2011年2月号 (1/3) | ![]() |
![]() |
本格的な寒波が到来しておりますが、如月を迎え、日の入りも大分遅くなりました。
梅の開花ももう直ぐのようです。
旬の寒鰤が各地で水揚げされております。
鰤はレシピ豊富で、刺身、照り焼き、塩焼き、鰤大根、・・。
脂が乗ってどれも美味しく、健康、美容に宜しいようです。
今夜、鰤料理は如何でしょうか?
2月号をお届け致します。
[ サバトロール漁模様 ]
1月18日現在、約33,000mtを水揚げ、昨シーズンの実績33,300mtに並んだものの、オファー価格は逆に高騰し、巻網物を超える勢いとなっています。
12月までのノルウェー輸出統計では中国を含む日本向けで約130,000mtと前年の78,000mtから大幅増となっており、トロール物で安値を期待したであろう日本各社は、完全に思惑が外れた形となりました。
国内マーケットは時期的な要因もあり静かですが、トロール物の小型アソート及び高値と国内サバ漁のジャミ主体を受け、今後堅調な価格帯で推移するものと予想されます。
九州地区:水揚げ少なく、身脂薄い為、ほぼ鮮魚・生加工向けとなっており、冷凍はされておりません。今後3月下旬までこの様な状況が続くと思われます。
現在の水揚げは鮮魚に回っており、凍結されるものは殆どありません。新漁待ち。
年明け各船チャネルへ向かうも、天候不良等により大きな魚群発見できず西アイル沖へ転船した為、年明け入札は西アイル物中心となりました。(西アイル物の中心サイズは80/100尾が中心)
昨シーズン、チャネル品約1万8千t輸入されましたが、今シーズンは恐らく1万から1万1千tと予想。これに西アイル物が加わります。このため、チャネル物の国内加工屋渡し価格は昨年よりやや上がり、¥4,000/ケース(昨シーズンは 同 ¥3,800/ケース)。
西アイル物は 同 ¥3,500~¥3,700/ケース。
(岩ダコ)
旧正月に入っており、日本向けの搬入は一時的にストップしております。
2/3g、3/4gの小型サイズ中心の荷動きは変わらず、現地浜高を受け旧正月を挟んで価格の上げを訴えるパッカーが増えると予想されます。
しかしながら、国内相場は横ばいで推移しており、各社様子見の状況です。
旧正月明けのワーカー不足の問題も懸念され、生産、搬入の遅れから不足感が出てくる可能性もあります。
(真ダコ)
岩ダコの価格上昇が予想される中、価格差が詰まってきますと、岩ダコに代わり真ダコが台頭してくる事も予想されます。
いずれにしても旧正月明けの岩ダコの価格に注意が必要です。
蛸漁は端境期で漁薄く、また旧正月にも入っており、現地からオファーは取れない状況です。
中国以上の人件費の上昇、また漁不足を受け日本向けの生産は年々減ってきております。
この流れは今後も続く事が予想され、新漁シーズン(5、6月~)に対しても不安感は否めない状況です。
比較的安定していた中国の価格も上げ傾向に転じる予想の為、新物価格に注意が必要です。
アイスランド近海の漁は悪く、現地オファー価格は高くなっています。
製品価格に転嫁した場合、コストで現在より¥20~30/kg前後高くなる試算です。
一方、製品市況は、毎年のことですが、中国の旧正月の影響から国内在庫が減ってくる2~3月頃に掛け、品薄から相場が上げる傾向があります。既に、大型サイズ(25尾、30尾)は少なくなってきています。
1月を迎え小木船団は殆どの船が帰港しました。大半の船は今年6月の操業までメンテナンスに入ります。
10年以上操業している船が殆どで、また乗組員も高齢者(60歳前後)が多いため来シーズンは出漁しない船も出てくると思われます。
相場は昨年11月までの超高値を打ち消したものの、一昨年の水準までは下がらずに推移しています。(小木平均浜値 2009年 1,798円 2010年 2,320円)
主要3港(小木・函館・八戸)の水揚げ高は総数4,043,813ケース(昨年5,077,556ケース、昨年比79.6%)に留まり、サイズ別では21/25のブロックのみ増加(452,977 → 681,912 150.5%)し、他は21/25IQFが昨年対比90.1%の556,460(昨年617,333)、26/30におきましてはブロック90.5%の482,256(532,883)、IQFは72.2%の536,122(742,565)に留まりました。
全体的に操業する船の減少という事もありますが、年間を通じこれといった豊漁が無く終漁したシーズンでした。
今後は生鮮イカの漁模様を見ながらの冷凍品消化となり相場が形成されていきます。
八戸・函館船団約50隻がスルメイカ漁を切上げ、ムラサキイカ漁に転船しました。
昨年冬漁は大不漁に終わり(通常4,000~5,000トンが昨年は1,500トン)、また、夏漁も不発でしたので原料相場は高値張り付きでしたが、今年は宮古沖に漁場が形成され、先週までは豊漁で原料相場は下がりました。この2週間で約400トンの水揚げです。
冬場で時化などにより操業でき難い時期ではありますが、2月一杯まで漁は続く見込みです。
年末にかけてヒートアップした相場は年明け以降、落ち着きを見せています。
しかし、在庫状況は産地・消費地ともに相変わらず品薄で、Sサイズ以上は皆無状態となっています。
例年オホーツク海各地区の新物は4月頃より順次本格生産開始されますが、昨秋の資源調査によると今シーズンは例年に比べ貝・貝柱の大きさが共に小さく、アソートも小型寄りで生育不漁が顕著となっています。
2010年生産のボイルホタテは2Lサイズを除いて産地在庫・消費地在庫ともに各サイズ払拭状態です。
相場は年末を目掛けてヒートアップし、築地市場では¥900/kg以上で取引されるサイズも存在しました。
1月下旬より噴火湾の各地区においてボイルホタテ向けの原貝の水揚げ開始されていますが、浜値が¥180/kg(昨年スタート時は¥100/kg程度)を超えており、NET800gの新物のスタート価格は¥850/kgを超える見込みです。
ザラボヤや昨夏の猛暑による影響で原貝の死滅や生育不漁が顕著となっており、今シーズンは減産確実と思われます。今後は新物の浜値やアソートに注目です。
順当にいけば4月中旬頃から新物の搬入が始まると思われます。
しかしながら、昨年夏季の水温高の影響による稚貝の大量斃死によって今後の原料不足は確実視されています。
既に品薄感から相場高騰しており、今後新物搬入されたとしても高値張り付きの相場は続くと思われます。