水産マンスリーレポート

2013年3月号 (1/3)

商品情報

時期外れの寒波が到来し、各地で記録的な積雪となっています。
それでも、日の出は早く、日の入りは随分と遅くなりました。
梅が咲き、菜の花も咲き出しました。
春の訪れを告げるイカナゴ漁も23日に大阪湾と播磨灘で一斉に解禁となりました。
3月号をお届けします。

青 物

ノルウェーサバ

先月同様、2012年巻き網物のノルウェー現地在庫はほぼ払底しています。
2013年トロール物の水揚げは約3万tで終了しました。
価格は円安・来期枠の減少に加え、他国への販売が強く、巻き網同等の高いレベルとなっており、トロール物の現地在庫もほぼ払底しました。
国内相場も原料減から全サイズとも強含みとなっています。
加工品も全サイズとも強含みに推移すると予測されます。

オランダアジ

前月と変わりなく、西アイル物は大型サイズ主体も魚質思わしくなく、アフリカ向け主体となっています。

ノルウェーアジ

前月と変わりなく、大幅な搬入減が確定しており、価格が高騰しています。

アイルランドアジ

前月と変わりなく、今期はほぼアフリカ向けに販売されており、国内搬入は殆どありません。

九州・山陰アジ

冷凍は殆ど行っておらず、ほぼ鮮魚での流通となっています。

カットタコ

中国カットダコ

(岩ダコ)
春節は明けましたが、本格的な生産はこれからです。
各社決算を控え、オーダーを控えていることもあり、纏まった搬入は4月以降と思われます。
但し、この円安の中で積極的な買付は困難であると思われます。
引き続き5g以上の大型サイズの引き合いは強いですが、2/3g以下の小型サイズは少々ダブつき感があり、荷動きも低調に推移しています。

(真ダコ)
岩ダコ同様、為替の影響を受け、製品は上げの動きが出そうな気配です。
但し、岩ダコとの価格差により真ダコ需要が減る事も予想される為、各社提示価格の探り合いの状況です。

ベトナムカットダコ(岩ダコ)

オフシーズンにつき漁は低調に推移しています。
例年通りですと来シーズンは4月~5月のスタートとなる為、まとまった搬入はほとんど無いと思われます。
昨シーズンの小型中心のアソートの影響で、2/3g以下の小型サイズは国内在庫で少々ダブつき感が出ていますが、中国産同様5g以上の大型サイズの引き合いは強く、不足気味です。

その他凍魚

赤魚

春節での加工場休業で製品在庫は少なくなってきています。
特に、大型製品は原料が小型サイズ中心ということもあり、少ない状況です。
他魚種に比べまだ製品価格の上げ傾向は少ないながらも、今後原料価格はドル価で下げる可能性は少ないことから、為替の影響が出てくると思われます。

い か

スルメイカ(船凍)

小木船凍イカは1月に終漁となりました。
八戸船団も年明けに太平洋~日本海とスルメイカを追いかけましたが漁は芳しくなく、2/28に全船操業を切り上げする予定です。
相場は相変わらず高値推移をしており、26/30IQFは浜値で3100円を超える超高値をつけた時もあり、現在も3000円以上の高値になっています。
今後も消化状況には依りますが、極端な安値に転じることは難しい環境と思われます。

紫イカ

1月後半~2月に入り、一部北太平洋紫イカ漁に数隻の船が向かいました。
好漁を期待していましたが、残念ながら不調に終始した模様です。
未だ、6隻ほど操業していますが、これも今月末には操業を切り上げる予定です。

※弊社では九州スルメイカを加工し販売しております。
ツボヌキ・ゲソともIFQ仕立てでお使い易くなっております。
また、5尾袋入りもございますので是非ご利用下さい。

ほたて貝

ホタテ貝柱

ホタテ貝柱は昨秋11月以降の円安によりアメリカ・中国への輸出が伸長しました。これにより国内向けは各サイズ品薄・高値状態となっています。シーズン当初より国内向けは相場の底を伺う動きが長く続き、流通量が停滞したままだった為、各メーカーは輸出向けで生産コストが低く、手間のかからないバルク生産を優先。これが円安に振れたことにより在庫消化が一気に進み、結果国内向けが不足する事態となっています。既に産地からのオファーは見込めない状況となっているおり、新漁まで品薄・高値の状況が続くと考えられます。

ボイルホタテ

ボイルホタテは徐々に新物が出回りだしましたが、貝の生育が例年に比べ約1か月程度遅れており、3S、4S中心のアソートとなっています。原貝価格は昨年に比べ約1割程度上回る高値となっており、製品価格も昨年スタート時より2割程度高い¥750~800/㎏(Net:800g/産地価格)となっています。昨シーズン物の在庫払拭による品薄感がある為、この高値でも引き合いは強いとされていますが、このまま相場が上がり続ければ一昨年のように一気に消費激減に繋がることは確実である為、慎重な浜値形成が求められます。

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