水産マンスリーレポート

2011年1月号 (1/3)

商品情報

クリスマスが終わり、後数日で新年を迎えます。
御節料理もよいですが、厳寒には鍋料理もよさそうです。
蟹鍋、牡蠣鍋、寄せ鍋、石狩鍋、河豚ちり鍋、鮟鱇鍋、鮟鱇チゲ鍋、沖すき鍋、海鮮キムチ鍋、蜆とろろ鍋、鯛しゃぶ鍋、・・。 1月(正月)号をお届け致します。

青 物

ノルウェーサバ

[ 国内概況 ]
新物搬入もほぼ終了し、国内マーケット動向は一服といった感じでこれといった動きはありません。 但し、国内サバ漁は小型主体に転じており今のところ不発状態で、国産期待組が今後ノルウェー物に触手を伸ばすかに注目です。

[ 輸出統計 ](2010年8~11月、括弧内は昨シーズン通期)
対日本:72,000mt(49,000mt)
対中国:43,000mt(35,000mt)

[ 来期漁獲枠 ]
183,069mtで決定(昨年対比約3,000mtUP)。
また、来期はフレキシブル枠が適用され、海域制限もなくなります。
(*枠の10%までを持ち越すか、逆に2012年割当から先取りができ、EUとノルウェーの海域境界線が撤廃されます)

[ 国内相場 ](大卸相場)

G6(10kg版) ¥460~670/kg
G6(20kg版) ¥440~450/kg
400/600 ¥280~290/kg
300/500 ¥180~190/kg

国産サバ

九州地区:水揚げ少量の為、ほぼ鮮魚・生加工向けとなっており、冷凍はされておりません。
今後3月下旬までこの様な状況が続くと思われます。

輸入アジ

[ EU(オランダ・イギリス・フランス・ドイツ等) ]
現地年内の買付終了し、対日向け約12,000mt(Chanel漁場10,000mt、西アイル漁場2,000mt)予想。年内一部搬入されていますが、年明けから本格化します。
大相場は、Chanel漁場分¥190~200/kg、西アイル漁場分¥170~180/kg。年明け2月中旬頃迄漁は続く予定です。

[ ノルウェー陸冷 ]
現地水揚げ終了し、対日向け(中国加工含)約10,000mt予想。12月上旬より国内搬入スタートしていますが、フリー玉少なく、大相場¥190/kg前後です。

[ アイルランド産陸冷 ]
現地水揚げ終了し、対日向け300mt以下の少量予想です。
大半がアフリカ諸国向けに冷凍され、対日向け相場は立ってない状況です。

カットタコ

中国カットダコ

(岩ダコ)
製品は需要期に入っており、比較的荷動きは良好です。
中国現地での船積みが遅れている影響もあり、小型サイズを中心に若干ショートしています。
この状況を受け、旧正月に向けて各社年明け搬入は早目のオーダーで動いているようです。
現地の浜値はジリ上がりしており、ベトナムの端境期を受け、オーダーが集中することが予想されますので注意が必要です。

(真ダコ)
岩ダコと比較するとあまり荷動きは良好とはいえません。
値差は詰まってきましたが、やはり安価な岩ダコに需要が集中していると思われます。
今後岩ダコの価格が上がってくるような状況になれば、台頭してくる可能性はあると思われます。

ベトナムカットダコ(岩ダコ)

端境期に入っており、漁も殆ど無い為、現地からのオファーは取り辛い状況となっています。 特にホーチミン地区は物価の上昇、ワーカー不足、またそれに伴った賃金の大幅な上げにより、年々ホーチミン地区のパッカーの経営環境が悪化しており、加工度の高い商品(寿司種等)へシフトしています。
この状況を受け、今後は水揚げ地(ブンタオ、ファンティエット)近辺のローカル地区での生産がメインになってくると思われます。

その他凍魚

赤 魚

原料市況は、国内在庫及びフリー玉も少なく、ジリ上げ傾向になってくると思われます。
製品市況は、サイズによっては相場弱含み(35尾フィーレ)も見うけられるものの、中国旧正月の影響から搬入数量が減る為、多少の上げがあるかもしれません。

い か

するめいか

加工用スルメイカ(トロール漁)の不漁もあり、また、船凍イカ自体の水揚げも昨年対比80%という現状の中、相場は高値で推移しました。 特に、業務用~加工用まで幅広く使用される21/25~36/40サイズは上昇しました。
その中でも26/30サイズは、ブロックで浜値2500円弱、IQFでは浜値2800円強まで上昇しましたが、漁期終盤の12月に入り漸く400~500円下げてきました。
この価格調整で落ち着くのか、再度の高騰或は下げとなるのか、要注目点です。

ムラサキイカ

本ちゃんムラサキイカは、ほとんど商売になる原料はありません。一部、中国からロールイカ製品の搬入がある程度です。
一方、ペルームラサキイカは終盤に原料価格が高騰しました。
これから、じわじわと製品価格に反映してくると思われます。

ほたて貝

ホタテ貝柱

ホタテ貝柱は国内向け、輸出向けともに各サイズ品薄状態が続いており、Sサイズ以上は皆無状態。相場は最大の需要期である年末に向けて加熱気味に上昇を続けましたが、ここにきて落着きを見せています。年明けは荷動きが鈍ることから弱含みが予想されます。
例年、海外からの引合い強いですが、今シーズンは円高、小型偏重のサイズ組成がネックとなり、輸出は1,600mt弱(前年比約75%減)と伸び悩みました。しかし潜在的にはアメリカを中心とした海外勢からの引合いは強い状態にあり、今後国内市況が弱含めば一気に輸出が加速するものと考えられる。

ボイルホタテ

ホタテ貝柱同様に、ボイルホタテも年末にかけて在庫確保がヒートアップし、相場もサイズを問わず天井知らずで上昇を続けました。現在は産地在庫、消費地在庫ともに払拭しており、あったとしてもヒモ付きとされており、新物待ちの状態です。
例年ですと3月上旬辺りから新漁を迎えますが、国内在庫が払拭していることから来シーズンは、1月下旬辺りから新漁本格化する見込みです。 しかし昨年のザラボヤ被害、陸奥湾での大量斃死の影響もあって高値スタートが予想されます。

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