水産マンスリーレポート

2014年5月号 (1/3)

商品情報

青葉若葉の清々しい皐月となります。
キラキラ輝く矢車に吹き流し、真鯉、緋鯉、子鯉が青空に泳ぎます。
九州では鰤、真鯵が揚がっており、連休明けには北海道で春鮭鱒が揚がります。
5月号をお届けします。

青 物

ノルウェーサバ

【原料】
ノルウェーの現地在庫はほぼ完売されています。日本国内でも同様で、若干400/600のフリー玉が見受けられ、300/500は殆どない状態となっています。
相場は今期漁獲枠大幅増の影響もありますが、全体的に2013年物のフリー玉は少ない為、横這いに推移すると思われます。
【製品】
原料同様にフリー玉は少なく、特に骨取製品が不足気味です。要因は2013年物の日本買付け数量が9~10万tと少な目であったことで、原料新物相場が固まるまでは横這いに推移すると思われます。

国産アジ

対馬海区
4月上旬に60/90g主体に3日間水揚げがありましたが、現時点では魚群発見できず、操業船無し。

西沖海区
ワラサ・ヨコワ漁主体の水揚げで、アジ類は水揚げほぼ有りません。

東海海区
ブリ・中小アジ主体の水揚げ。アジは黒鯵系でほぼ鮮魚/生加工向けです。

各地近海(小網)
・北松地区・長崎地区は操業中ですが、アジ類の水揚げは少な目です。
・福岡(鐘崎)地区は5月連休明けより出漁です。

山陰地区
境港・浜田地区は水揚げ単発の上、極小アジ(30/50g)が主体です。

銚子地区
やはり単発的な水揚げで、生加工向けです。

※例年なら旬を迎える国産アジ漁ですが、今期はいずれの産地も状況が思わしくありません。
魚質/漁模様を考えますと、例年より約1ヶ月位遅れている感じがしますので、今期は6月以降良質化すると予想します。終了時期(8月上旬)は同じな為、今期は冷凍現物及び高値はほぼ確定予想です。

輸入アジ

ヨーロッパアジ
ノルウェー産はフリー玉がほぼ出て来ない状況です。
オランダ産は製品価格と合わない高値の原料が多いですが、国産が少ない為、コンスタントに各得意先が使用中です。

韓国台湾
韓国は5月より出漁予定です。
台湾は6月より対日向けが可能な魚質になる見込みです。

ほたて貝

ホタテ貝柱

国内販売向けの在庫は僅かとなっており、特に2S~4Sの量販店向けサイズは非常にタイトな状況です。輸出は好調に荷動きしています。新物まで国内在庫は引き続き品薄・高値推移していくと予想されます。新物(6月本生産)相場は為替の環境も良く高値スタートと想定され、特に注視するところです。

ボイルホタテ

新物が続々搬入しており、今期、原貝供給量は65,200mtと想定されます。内訳は両貝冷凍20,000~25,000mt、その他活など10,000mtであり、ボイルホタテ仕向け数量から想定しますと、製品ベースで約9,000mtレベルになると考えられます。これは昨年対比並~微減の想定になります。今年は例年より歩留り悪く、また大型サイズは両貝冷凍向けに生産されている事から、3Lはほぼ無く、2Lも品薄になると思われます。4月後半より放卵始まる為、生産はほぼ終了となります。相場に関しては下げの要因無く、横這い~若干強含むと予想されます。

数の子

サンフランシスコ

衛生証明書不備の問題から中国・ベトナム向けに積めず、日本向け中心に仮価格で積みだされた模様です。

カナダBC

ほぼ20,000stの漁獲。内4,000~5,000stは日本・中国に抱卵で積み出し、残りは現地腹出し予定も価格交渉がシトカの漁模様と価格を睨みながらの交渉になっており、まだ仮価格含めて成約まで至っていない状況です。

シトカ

約18,000stと若干漁獲枠をオーバーして終了しました。昨年に引き続き魚体のバラツキが大きく、特に1st・2ndのOPENは200gの特大主体の卵組成となり、贈答用に使い辛いサイズ組成に。$500/st FLATとドルベースでは歴史的最安値で仮成約しましたが、円貨ベースでは為替の関係で2011年価格を下回ることができず苦戦の予想です。

ブリストル

4/末にはOPENの予想です。一部生産量を減らす業者がある一方、新規参入業者もあり、相殺されて結局シーズン前予想の20、000~25,000stは獲れるのでは?との観測です。シトカ・カナダが安値で成約見込みの為、価格の置き場が見つからない懸念が生じています。

い か

スルメイカ(国内・海外)

引き続き端境期が続き、また荷動きも低調のまま推移しています。産地在庫も先シーズンが不漁だったとはいえ、まだある様です。ただし、殆どが高値在庫になっている状態と思われます。
このまま荷動きが低調のまま推移していきますと、新漁を控え相場の変化がおこる可能性も出てきました。
尚、新漁は順調にいけば6月出航→7月中旬水揚げとなります。

ムラサキイカ(北太平洋)

6月より夏漁が始まることとなっています。
原料は数年続きの不漁をうけておりますので製品供給も限られたものになっていますが、需要も可也減ってきているのが現状です。
夏漁で漁が復活し、浜値も安くなってくれば、また需要回復に繋がってくる可能性もあります。

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