水産マンスリーレポート

2015年4月号 (1/3)

商品情報

“高砂の 尾上の桜 咲きにけり 外山の霞 立たずもあらなむ”(前中納言匡房)
菜の花が咲き、桜前線が北上中です。
田子の浦港でシラス漁が始まり、駿河湾の桜えび春漁は3月29日に解禁となります。
4月号をお届けします。

青 物

ノルウェーサバ

2015年1月、トロール物も含め買付数量が約17万mtとなり、国内搬入玉は順調な消化であり、不足感はなく、2-400、3-500はフリー玉はほぼ無い状態となっており、4-600は幾らか出物が散見される程度となっています。
製品は中国、タイ、ベトナム等の第三国加工品が旧正月前の大量搬入により、国内在庫が潤沢となっており、決算前に在庫を軽減したい業者による換金売りが多少散見されますが、これに追随する動きは限定的で、今後も相場持合いで推移するものと思われます。
原料・製品ともに搬入は順調で、相場は横這いで推移すると予想します。

ほたて貝

ホタテ貝柱

国内販売向けの玉は年末販売の余剰在庫が充てられると思われます。
今期のオホーツクの水揚げは昨年の12%減となる見込みです。3月中旬からは一部エリアで漁場造成がスタートする為、その価格が今後の指標となると思われます。

ボイルホタテ

噴火湾の入札の浜値は250円/kg前後で推移しており、現在の水揚げアソートはL~S中心です。
今後生育が進み2L~L主体へシフトしていく模様です。中国向けの冷凍両貝の輸出の引き合いは今の所は限定的です。浜値は輸出動向に左右される可能性が高く、注意が必要です。

い か

スルメイカ

三陸、九州ともにほぼ終漁しました。
3月、船凍イカは23/26/サイズが若干の下げを見せました。
大型の11/16/は水揚げ少ない為、相場上げ傾向です。
これから7月頃まで端境期に入ります。
八戸定置網・トロール原料高の影響で製品の値上げが目立つようになりました。

カットタコ

中国カットダコ

(岩ダコ)
春節明け、現地生産開始していますが、目立った搬入はありません。
一部原料不足の不安も囁かれており、4月以降の搬入に影響が出てくる可能性があります。
k1000~1100円の高値相場で荷動きにも影響が出てきており、消化は鈍っています。
その為、各社様子を見ながらの慎重な買付けになる事が予想されます。
特に、5g以上の大型の需要が減り3g以下の小型サイズの引き合いが強くなっており、価格上昇の影響が出始めています。

(真ダコ)
現為替によるk1200~1300円の相場において、荷動きの鈍化がみられ、消化ペースも低調に推移しています。
さらに価格上がるような流れになると、岩ダコへシフトする場面も出てくる事が予想されます。

ベトナムカットダコ(岩ダコ)

新漁前で水揚げは低調に推移している模様です。
各社決算月という事もあり、目立った搬入は見られません。
例年通りですと、横這い及び高値スタートで、日本側との交渉による価格設定といった流れですが、いずれにしても漁獲次第と現地強気の姿勢です。

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