2012年9月号 (1/3) | ![]() |
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まだまだ残暑が厳しく、真夏日が続いております。
何気なく夜空を見上げますと、月星が綺麗に輝いているのは、秋が近づいてきているのでしょうか。
道東では漸く秋刀魚が纏まりだし、秋鮭も揚がり、三陸では鰹、鯖、烏賊が揚がっています。
“秋の花 種にあれど 色ごとに 見し明らむる 今日の貴さ”(万葉集:大伴家持)
花を愛で、旬の魚を食し、暑さに疲れた身体を癒したいものです。
9月号をお届けします。
現地では2011年物サバの在庫はほぼ完売しました。
2012年フック物より漁獲スタートしていますが、かなり魚体が小型で品質も良くない状況であり、アフリカを中心に販売が進んでいるようです。本格的な水揚げは9月上旬よりスタートする見込みです。一方、原料大型サイズに関しては不足気味であり、相場強含みですが、中国加工製品の小型サイズについては、安値・投げ物があり、相場は弱含みに推移すると予測します。
製品の国内市況としては横這いで推移しています。
他魚種同様、当用買い主体の荷動きが続くと思われます。
今後の見通しについては、イルミンガー物は不漁で終了という形になりましたが、現状の国内相場に大きな影響は出ていません。今後のサイズによっては原料薄から多少の相場上げになる可能性もあります。
(岩ダコ)
少しずつ漁模様は好転しているようですが、製品の価格の下げには至らず、現地オファーも横這いで推移しています。製品価格は上げ止まりましたが、夏季需要は例年に比べると低調であり、不足感は感じられない状況です。
2g以下の小型サイズの販売はやや苦戦を強いられていますが、5g以上の大型サイズの荷動きは比較的良い状況です。秋以降の漁模様によっては値下がりの可能性もあります。
(真ダコ)
アフリカ真ダコが下げ気配の中、中国真ダコ原料は未だ高値を主張しています。
今後のアフリカ原料の動向次第ですが、いずれにしても中国真ダコも価格が引き下げられる格好となることが予想されます。
シーズンも終盤に近づき、冬季需要に向けての買付が始まっています。
今シーズンの漁自体は昨年並みですが、中国側の積極的な浜買いが影響し、原料は終始ジリ上がりしています。
中国との関税差の中でベトナムからの搬入に偏ったシーズンでしたが、これからオフシーズンに入ることで原料相場の下げが見込めない為、各社中国相場と比較しながらの買付になると思われます。
最盛期を迎えているオホーツク管内各地区のホタテ漁ですが、貝の生育状況が悪く、低歩留りであることから、水揚げのボリュームは伸び悩みとなっています。歩留りは例年ですと7月中旬から8月中旬にかけてピークを迎えますが、今年は昨年に比べ各地区2~3%程度低くなっています。原貝価格は輸出、国内販売ともに軟調であることから、原貝価格で昨年同時期に比べ¥20/㎏程度安くなっており、相場の底値を伺う様子見状態が続いています。現在の製品アソートは3S~5S中心です。
昨シーズンより製品価格で¥200/㎏程度安くなったことが追い風となり、業務筋でも徐々に失った売り場を取り戻しており、夏場のBBQ向けや量販店パック売り向けで順調な荷動きとなっています。特にアソートが少ない3Sサイズ以下は既に品薄感が出ており、相場強含みで推移。またアソートが多いとされるL~Sに関してもこれからの鍋シーズンに備え、早くも値ごろ感のある今の時期に確保する動きがみられており、徐々に相場強含みに転じるものと考えられます。
お盆を挟んでの入船が続きました。
漁模様は順調で型も大きくなり21/25主体の水揚げになってきました。
これを受けて今まで高値張り付きであった21/25・23/25IQFの価格が500円/箱ほど安くなりました。
未だ16/20につきましては高値推移していますが、これも今後イカが大型化すればこなれた価格帯になると思われます。
尚、漁場は北で形成されているため小木船団も小木港には帰港せず、函館や八戸で上場している状態です。
紫イカ夏漁は約2500tの水揚げで終了しました。近年では豊漁の部類に入ります。
今まで不漁が続きでまた高値であったため、需要が衰退している環境になっており、活発な相場形成が出来ずに終わりました。
各メーカーも積極的に買いに入らず浜値は低調なままでした。
製品需要もあまりなく、今後も相場は軟調に推移すると思われます。