水産マンスリーレポート

2014年8月号 (1/3)

商品情報

各地で大雨・落雷の後、梅雨明けとなり、暑さが戻ってきました。
富士山山開きは、山梨県側(吉田口)が7/1から、静岡県側(富士宮口・須走口)が7/10からと初めて別の日となりました。
また、道東沖の小型船流し網漁が7/8解禁となり、7/9早朝には道東の港に水揚げされました。
愈々、秋の味覚が到来です。
旬の魚を食し、暑さを乗り切りたいものです。
8月号をお届けします。

青 物

ノルウェーサバ

2014年度、夏サバ漁(6月~7月初旬物)がノルウェー北部を中心にtotal約14,000mtの水揚げでした。品質にブレが有る為、殆どがアフリカ、ロシア向けとなり、一部日本勢の外地加工向けとなりました。価格はアフリカ、ロシアの下支えがあり、予想していたほど安値とはなりませんでした。また、サイズはほぼ400/600中心と昨年同様でした。
国内は原料・外地加工製品ともに、増枠発表から荷動きは若干鈍く、今後の相場は横這い~やや弱含みと予想されます。

秋刀魚

7月に入りサンマ流し網漁が始まりましたが、イワシ混じりが多く、水揚げ量は低調。流し網は近海北上群サンマですので、8月解禁の棒受け網漁の漁模様次第で、今期の好不漁が確定することになります。
公海でのサンマ資源量調査では、「前半としては良い傾向がみられる」との報告があり、200海里外での台湾他の他国船漁獲も昨年度よりは好漁ではあるが、サンマ魚群日本来遊前の外国船による獲り過ぎを懸念する声も聞かれます。

ほたて貝

ホタテ貝柱

中心サイズは3S~5Sになります。輸出の引き合いも相変わらず強く、相場高値維持しています。国内在庫は2S以上のサイズは品薄であり、更に相場は強含むと想定されます。オホーツク産は20,000mtの想定です。また、内販向けは製品ベース10,000mtを切る可能性が高く、今後、日本国内向けはショートすると考えられます。

ボイルホタテ

今期ボイルホタテ生産数量は製品ベース約9,000~10,000mtレベルになる想定されます。また両貝冷凍に約25,000mt回ったと考えられます。現在、国内の荷動き鈍いものの、相場下げの要因無く、横這いを維持しています。しかし、今後の相場動向には注意必要です。

い か

スルメイカ

6月より出船した各船は日本海中部(大和堆周辺)で好漁となりました。
型はまだ小さく41/45、46/50中心ですが、早くも満船(約10,000ケース)で入港した船もありました。
このままいけば今後相場も安くなってくると思われましたが、漁場が長続きせず、現在は日本海北部を探索しながらの状態となっています。また、型も細かくなったとのことです。
8月に入りお盆明けころからの新たな漁場の形成が期待される現状となっています。

ムラサキイカ(北太平洋)

八戸船団が帰港し始めました。
全体的に好漁で推移した今回の漁であった様です。相場は当初弱含みでスタートし中心サイズである16/20などは300円/kg台後半から始まりましたが、7/25現在では400円/kgを超えてきました。また裾もの(耳・足)も相場が上昇しています。
これは入札時、船主があまりに安値の札だと船主止めというかたちで商品を売らない姿勢に出ているのも影響があるかも知れません。
今後の相場が注目されます。

カットタコ

中国カットダコ

(岩ダコ)
禁漁時期に入っており、各所で漁の規制かかっています。
これを受け、原料不足を抱えているパッカーも見られ、また浜値も高騰している状況です。
夏季需要に伴い、荷動きは比較的好調ですが、秋口に向け原料事情により、製品のコストアップが懸念されます。

(真ダコ)
引き続き高値で推移しています。
アフリカの原料事情、また中国原料も高騰しており、岩ダコ同様、今後の製品上げ傾向です。
荷動きを加味した各社の動向に注目です。

ベトナムカットダコ(岩ダコ)

漁期中盤を迎えています。例年と比較しても漁少なく、浜値も5~10%上昇しています。
恐らく9~10月までが漁の最盛期と思われ、今後の漁に期待します。
昨年の日本側の買い控えを受け、日本向け製品には意欲的なパッカー多く、水揚げ状況、インフレなどのコストアップが重なった中でも価格交渉に応じるスタンス見受けられ、中国の価格次第では、ベトナムからの買付けが進む可能性があります。

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