水産マンスリーレポート

2012年3月号 (1/3)

商品情報

今年は春の訪れが遅いようです。
それでも、梅開花の便りが各地より聞こえてきています。
土筆、菜の花、福寿草・・・。春がそこまで来ています。
大阪湾、播磨灘のいかなご漁が今日解禁しました。
3月号をお届け致します。

青 物

ノルウェーサバ

新物トロールは約50,000tにて終了しました。
数量もサイズも(平均380g前後)と昨年並みでした。
価格帯は2011年シーズン巻網物から各サイズとも若干下周り、東欧中心の販売でした。
(日本インポーターは昨年巻網物を確保している為、買付に消極的)
ノルウェーサバの日本搬入量はノルウェー輸出統計では約70,000tで一段落し、価格も横這いですが、日本輸入統計では約45.000tと差異があります。
中国製品は大型サイズが不足気味であり、相場感は横這いに推移していくと思われます。

輸入アジ

≪ノルウェーアジ(陸冷)≫
対日向け数量は、中国加工分含め約16,000mtで終漁。
大相場(商社出し値)は、@k200~220。
300/400gの割合が多く、400gup及び200/300gのフリー在庫は極僅か。


≪オランダアジ(船凍)≫

Channel漁場

対日向け数量は約9.000mtでほぼ終了。
大相場(商社出し値)は、魚質によって違いますが、
20kg  80~150尾型 @k200~240
20kg 150~200尾型 @k180~220

西アイル漁場

対日向け数量は約4,500mt。
大相場(商社出し値)は、
20kg  80~100尾型 @k170~190
20kg 100~150尾型 @k180~200


≪アイルランド(陸冷)≫
対日向け数量は約4,000mtで終漁。
大相場(商社出し値)は、
20kg  80~100尾型 @k170~190
20kg 100~150尾型 @k180~200

カットタコ

中国カットダコ

(岩ダコ)
各地で旧正月前のオーダーの生産が始まっています。
ワーカーの戻りもパッカーにより異なるようですが、あまり芳しくないようです。
旧正月明けも継続して現地は原料事情の悪化を訴えており、更に価格の上げを打診してきています。これを日本側がどう受けていくかが問題ですが、現状日本のマーケットも限界の価格帯で推移しており、例年に比べ荷動きも非常に悪くなっています。
このような状況の中、これ以上の価格の上げでは日本側の積極的な買いは考え難く、他産地への大幅なシフトが予想されます。

(真ダコ)
岩ダコ以上に厳しい状況が続いています。
旧正月明けのオファーも大幅な上げの為、今後岩ダコ以上に搬入状況が悪くなる事が予想されます。

ベトナムカットダコ(岩ダコ)

テト明けで、こちらも一部生産始まっています。
但し、オフシーズンである為、水揚げも少なく本格的な生産は春以降になる見通しです。
中国の継続的な値上げを受け、来シーズンに向けに各社買いに入ると思われます。
これにより、ベトナム相場に影響が出る可能性もある為、下げ相場は期待できませんが、中国以外の他国からの積極買いにより、中国側へプレッシャーを与える意味合いもあるように思います。

その他凍魚

赤 魚

全体的な相場感としては横這いで推移中ですが、一部製品で多少の安値玉が出てきています。
アイスランド(イルミンガー)製品、DAP製品共にそのような玉があり、価格高騰による荷動き低迷や決算に向けた在庫調整に起因している可能性も考えられます。

い か

スルメイカ(船凍)

前号で終漁の旨お伝えしましたが、実は操業中の船がまだ少し(約10隻程度、2/23現在)残っています。相場は大型(~21/25まで)は高値堅持、26/30以下は若干弱含みとなっています。
漁場である日本海は群れが少なく、また本来であればこの時期は北太平洋ムラサキイカ漁のシーズンのためか、大漁の日は殆ど無く終漁を迎えようとしています。
今後、入船入札後 船はドッグ入りして6月からの操業に備えます。
その間は近海生イカの供給量やユーザーの需要動向に因り冷凍相場が左右されます。

その他イカ

年明けムラサキイカを操業した船がありましたが、極端な不漁だった様です。
その後、少し探索はしましたが、結局北太平洋で漁場が形成されず今年の冬漁は出来ずに終わりました。これは異常な事です。
ここ数年、極端な不漁でまた年々漁獲量も減り続け供給も不安定であったので、これを原料とした学校などの給食また、外食メニューからははずれているところが殆どで大きな影響は無いものの、やはり長年親しまれてきたこの原料が無くなるのは寂しいものです。
資源の回復を願いたいところです。
一方、ペルー赤いかは原料確保の意味合いから相場堅調に推移しています。
製品価格も同様と思われます。

ほたて貝

ホタテ貝柱

極度の売れ行き不振から各サイズ相場下げています。特にS~2Sサイズは市中在庫が豊富なことから各社売り先行で販売しており、ピーク時より¥300/kg程度の下げとなっています。またアソートが極端に少ないMサイズ以上の大型サイズに関しても、市中在庫少ないにも関わらず相場下げている状況です。今後も年度末を控えており更なる下げも予想されます。

ボイルホタテ

下げ商戦も落ち着き、徐々に新物が出始めており、今期の予想アソートはM,Sサイズが中心です。価格は昨シーズン物を引き継ぐ形(大卸価格¥750/kg~)で推移しており、落ち着くのは5月頃と予想されます。2L、L、サイズに関してはヒネ物が残っており、こちらは安値で推移中です(大卸価格¥700/kg~)。

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