2013年11月号 (1/3) | ![]() |
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秋桜が咲き、金木犀の香りが漂う中、晩秋初冬の霜月を迎えます。
今年もまた、紅葉、初冠雪の便りが聞こえてきました。
山陰では松葉かに漁が解禁(11月6日)となり、大坂では数の子の初競り(11月19日)が行われます。
新米に旬の魚介類(蟹、牡蠣、鮟鱇、河豚、鱈、等)で鍋料理は如何でしょうか。
11月号をお届けします。
ノルウェー巻網漁はほぼ終了し、約15万tの水揚げとなりました。
現時点ではトロール漁のみの水揚げとなっています。トロール物の価格も為替の影響及び他国の引き合いが非常に強いことから、昨年より大幅UPとなり、現時点でも巻網物と同等レベルにて販売されている状況です。外地加工製品もノルウェー現地原料高値を踏まえ、また品薄・端境期も重なり、国内相場も強含みに推移すると予測されます。
今期もお盆前後から棒受け網船のサンマ漁が始まりましたが、道東沖の水温が昨年より異常に高かった為、サンマ群の南下が約1ヶ月近く遅れてスタートしました。
サイズも大型魚の割合が低く、水揚げ量が多い日でも浜値は高値維持しており、また、9月に入り毎週のように台風や時化が続いたことから、昨年の水揚げ(21万t)を大幅に下回るのはほぼ確実です。また漁模様自体も良くなく、漁場も遠い為、2夜操業する船も急増し、日帰りサンマでない為、鮮度感が良くない魚も問題視されています。
昨年と違うのは、ヒネの在庫が一掃され、余剰在庫が無いことも要因であり、今期は小型サイズなうえに品薄、更に高い相場維持という三重苦となっています。
タイ現地では、雨季も明け、徐々に漁獲が回復しています。
水揚げ分の大型サイズは中国が意欲的に買い付けしており、小型サイズは徐々に増えてきてはいますが、価格帯もほぼ横這いです。
ベトナム現地では、トロール原料も刺し網原料も共に引き続き水揚げは良好です。
ただ、大型サイズは中国からの買いが強い為、浜値は先月と同レベルで推移しています。
トロール原料/刺し網原料・・10~20t/日水揚げ
15~25尾10~15%、30~40尾10~20%、50~60尾65~80%
日本向けの加工製品は、原料が小型サイズに偏ってしまっており、加工し難い状況です。
国内での最需要期を過ぎてはいますが、他の天ダネ商材の値上げ等により、小型サイズ(30~40尾)の出荷は好調です。
DAP原料で漁獲枠の増加があり、今後安い製品が出回る可能性が論じられていますが、具体的なオファー等はなく、横這い(一部の品薄サイズは強含み)にて推移中です。
原料相場も大きな変動はなく推移中です。
今シーズンのオホーツク海のホタテ漁は生育が非常に良かったことと、高歩留りにより製品ベースで昨年の2万tから大幅増の2万6,000t以上の大幅増産となっています。
荷動きの中心はアメリカ・中国を初めとした海外への輸出であり、7月・8月共に輸出量は2,000t超えを記録しています。まだまだ引き合いは続いており、今後も輸出向けが荷動きの中心になると考えられます。一方、これまで輸出向けのバルクの生産が先行したことから、国内向けパック製品が若干の品薄傾向となっています。しかし、今後は水揚げが落着くことから徐々にパッキング作業が行われますが、未だ今シーズンの大型アソートに対しての対応に遅れを取っている量販店や業務筋が多く、国内での荷動きは鈍い状態です。
ボイルホタテは各サイズ共に在庫払拭しており、無い物相場の様相を呈しています。現在の荷動きの中心は2L・Lサイズ(¥950/㎏~大卸価格)ですが、次回の新物が市場に出回るのは来年の3月以降となっており、それまではこの無い物相場は続く見込みです。来年の新物は、今年に引き続き中国勢の原貝の引き合いが既に入ってきており、高値スタートは確実視されているようです。
10月も後半に入りました。
船凍イカ漁の回復を願っていましたが、現在、漁は相変わらず不漁で浜値も高値持合いから、この2~3日で再び上昇し、メインサイズ(21/25、26/30)はIQF・ブロックとも3000円を超えた浜値をつけました。
今後、12月一杯で漁は終わりますので、漁獲が良い船でもあと2航海~3航海で終漁となります。先の見通しが限られてきたことで、今後余程の豊漁が続かない限り、このままの高値で終了する気配が濃厚となってきました。
前月に引き続き、スルメイカ(加工用)の現状を報告します。
加工用のスルメイカは主に八戸に水揚げされます。
8月までは巻き網、9月からトロール漁にての漁獲となりますが、こちらも現在まで不漁で推移しています。ここまでのトロール漁は300g以下の小型サイズしか獲れず、水揚げ状況も芳しくありません。
また、10月に入り相次ぐ台風の襲来で出漁出来ない日が多く、魚自体も散らばって魚群も発見しにくい状況となっています。
朗報としては、今月20日頃から羅臼(オホーツク海)で定置/釣で漁がまとまり出しました。
まだ300g以下が主体で浜値も高い(4500~5000円/20kg木箱)状態ですが、今後もこの水揚げが続けば、落ち着いた価格になる可能性も出てきました。
※弊社では九州スルメイカを加工し販売しております。
ツボヌキ・ゲソともIFQ仕立てでお使い易くなっております。
また、5尾袋入りもございますので是非ご利用下さい。