2011年11月号 (1/3) | ![]() |
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紅葉、初冠雪の便りが聞こえてきました。
今年も駿河湾では桜えび/秋漁(10月25日)、山陰では松葉がに(11月6日)が解禁となります。
牡蠣、鮟鱇、河豚、皮剥、鱈等が旬を迎えております。
寒い今夜、旬魚の鍋料理は如何でしょうか。
11月号をお届け致します。
結局、高値のまま現地漁獲シーズンが終了しました。(トータル漁獲数量約23万t)
後は、外国船及びトロール物の水揚げのみ。
原料及び中国加工品の安価品は無くなりつつあり、相場はやや上げで推移しています。
引き続き日本各社の買付数量、ノルウェーの輸出統計、国産サバの水揚げ状況に注意が必要です。
[ 国内卸相場 ]
G6/10kg k¥520~530
400/600g k¥295~300
300/500g k¥240
西沖は、100~300gサイズで、浜値@5,000~7,000/17kg木箱。脂はなし。
対馬は、山陰から対馬漁区870~981区での漁獲。サイズは、30~50gが多く、その中に100g中心がパラパラと混じる状況です。
[ ノルウェーアジ(陸凍) ]
10月後半より水揚げ開始。C&F NOK13.00/kg(商社想定コスト¥220/kg)が最初のPACKER唱え。今後の水揚げ状況注視の要あり。
[ オランダアジ(船凍) ]
9月末より現地入札本格化。国内在庫払底と漁獲サイズ小型化により日本の求める開き原料サイズ少なく高値入札。C&F US$2,200~2,300/t(商社想定コスト¥4,500~¥4,600/20kg)の入札価格がつき、よほどの大量搬入がない限りこの傾向が続くと予想されます。
(岩ダコ)
禁漁明けの高値スタートから約2ヶ月。現地の漁模様は好転しておらず、高値で推移しています。
日本側も積極的な買いの姿勢は見られず、国内品薄状態に拍車が掛かっている状況です。
冬場の需要期を控え、供給面での心配が出てきています。
しかし、約20%の製品価格の上げを受け、荷動きは例年と比較して鈍化する可能性も高い為、買い付けに関しては、各社年内は様子見が続くことが予想されます。
(真ダコ)
岩ダコ以上に、真ダコ相場も上がっています。
荷動きに関しては岩ダコと比較しても更に鈍くなることが予想され、今後搬入も自ずと減ってくる事が予想されます。
漁期も終盤に近づき、来春までまとまった漁獲は見込めない状況です。
中国の不漁、高値を受け、ベトナムへの買いが一時入った模様ですが、終漁が近づいていることもあり、まとまった搬入は見込めません。
来年4月にはFTAにより関税が実質0%になる為、中国が高値張り付きの状況が長期化すれば、ベトナムからの買いが回復する可能性もあります。
しかし年々浜値が上がっている背景から、他国原料を使用するといった加工基地としての需要のアップは見込めても、極端な価格の下げの可能性は低いと思われます。
例年ですとこれから多少の荷動きが期待できる時期になりますが、原料高からの製品高の為(製品価格が¥100/kg前後のUP)、例年通りの荷動きになるかが焦点と思われます。
現状としては、高値ではありますが品薄感もある為、実需ベースでの推移となる模様。
今後の相場推移は、原料も少なく、現地オファー価格も下げる兆候も無い為、高値横這いで推移すると思われます。
漁も終盤が近づいてきました。3週間 / 1航海 としてあと2~3航海となります。
漁場はオホーツク海に移り漁模様は良くなった様です。(約300~500箱/日)
サイズ31/35中心からやや成長し26/30が多くなってきました。
また、漁場が北に片寄っている為、石川県小木港での水揚げが殆ど無く、それによりブロック製品の小木ブランドが少なくなっています。(ブロックは船内では裸凍結、水揚げ後その港や港にある仲買名での箱詰めの為)
漁も終盤に近づき、今後の漁模様が来年までの相場の指標になると思われます。
八戸船団は今回の入港でスルメイカ漁を切上げ、本紫イカ漁へ転向する船がある様です。
やはり、冬漁・夏漁とも大不漁に終わったことで供給面のことを考え、本来であれば年明けからの操業を早めた感があります。資源状況は大きく変わりありませんが、好漁を期待します。
特に裾物(ゲソなど)が不足 → 高騰 している環境ですので、期待されています。
一方、ペルーアカイカは今後の搬入の見込みが不安定なことから相場は大型を含め上昇しています。
オホーツク海のホタテ漁は終盤に差し掛かっており、シーズンを通して時化や台風が少なく計画に沿った水揚げがされています。
価格は国内、輸出ともに製品相場が強い為に、原料価格も常に高く維持さあれるシーズンとなっています。ここにきて好調だった輸出も超円高の煽りを受け、一旦こう着状態になっています。
この間に国内向け箱詰め製品の生産が進んだとされますが、既にアソートの少ないSサイズ以上と4Sサイズ以下は品薄感があり、相場は強含み推移です。中心サイズの2S~3Sも高値張り付きの状態です。今後も製品価格は堅調に推移するものと思われます。
大型サイズ(2L、L)は非常に荷動きが悪く、相場は下げとなっています。価格は大卸価格で
2L:¥750/kg~、L:¥800/kg~となっています。
一方、2Sサイズ以下はアソートが非常に少なく、相場高止まりで、在庫が無くなるのは時間の問題となっています。
これから鍋シーズンを迎え、例年であれば荷動きが活発になりますが、今年は高値且つ、サイズが2L~M中心のアソートの為、苦戦が予想されます。鍋シーズンでの荷動き次第では、大型サイズの更なる相場弱含みが予想されます。