2014年4月号 (1/3) | ![]() |
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一時寒の戻りがありましたが、やっと暖かくなってきました。
桜前線が北上中です。開花は平年並みかやや早くなりそうです。
駿河湾の桜えび春漁は、3月23日に解禁となりました。
4月号をお届けします。
2014年欧州全体の漁獲枠が約120万t(昨年度90万t、約37%増)と大幅な増枠となりました。
その内ノルウェーが約28万tで、昨年度の約15万t(外国船産含まず)に対して、約80%増となります。
しかしながら、2013年度秋~2014年度トロール(1月)は、日本及び諸外国からの引き合いも強く、現地在庫は殆ど完売済みとなっている為、日本国内の原料・製品とも品薄状態であり、相場は当面強含みに推移すると予想します。
*アジの端境期の為、国産・輸入アジともに先月と状況は変わっておりません。
九州/山陰地区
対馬~境港漁場にて極小アジ(30-50g)主体。選別物は生加工、鮮魚向けとなっています。
銚子地区
単発的な水揚げがありますが鮮魚・生加工向け主体の上、魚質悪く、冷凍向けは少量です。
ノルウェー(陸凍)
対日向け数量約6,000mtで終漁。型は最後迄200~300g/尾⑤~⑦割と小型サイズ主体。
大相場(商社出値、倉前)は、セット条件でk¥250~260レベルですが、300/400g型及び400gup型の単品オファーは少なく、出てきてもk¥280以上です。フリー玉はほぼ出てきません。
アイルランド(陸凍)
今期の対日向けはほぼ皆無で、アフリカ向けです。
現地漁薄く、国内現物もほぼ無しです。
現地水揚げは有りません。国内現物は多少案内有りますが、魚質に難有るロットが主体です。
主要凍結場所での衛生証明書の取得が困難な為、中国及びベトナム向けの積み出しが不可能になり、日本側との交渉が頓挫しています。
一部$700/stFLATベースでの成約情報がありますが、実態は不明です。
カナダBCが順調に獲れたこと、シトカ産が控えていることなどから棚上げ状態になっています。
3月4日より主要漁場のGULF地区で巻網漁(漁獲枠7,543st)がOPENし、続けて刺網漁(漁獲枠6,089st)もOPENしました。サイズ/歩留とも良品の模様です(巻網100~110g、12~13%。刺網135g前後、13~15%)。
3月12日GULF地区終了しました(巻網7,578st、刺網6,120st)。
他地区のOPEN待ちですが、GULF地区が上記結果だったことからほぼ大勢は決した状況です。特に今後OPEN予定のシトカ、ブリストルは苦戦必至と思われます。日本側はシトカの状況を見ながら交渉を開始すると思われます。カナダ側が品質面を盾に高目の価格を提示すれば交渉は長期化の可能性が大です。
3月20日前後にOPENとの観測。テストキャッチの情報ではサイズ180~200g平均と昨年に続いて大型の予想です。カナダが好サイズなことから大型サイズならば苦戦の可能性が大です。
現地の水温が例年より高く、OPENは4/末との情報も。
ベトナム現地では、2月のテト休暇以降漁獲は安定しており、順調に推移しています。
トロールの漁獲も徐々に増えており、刺し網原料も合わせて、パッカー側もフル稼働で原料集荷しています。
水揚げ分の大型サイズは中国が意欲的に買い付けしていましたが、先月よりも更に大型サイズが減少しており、ほぼ小型サイズ主体の水揚げになっています。
春の需要期を前に、大型サイズ(15~20尾)のオファーが出にくい状況になっています。
小型サイズばかりで現地のオファー価格は若干の下げ傾向です。
ただ、日本側からの小型の引き合いが強く、原料アソートの割合ほど下げではありません。
15~20尾10%、25~30尾30%、40~60尾60%
日本での最需要期頃より、現地水揚げは徐々に減少していく為、今後の漁獲数量に注意が必要です。
端境期に入り、船凍イカの荷動きは低調に推移しています。
先シーズンは終漁まで相場は高値で推移していましたので、今後の消化状況により相場は形成されていくと思われます。
一方、2月以降、アルゼンチン松イカの豊漁が伝えられました。
姿は国内スルメイカと酷似しておりますが、水分含有量が多く、焼くと縮みが国内物より大きくなります。
また、ラウンドで搬入は殆ど無く、予めツボヌキ、ゲソと船上で加工しています。
船凍スルメイカにはあまり影響はないと思われますが、国内スルメイカを原料としたの製品(ツボヌキ、短冊 等)は、今後松イカの価格動向により注意が必要と思われます。
但し、海外イカの輸入につきましては一部を除き輸入枠が設けられており、上記松イカは対象となっていますので、今のところ5~6月以降の搬入の見通しとなっています。
年明けより北太平洋ムラサキイカ漁が続いていましたが、3月初旬で終漁となりました。
スタート時は豊漁を匂わせる状態でしたが、後半戦で漁獲は伸びず、全体で2,000t弱の漁で終わりました(開き ゲソ 軟骨 全体で)。
浜値も開きで当初は弱含みで推移すると思われましたが、漁が伸びず終わってみれば昨年度より100円/kg前後高くなりました(昨年度 H24.7月~H25.3月)。
但し、開きの数量は増えており、昨年度は約11万5千ケースに対し今年は16万ケースと約1.4倍の数量が水揚げされました(約13kg/個)。
次回は今年6月以降に漁が始まる予定です。