2012年10月号 (1/3) | ![]() |
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漸く猛暑が遠ざかり、朝晩に肌寒さを感じるようになりました。
神無月の8日は寒露、23日は霜降、27日は十三夜。
また、秋祭り、運動会、文化祭、紅葉狩り、・・とイベントも盛り沢山です。
新米と旬魚(秋刀魚、秋鮭、秋鯖、烏賊、・・)。食欲の秋を堪能して下さい。
10月号をお届けします。
2012年ノルウェー現地にて水揚げが本格化しており、約23万t(漁獲枠18万t+外国船水揚げ分)の内、約9万tが水揚げされています。
先物での契約は限定的であり、現地相場は弱含みに推移していくと思われます。
国内での原料は600gupが不足気味であり、引き合いが強く、新物でも600gupの比率少なく、引き続き相場は強含みに推移するものと思われます。
製品では小型サイズに於いて各社在庫軽減を図っており、その影響で安値玉が出回っており、相場は弱含みに推移すると思われます。
東海・西沖にて80~120尾/15kgサイズが水揚げされていますが、水揚げ量が少ない為、鮮魚主体となっています。
9月下旬よりオランダの新漁がスタートしましたが、最低価格は昨年と変わらずUS$1,600/MT(FOB)でほぼ確定しました。
日本国内のヒネ在庫がアイルランド産含め3,500~4,000MT程度残っていると思われますので、日本各社の今季買付はスローを予想します。
なお、ノルウェー・アイルランドは10月中旬以降に新漁スタートの予想です。
製品相場は横這いで推移していますが、年末に向け需要は増えてくると思われます。
現状、製品・原料ともに相場は横這いです。
今後、小型サイズはアソートも多いことから、多少弱含む可能性があります。
(岩ダコ)
現地オファーは横ばいで推移しています。
秋口からの禁漁明け漁再開に伴い、価格下げを期待していましたが、浜値下げの様子はなく、各社買付けは様子見の状態です。
真ダコユーザーの切り替えもあり、5g以上の大型サイズの荷動きは比較的良好ですが、小型サイズの引き合いは弱く、相場も弱含みです。
(真ダコ)
アフリカ真ダコの下げ情報により、現地オファーも少しずつですが下げ傾向です。
しかしながら、昨年から今春に続いた大幅な価格の上げ幅には及ばず、各社まとまった搬入は避けているようです。
一部マーケットが岩ダコへシフトしている為、この真ダコ離れはしばらく続く事が予想されます。
今シーズンも10月上旬でほぼ漁が終わると見られています。
来年のテトも睨んだ上で年内に契約を急ぐ動きも見られます。
但し、下げ相場の要素が少ない事(凍結原料の割合が増え、金利・蔵賃などのコストUP)、また、中国の相場が読めない中、各社積極的な買付けは見られない状況です。
しばらくは中国相場と比較しながらの買付けになると思われます。
オホーツク海のホタテ漁は順調に推移しており、心配された低歩留りも若干上向き、北部地区では平均で13.6%、南部地区では平均で12.5%と昨年の同時期に近い数字となっています。原料価格は先月とほぼ同じで推移しており、昨年同時期と比べ¥20/㎏程度安くなっています。製品の荷動きは底値を伺う様子見状態が続いていますが、一部で動きが出てきています。輸出向けでは主力のアメリカ向けに成約したとの情報が聞かれ、内販向けでも回転寿司向けや量販店のパック売り向けに 小型サイズ中心の荷動きが見られ始めています。
ボイルホタテは順調な荷動きを見せています。アソートの少ない3S以下は品薄・相場強含みで、 5Sに関しては既に皆無状態。また中心アソートであるL~Sに関しても昨年の同時期と比べ¥150~200/㎏程度安い¥650~¥700/㎏(大卸価格)となっていることから、量販店でのパック売り、バーベキュー、外食など様々な業態で用いられるようになり、新物スタート時に比べ若干の相場上げとなっています。今後鍋シーズンを控え更なる消費が期待されていますが、今期は中国向けの両貝輸出も多かったことから、産地製品ストックは多いとは言えず、徐々に相場上向くものと考えられます。
漁場は日本海北部が中心で、漁模様はどちらかと言えば好漁の様です。
漁場の関係上、小木船団も小木港には入船せず、函館・八戸での水揚げが中心となっています。
型は一気に大型化して16/20、21/25が中心となっています。
相場も弱含みに転じましたが、人気サイズの21/25 26/30はまだ下げ幅が少ない様です。
これから10月に入り、イカ自体の身質もよりしっかりとしてきます。
今後の水揚げ状況により相場は大きく動く可能性があります。
9月からトロールでのスルメイカ漁が始まりました。
このイカは主に加工原料や輸出用として使用されています。
八戸近海での操業ですが、沿岸のイカは日本海北部と違い、まだまだ小型です。
200g前後が主体ですので、船凍品でいえば41/15のサイズに相当します。
よって加工に使用するには小さく、また輸出も殆どが止まっている状態ですので、珍味加工など一部需要があるほかはメーカーも積極的な買いに入っていません。