水産マンスリーレポート

2010年10月号 (1/3)

商品情報

漸く猛暑が遠のき、一気に本格的な秋となりました。
10月11日は体育の日、運動会等スポーツのイベントが盛んに行われます。
秋は祭りも催され、食欲も大いに湧いてきます。
新米に「秋刀魚」「秋鮭」「鰯」「鯖」・・を食べて、猛暑で弱った体力を回復させましょう。
10月号をお届け致します。

青 物

ノルウェーサバ

今年の漁獲枠は18万トンに加え昨年繰越枠約7万トンの合計25万トンで、現地漁獲中で9/23現在で17.7万トンを漁獲。
今年の魚体は昨年より小型で、200/400gはナイジェリア等アフリカ向けとなり、日本及び中国向けは、600UP5~6%、400/600g35~40%、300/500g55~60%(昨年G6:12%、400/600g46%、300/500g42%)と推定されます。日本側の買い付けはサンマ不漁等もあり、価格が上昇してきています。

国産サバ

三陸地区:巻網船搬入で2,300トン/日内外の水揚げ本格化してきています。
九州地区:多少水揚げありますが、アジ・ツバスが主体。

国産アジ

9月に入っても大中型魚(80~120尾/15kg)の浜高傾向は変わらず。対馬・西沖・山陰各地にて大中型魚の水揚げ期待も9月中旬以降あじの漁獲は減ってきています。

西沖(249海区)浜相場
90/95尾 1割 @ 7,000-6,000/15kg
100/110尾 3割 @ 5,500-4,500
120/125尾 4割 @ 4,000-3,000
130/135尾 2割 @ 3,000-2,500

輸入アジ

オランダにて今シーズン初水揚げありましたが、サイズ250-300尾/20kgが殆どで開き用原料としては使えず。本格的な水揚げは10月中旬以降の公算大です。
ノルウェーで漁獲あった模様です。今後漁が続き、昨年のような豊漁になるか注視。

カットタコ

カットダコ中国

(岩ダコ)
9/15~禁漁(トロール漁のみ)明けています(地域により異なります)。
漁模様は芳しくないとの情報も入っていますが、9月~12月がメインシーズンの為、水揚げ自体は増えてくると思われます。
国内相場は横ばいですが、現地は上げ傾向(原料高、人件費UP)であり、アソートも250gUPの大型に偏っている事から、小型のカットダコ(2/3g)の製品アソートも低く、これから迎える冬季需要に向けて小型サイズの引き合いが強まる事が予想されます。

(真ダコ)
真ダコ原料の相場が上がっています。
製品の国内需要が伸び悩んでいる事から、今後ますます岩ダコへ需要がシフトしていくことが考えられます。

カットダコベトナム(岩ダコ)

メインシーズンも佳境に入っていますが、漁自体は芳しくなく、依然中国からの買い付けも継続しており、相場は下がる様子はありません。
今シーズン日本向けの製品が少ない事から、端境期に入る11月以降引き合いが強まる事が予想されます。
年々状況が悪化し、漁の回復が見込めない事から、今後ますます日本向け製品の搬入は減る事が予想されます。

その他凍魚

赤 魚

原料高の製品安の状況となっています。 イルミンガー原料は終了しており、ロシア船の自国への搬入が多く、日本の買い付け数量は少なかった模様です。製品価格は横ばいで推移中。
DAP原料は高値推移しており、イルミンガーとの価格値差は少なく、原料で¥50~60程度。

い か

するめいか

漁場は北寄りに形成されており、小木船団は函館・八戸に入船し、水揚しています。
サイズ組成は16/20,21/25中心となり、このサイズを中心に浜値が一時若干の下げとなりましたが、すぐに上方修正されました。要因としましては、漁獲枠を獲り切り終漁となった巻網のイカ(主に加工用)の浜値が高く推移して終わったこと。また、現在も続いているトロールイカの漁模様が芳しく無く、浜高なことなどがあげられます。
この為、船凍イカはブロックを中心に加工屋筋からの手当てが入り、相場は高値で推移しています。
また、現在のサイズ組成は大型で推移(16/20、21/25中心)していますので、このままいきますと、26/30以下の小型サイズの供給が逼迫し、より一層の浜高となる可能性も出てきました。

ムラサキイカ

現在入船も無く、原料が昨年比約6割減の環境となり、取り扱う加工業者も淘汰されつつあります。
一部、中国からロールイカ等が入ってきていますが、これも昨年に比べ激減となっています。
次の原料搬入は年明けとなる可能性高く、今後も品薄状態が続くと思われます。

ほたて貝

ホタテ貝柱

今年の北海道オホーツク沿岸のホタテ水揚げは9月末日でほぼ終漁となりますが、原貝ベースでは昨対比107%増産です。しかし近年に無いほどの低歩留りにより、製品ベースでは減産確定(歩留り:例年は約16~17%、今年は約10.5~11.5%)。また期待された大型(Sサイズ以上)製品はほぼ皆無状態で、3~4S中心ですが、各サイズ軒並み昨年比UPとなっており、荷動きは鈍い状態です。今年は荷動きが鈍く、且つ手間のかかる国内小売向け箱詰め製品より、買付け意欲が高い中国向けバルク商品の製造に積極的なメーカーが多く存在する為、豊富な3S以下のサイズさえも価格を下げる見込みは薄いと思われます。今後は年末に向け3Sを中心とした荷動きが予想されます。

ボイルホタテ

今年は減産の影響が大きく(製品ベースで昨対比約30%減)、昨年比¥100~150/kg程度の価格UPにも拘らず、各サイズ順調な消化を見せています。量販店や業務筋で人気のL、M、Sサイズは既に品薄感が強く、Sサイズ以下も年末にかけての需要期を乗り越えられるか微妙な情勢です。
各サイズ早めの在庫確保が今後の鍵になると思われます。

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