水産マンスリーレポート

2012年12月号 (1/3)

商品情報

東京地方でも木枯らし1号が吹き、師走を迎えます。
今年も大阪市場では、棒鱈(11月10日)、塩数の子(11月20日)の初競りが行われました。
忙しかった今夜は、寒ブリ、寒サバで一杯、如何でしょうか。
12月号をお届けします。

青 物

ノルウェーサバ

ノルウェーの現地水揚げは巻き網、トロールともほぼ終了しており、現在、殆どの船はニシン中心の水揚げとなっています。
サバの現地在庫は日本以外の他国販売が順調な為、相場強含みとなっています。
今年の日本買付数量は約10万mtレベルで昨年比約30%減ですが、価格帯はで安くなっています。
今年も小型化傾向となっており、特に600gUPはアソートが約5%しかなく、引き合いが強く、相場は強含みです。400/600gも同様な動きになっていくものと思われます。
フィーレ製品の安値玉はほぼ一掃され、大型サイズより徐々に相場強含みに推移していくと推測します。

その他凍魚

赤 魚

需要期を迎え、販売は顕著な動きにて推移中です。
価格面は多少弱含んだものの、大きく下げていない状況です。
サイズ組成が小型中心の為、今後小型原料・製品は弱含んでいくと思われます。

カットタコ

中国カットダコ

(岩ダコ)
現地オファーは概ね横這いで推移しています。
ごく一部で浜値の下げも聞かれますが、漁模様は芳しくありません。
但し、日本側の買いが弱い為、工場稼働状況を考慮し意図的に価格を下げるといったパッカーも散見される状況です。
冬季需要もあり比較的荷動きは良くなっていますが、依然小型サイズ(2/3g以下)の動きは低調です。

(真ダコ)
現地オファーは少しずつですが、下げ傾向です。
但し、日本側の希望価格までは下げきれていない為、積極的な買いは見られません。

ベトナムカットダコ(岩ダコ)

漁獲のピークシーズンは終了し、漁は低調に推移しています。
冬季需要の中である程度オーダー抱えているパッカーもあるようですが、来春(次シーズン)までは中国の下げ相場を睨みながらの買付けが続くと思われます。
小型サイズ(2/3g以下)の荷動きは依然低調に推移しています。

い か

スルメイカ(船凍)

加工原料として使われるトロール漁・巻き網漁の全国的な不漁により、本来であれば業務用や量販店で使用される船凍イカまで加工メーカーが原料確保に走り、買付をしています。
このため相場は一気に上昇しました。各サイズとも300円~700円/箱ほどの上げ相場です。
今後、12月末までは多くとも各船2航海しかありません。
完全に安値感を打消し、年末までは高値堅持の相場形成となる可能性が大です。

その他イカ

スルメイカ製品は原料の状況が上記通りですので、年明けには各種製品の価格上昇が懸念されます。
原料も中々値上げが進まない中で、製品の価格改定はより時間が掛る作業となりますが、ユーザー様には万が一の値上げに備え早めのご対応をお勧めいたします。

ほたて貝

ホタテ貝柱

オホーツク海沿岸のホタテ漁は大半の地区が11月末を以て終了となる見込みです。漁獲量は前年並みの26万5,500mtとほぼ計画通りの数量となる見込み。製品アソートは貝の生育状況が悪かったことから4~5Sが中心で、本年もS以上の大型は非常に少ない状況となっています。荷動きは年末のギフト・通販向けで大型を中心に引き合いが強いものの、中心アソートの4S、5Sに関しては量販店・回転寿司など外食の買い付けが弱く、停滞気味です。一方で輸出向けは原発問題で停滞した昨年と違い、アメリカ・中国向けに荷動きが出てきていますが、これもボリューム的には小さい状況となっています。

ボイルホタテ

ボイルホタテは高値だった昨年とは対照的に好調な売れ行きを見せており、昨年の高値により失った売り場も徐々に回復基調にあります。荷動きの中心はL~S(Net:800g)で¥680/㎏~(大卸価格)となっており、大型の2Lや小型の3S以下は既に品薄感が出ており、生産アソートが少なかったことから在庫払拭するのは時間の問題と考えられています。既述の通りサイズによっては品薄感が出ていることと、鍋需要で荷動きが好調なことから今後は若干の相場強含み傾向になると思われます。

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