潤沢となっています。
在庫ポジションを是正する為やアソートが多いサイズを減らす為に一部安手のオファーが出ていますが、限定的で、全体的に順調な荷動きになっています。
この円安環境に加え、日本以外のアフリカ・アジア・ヨーロッパ各国の需要が着実に伸びてきており、来季新物は相場を下げる要素が今のところ余りなく、今後の製品相場も同じ状況で推移すると思われます。

い か

スルメイカ

三陸、九州ともに端境期に入っています。
新漁に向け在庫は順調に消化しています。
現在船凍イカ23、26/IQF 3200~3300円/箱、ブロック11/16/ 2500~2600円/箱ほど。

カットタコ

中国カットダコ

(岩ダコ)
高値張り付きの状況が続いています。
各社買い控えの動きが続いている中で、国内在庫少なく、引き合い強まって来ています。
特に、3/4g以下の小型サイズの引き合い強く、小型サイズへ需要がシフトしてきていると思われます。これから夏場に向け、需要が強まりますが、搬入量の減少から一部サイズで欠品が出ることも考えられます。

(真ダコ)
こちらも岩ダコ同様、高値張り付き相場ですが、こちらは一転、アフリカ原料の下げから中国真ダコの下げも囁かれています。
現地は強気の姿勢ですが、少しずつ価格に影響が出てくる事が予想されます。
岩ダコの高値張り付きで、価格差が詰まって来る展開になれば、真ダコ需要が高まることも考えられます。

ベトナムカットダコ(岩ダコ)

雨季に入りましたが、4月末の段階でまとまった水揚げは見られない状況です。
高値張り付きであった昨シーズンから一転、新漁スタートの段階で価格の下げ交渉に応じる現地の動きがあり、日本側との値決め交渉中です。
日本側の為替の影響による高値製品の買付け不振から、現地が交渉に応じ始めたと思われ、昨シーズンと比べ、どこまで価格交渉が出来るか注目です。

その他凍魚・加工凍魚

開きキス

先月に引き続きベトナム/タイ共にトロールの不漁は続いています。
刺し網は豊漁で製品も潤沢ですが、製品高値により販売は進んでいないようです。
極端な大型サイズの不漁により、現地在庫・国内在庫共に引き合いが強くなっています。
トロールの漁獲サイズアソート
15~20尾5% 25尾20% 30~40尾70% 50尾5%

4月から雨季に入り、徐々に大型サイズの漁獲も増えてくる予定ですが、国内販売最盛期での搬入の見込みは薄いです。
夏場まで大型サイズのタイトな状況は変わらない見込みです。

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