水産マンスリーレポート

2014年6月号 (1/3)

商品情報

沖縄、奄美地方では既に梅雨入りをしています。
梅雨時期には、薔薇、紫陽花が小雨に映えます。
北海道では春鮭鱒が、アラスカ/カッパリバーでも鮭が水揚げされ出しました。
旬の鮭を食しながら、ワールドカップ(現地6/12~7/13)のテレビ観戦は如何でしょうか。
6月号をお届けします。

青 物

ノルウェーサバ

2014年度のTAC(総枠)が約124万t、またノルウェー枠も約28万tと大幅な増枠となり、昨年度(約15万t)より約8割増となりました。
しかしながら、2013年度の日本勢に買いが約10万tと過剰ではなく、原料相場は横這いで下げの気配はなく、強含みに推移すると思われます。

国産アジ

対馬海区
反応少なく、操業船は数隻のみ。サイズ小型(50/70g)主体で、生加工向け。

西沖海区
ワラサ・ヨコワ漁主体の水揚げで、アジ類は水揚げほぼ有りません。

東海海区
中間海区(462/472海区)で多少魚質がましな魚が水揚げされるが、未だシーズン本格化していません。

各地近海(小網)
・北松地区・長崎地区は操業中ですが、アジ類の水揚げは少な目。サイズは大中型(300gUP)主体で鮮魚向け。
・福岡(鐘崎)地区は5月連休明けより出漁するも、ツバス主体でアジの水揚げ少量。

山陰地区
境港・浜田地区は水揚げ単発の上、極小アジ(40/60g)が主体です。今後徐々に数量増えて来る予想。

銚子地区
やはり単発的な水揚げで、大中アジ主体です。

※例年なら旬を迎える国産アジ漁ですが、今期はいずれの産地も状況が思わしくありません。
今後水揚げ量が増えることを期待していますが、終了時期(8月上旬)は同じな為、今期は冷凍現物及び高値はほぼ確定予想です。

輸入アジ

ヨーロッパアジ
ノルウェー産はフリー玉がほぼ出て来ない状況です。
オランダ産は製品価格と合わない高値の原料が多いですが、国産が少ない為、コンスタントに各得意先が使用中です。

韓国台湾
韓国は5月中旬より出漁予定です。
台湾は6月より対日向けが可能な魚質になる見込みです。

ほたて貝

ホタテ貝柱

引き継き、国内販売向けの在庫は僅かとなっており、特に2S~4Sの量販店向けサイズは非常にタイトな状況です。
輸出は好調に荷動きしており、新物まで国内在庫は引き続き品薄、高値推移していくと予想されます。
新物(6月本生産)相場は為替の環境も良く、輸出先行すると考えられ、高値スタートと想定されます。中心サイズは3S~5Sになると予想され、今後の歩留りに注視するところです。

ボイルホタテ

新物が続々搬入しています。
今期、原貝供給量65,200mtと想定されます。内訳は両貝冷凍20,000~25,000mt、その他活など10,000mtであり、ボイルホタテ仕向け数量から想定すると製品ベース約9,000mtレベルになると考えられます。これは昨年対比並~微減の想定になります。
今年は例年より歩留り悪く、また大型は両貝冷凍向けに生産されている事から、3Lはほぼ無く、2Lも品薄になると思われます。
実際の生産数量は原貝冷凍向けの6月輸出統計、その他活向けの数量が10,000mtを超えている可能性もあり、注視するところです。
相場に関しては下げの要因が無く、横這い~若干強含む、と予想されます。

い か

スルメイカ

八戸船団が今月(5月)中旬より順次出漁しています。
今年の中型船は、昨年より数隻減少し34隻となりました。(八戸 23隻、大畑 9隻、境港 2隻) また、出漁した船も紫イカ狙いの船が大半で、今の所スルメイカ狙いの船は5~6隻に留まっています。
一方、小木船団を中心とする他道府県の船団の出漁は、6月以降となっています。
新漁の水揚げは早くても7月中旬以降になりますが、早期水揚げ分は小型サイズ中心で推移する見込みです。

ムラサキイカ(北太平洋)

八戸船団が5月中旬より出漁しました。
但し、北太平洋の沿岸水域の水温が低く、漁場を遠くミッドウェー近辺まで見据えている為、着漁するのが6月以降となる見込みです。
この為、漁模様が判明するのも6月以降となりますので、次号以降で詳細がわかれは報告致します。

カットタコ

中国カットダコ

(岩ダコ)
引き続き現地強含みのオファーです。
これからの夏季需要である程度の搬入はあると思われますが、国内相場もジリ上がりすることが予想されます。
ベトナムからの原料調達について、今の両国の関係から一部撤退との話も囁かれており、原料調達に苦戦するパッカーも出てくる事が予想されます。

(真ダコ)
アフリカ原料に引っ張られる格好で製品相場上がっています。
大幅な上げは荷動きに影響する為、各社慎重になっていると思われますが、中国側が原料相場上げてきていることから、夏季需要に向けて国内上げ相場の予想です。

ベトナムカットダコ(岩ダコ)

新漁スタートし、例年並みの水揚げが期待されています。
昨シーズンと比較するとパッカー側が比較的価格交渉に応じるようになっており、昨年の対日向けボイルカットダコの落ち込みが影響しているものと思われます。
また、中国側がベトナムからの浜買いを避ける動きが出ているとの情報あり、原料相場に注意が必要です。

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