2012年7月号 (1/3) | ![]() |
![]() |
沖縄は漸く、先週(6/23)梅雨明けしました。
愈々本格的な夏の訪れです。
7月は海・山開き、七夕、お盆、夏祭り、オリンピック(ロンドン)とイベントが目白押しです。
夏バテ防止に、蛸、ウナギ、鱧、真鯵、スルメイカ、紅鮭、・・を食すのは如何でしょうか。
7月号をお届け致します。
夏サバ(北部)漁が小船でスタートしました。品質は脂薄く(5~6%程度)、また、価格帯は昨年に比べると安値感はありますが、商社筋は全く着手せずといった様子です。
国内原料も一部400/600gにて安値玉はあるものの、600gUP、300/500gの相場は横這いに推移。
中国加工製品では尾数によっては安値玉があり、先月に引き続き横這いやや弱含みに推移すると予想します。
現在、九州・山陰地区は梅雨前線並びに台風の影響で水揚げが非常に少なく、また、あっても殆どが鮮魚向けとなっています。
特に、例年良質のアジが漁獲される見島~対馬海区中心に良質の水揚げは今季未だ皆無状態です。
加工向け原料については、非常に品薄状態が続いています。
6月中旬より忠武沖にて多少水揚げがありましたが、型が100g前後主体の小型中心になっています。
5月中旬~末に掛けて単発的に水揚げがありましたが、6月は国内同様台風の影響で水揚げ少な目です。
原料コストが現状の塩干開き製品売価と懸け離れており、各商社は苦戦中です。この様な状況が新ものスタートの10月まで続く見込みと思われます。
(岩ダコ)
一部禁漁に入っていることもあり、漁は低調に推移しています。
価格の高騰で対日向け製品の生産も減少しており、一部サイズの上げ止まり感が出てきました。
夏季需要を前に荷動きは低調で、一部売り先行の安価品も出回っている模様です。
但し、大型サイズ(5g以上)の引き合いは強く、ベトナム産での大型サイズの生産が困難である
状況は続いています。
(真ダコ)
寿司種用スライスを含め、真ダコ製品の価格の上げは岩ダコ以上に激しく、各社搬入に苦戦している様です。
国内マーケットでは通用し辛い価格帯の為、岩ダコへシフトする動きも活発化しています。
中国産の高値を受けベトナム産の搬入が目立ってきましたが、寿司種を含めカットダコ以外の製品に関してもベトナム産へシフトしている模様で原料不足感が出てきているパッカーもあるようです。
小型中心の原料アソートである為、300gUPの大型原料主体の寿司種、唐揚げ、5g以上のボイルカットダコなどは今後供給面で不安を抱える状況です。
イルミンガー原料は昨年対比¥40/kg前後の下方修正です。
漁獲枠は減枠(2011年38,000mt→2012年32,000mt。ロシアは独自で28,000mtを設定)されつつも、EU経済不況、日本国内の弱含みと上記のように昨年対比で下げています。
国内製品市況は概ね横這いです。
オホーツク管内各地区において新物の本操業が開始されていますが、未だに抱卵が主因で歩留まりが昨年のスタート時に比べ3%程度悪くなっており、歩留まりが向上するまで水揚げのペースを調整している地区も散見られています。今シーズンの漁獲予想は前年並みの28万6,000~8,000MTとなっており、新物の原貝価格は昨シーズンより約3割程度安い¥95/㎏~となっています。一方で昨シーズンの高値の繰り越し在庫が産地・消費地ともに相当量残っていると思われ、今後これらの価格形成には注意が必要となります。
今シーズンのボイルホタテの生産は1万3,000~4,000MTとされており、原貝価格は昨年の5割程度となっています。アソートは昨年に比べ若干小さくL~S中心となっています。昨年は高過ぎて製品の売れが非常に悪く、多くのマーケットにおいて売り場を失っており、今シーズンは仕切り直りのシーズンとなります。現在は¥650/㎏~(大卸価格)となっており、順調な荷動きを見せています。これより夏場の行楽シーズンを迎え大型サイズ中心に需要が増すと考えられます。
6月でほぼ全船出漁しました。
小木・八戸船団を中心に昨年より2隻減の97隻。そのうち75隻がスルメイカ漁をしています。
現在の漁模様は例年より少し薄漁。30~100箱/1日平均とのことです。
サイズについては41/50、51/60中心です。
現相場は大型サイズ(11/15、16/20、IQF23/25)などは相変わらず超品薄で高値若しくは現物無く、26/30以下のサイズは今後の漁模様により相場が左右されると思われます。
紫イカ漁は八戸船団(19隻)を中心に合計22隻が出漁しています。
漁模様は芳しくなく、1t/日 獲れない船もあり、漁の期間(1~1.5ヶ月)このままの状態でいくと今年の夏漁は約1000tほどの水揚げに留まる可能性も出てきました。
また、ARGマツイカは予想に反し相場が下がらず、安価な加工品での日本搬入が難しい状況になってきました。原因は中国国内での消費の伸びが思ったより多く、搬入が減少したことに因るものと思われます。